フェロシルト問題について、昨日16日午後は、1時半から午後5時過ぎまで、三重県桑名市中央公民館で、第2回目の3者懇談がありました。
「住民ら約40人位」「三重県3人」「石原産業3人」。
ほかにテレビカメラ7~8台、報道関係者約30人位。
驚くべきことがまた明らかになりました(数紙は一面トップ)。
他の工程の廃液が4割混入とされていましたが、同社・農薬工場の廃液も(その他の工程も含めて)混ぜていた、というのです。これって同社・工場の廃液をそのまま各地に捨てたのとなんら変わりません。
また、フェロシルトを「有用なものとして販売した(法律が認めている「有価物」ということ)」ということになっていましたが、書類などからみて、どうも、(裏で)処分費としてのお金をつけて渡していたようです(三重県いわく「逆有償」)。産廃としての正規処理するよりずっと安い、という考え!!
文字通り不法投棄。
他にも呆れることばかり。
会社の姿勢に事態の早期解決への必死さは無く、三重県も本件における行政責任を忘れたかのように「淡々とこなしている」程度で誠意の無さがありあり。
報告は改めて掲載します。 これまでのフェロシルト関連投稿を戻る
ところで、2005年10月12日付けで「各位」にあてた「会社名 石原産業株式会社 代表者名 取締役社長 田村藤夫」からの 「弊社製品フェロシルトに関する事実判明とお詫び」 の文書です。県の検討委員会に提出され、証券取引所にも提出されたようです。
1ページ目の「本文」は、以下です。
弊社は、平成17年7月29日付け「弊社製品フェロシルトの自主回収についてのお知らせ」にて、フェロシルトが使用された地域から土壌環境基準を上回る重金属等が検出されたことを受け、フェロシルトが使用された施工地域での不安の解消を図ることがメーカーとしての社会的責務であるとの観点から、可能な限りフェロシルトを自主回収することを表明いたし、この方針に基づき現在搬出作業を進めております。
今回フェロシルトに閲し別紙の通り新たな事実が判明いたしました。リサイクル製品認定を受けました三重県を始めとした関係当局、フェロシルト利用者、施工地域住民の皆様、並びに弊社を取り巻く多くの関係者の皆様のご信額を裏切る事態となり、ことの重大さを痛感するとともに、多大なご迷惑とご心配をお掛けすることとなりましたことを心よりお詫び申し上げます。
弊社は「社会」「生命」「環境」に貢献するため、科学の進化に取り組むことを企業理念としてまいりました。今回の問題を真撃に受け止め反省し、弊社経営理念に基づく企業活動をより徹底し、二度とこのようなことを起こさないよう万全の対策を講じてまいる所存であります。社会からの信頼なくして企業は存立できないという基本に立返り、企業としての使命を果たし、社会に貢献しうるよう、環境、安全、コンプライアンスなどの内部統制を抜本的に見直し、再発防止に全力で取り組むことにより、皆様からの信頼回復に努めてまいります。
なお、今後の新たな対応等につきましては、適宜情報開示してまいります。
以上
続いて、「別紙」とする3枚に詳細があります。以下、その抜粋です。
1 フェロシルトの開発
弊社は、平成9年、酸化チタンの国際競争力強化策の一環として、酸化チタン製造工程から副生する使用済み硫酸を再生利用して副生品を生産・販売することにより、廃棄物の減量化と酸化チタンの製造コストの低減をはかるための研究開発に着手しました。
そして、土壌埋戻材その他の副生品を取り出し、これを販売可能な商品として生産することに成功しました。その結果、従来アイアンクレイとして処分していた廃棄物は減少し、酸化チタンの製造コストも低減しました。
なかでも土壌埋戻材はフェロシルトと命名して商標登録し(平成12年)、平成13年に販売を開始し、平成15年には三重県リサイクル製品利用推進条例に基づく「リサイクル製品」に認定されました。・・・・
2 事故の発生
(1)ところが、昨年11月、大雨によって愛知県北丘地区でフェロシルトが流出し、川の水を赤く染めるという事件が発生し、続いてフェロシルトの放射線量が問題とされました。
放射能については、自然界に存在する値と比較しても問題のないことが確認されましたが、放射線量の測定等のために採取したサンプル検査の過程において、本年5月末、岐阜県内の施工現場において埋め立てられたフェロシルト中から基準値を超える6価クロムが検出される箇所が発見され、またフッ素化合物も含まれていることが指摘されることとなりました。・・・・
3 原因究明作業
これと並行して、弊社は、社内に「フェロシルト対策委員会」を置き、上述の疑問の解明のための内部調査を進め、また、三重県及び岐阜県におかれても、それぞれ「フェロシルト問題検討委員会」を設置され・・・
4 究明された事実
社内調査の結果、次の事実が明らかになりました。
(1)6価クロムについて ・・・
(2)フッ素について ・・・
(3)このように、弊社の内部調査の結果、フェロシルトは、リサイクル製品として認定された製造工程と異なる工程で製造されてきたことが判明しました・・・リサイクル製品として認定された製造工程と異なる工程で製造し、これについての部下等の疑問に対しては、県の了解を得ている旨答えるなどし・・・・しかも、本年5月末ないし6月初旬には、部下に命じて塩素法酸化チタン製造工程からの廃液の混合状況の操作を示す資料を廃棄させたり、さらに三重県及び岐阜県から提出を求められたフェロシルトのサンプルを別の試作品サンプルにすり替えて提出させていたことも判明しました。
5 お詫びと反省(対策)
今後は、現在進めている自主回収と併せ、県をはじめ行政当局のご指導による原因究明をさらに進め、これまでの社内調査に加え、社外弁護士による更なる調査を進めるとともに専門家等の助言を得て弊社の内部監査体制の見直しを図り、信頼回復に邁進して参る所存であります。
皆様方に多大のご迷惑をおかけいたしましたことを重ねてお詫び申し上げます。
以上
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