古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

友を偲ぶ会

2006-11-11 | 素晴らしき仲間たち
 茶臼山は愛知県と長野県の県境にある。標高1415m、愛知県の最高峰。ここへ行こうと、仲間の相談がまとまったのは一月前。昔、労組活動をやっていた頃から30年以上の付き合いの仲間5人でした。
 ところが、出発する7日になった時4人になっていました。31日、Tさんが急逝したのです。
肝臓ガンとのこと。ここ5~6年、年2回は5人一緒の旅行を楽しんでいた仲間でした。

 茶臼山の向こうは、長野県阿南町。Tさんの故郷です。山頂から阿南の方向を見ながらTさんを偲ぶ会にしようと衆議一決。今まで一度も登山をしたことのないHさんも登ると言います。
 7日10時、JRの岡崎駅に集合しました。Mさんの車に同乗し、東名豊川ICから 151号線で、新城、長篠、鳳来寺を経て北設楽郡東栄町(小生の郷里)、そして茶臼山のある豊根村です。

 「愛知県に村があったの!」とHさん。「ありますよ。この村、隣は浜松市だけど」と小生。都会と違って信号は少ないし、すれ違う車も少ない。「渋滞がないから快適にとばせるんじゃない?」と小生が言うと、ドライバーのMさん「こういうのは快適は言わないね。右に曲がり左に曲がり、対向車が何時現れるかヒヤヒヤでハンドル切ってる!」。ごもっとも!

 ICから1時間半のドライブで茶臼山の手前、「道の駅豊根」に12時半。「蕎麦定食」で腹ごしらえ、Mさんは店のお嬢さんから魔法瓶にお湯を貰う。
「山頂のホットコーヒーは美味しいよ」。
 そこから15分ほど、山間の木々の間に「高原美術館」が姿を見せました。
 写真家・前田真三氏の写真を集め展示する写真美術館です。前田氏は1922年生れ、全国を回って山村の風景写真を撮り、特に奥三河や北海道美瑛の写真は素晴らしい。

 「ここに入ってみよう」と2~30分見学した。その後、宿舎へ。
 休暇村・茶臼山高原は美術館の直ぐ傍でした。「すぐ山に登ろう。5時には暗くなっちゃうから」とMさん、「フロントで地図を貰ってくるから」と小生。「4枚もらってください。地図は一人ずつ持ちます。万一迷子になった時地図がないと困ります」と、Mさんは登山の専門家だけあって細かい気配りだ。
 車から降りると、空気がひんやり。ここは1000m以上だ。Mさんの必死のドラ
イブで1000m近く上がってきたわけ。おまけに今日は立冬だ。風が冷たい。名古屋より10度は気温が低い。
 山頂まで30分ぐらいで着いた。途中紅葉は素晴らしいが、風が強く、紛れもなく立冬!を感じた。Mさんがインスタント珈琲を馳走してくれた。
寒い頂上で飲む珈琲は確かに美味しい。
 登山と言っても登山口(1000m以上)まで車で行かれるし、そこから頂上まで約900mでハイキングコースになっているから、最も初心者向け。「山登りもいいな」と初めてのHさん。すかさずMさんが「今度はもっと高い山に登ろう」。
 3時過ぎに宿舎に戻り、冷えた身体を温泉で暖めた。

 翌8日は、皆さんお忙しい日程とのことなので、8時半帰途についた。浜松に帰るSさんを三河一宮の駅で下ろして、東名豊川から岡崎に向う。
 Hさんが、この前Tさんの葬儀に出席できなかったので、是非、仏前で読経したいというのです。Hさんは岐阜市内の長良川畔の大寺の住職に今秋就任したばかり。岡崎のTさん邸を訪ねることにした。
 11時過ぎ着く。奥様、娘さんに出迎えられた。浄土真宗のお経(らしい)を上げた後、しばらくTさんの懐旧談。「カンツオーネがもう聞けないと思うと残念ですね」とMさん。
 確かに数年前の旅行会で聞いたTさんのカンツオーネ風、北島三郎の「日本海」は圧巻だった。
 12時前辞去。玄関にはTさんの外国旅行の蒐集品が飾ってあった。
中に、メスの狸が、マイクを抱えてカラオケしてる焼き物。胸のオッパイがなんともユーモラスで、Tさんのユーモアを思い起こしました。
  以上、旧友を偲んだ旅行会の報告です。