台風の過ぎ去った7日、名古屋市博物館に「円空展」を見に行こうと出かけました。窓口でチケットを買おうとしたら、「チケット買いますか?」と背後から声がかかりました。
「ええ」と振り向くと、中年の女性が立っていて「チケット余っています。差し上げます」と言う。「じゃ、お金払います」というと、「私も貰ったチケットですから、結構です」。
ありがたくご好意に甘えることにした。
中に入って、とにかく沢山の木造の仏体が並んでいる。東海三県からが多いが、北海道、秋田などからの出品も見られる。円空は17世紀の上人にして仏像作家。美濃(岐阜県)の生れで、近畿から北海道にいたる日本各地を旅しながら仏像を残している。生涯に12万体の仏像を彫ったという。12万というのはもの凄い!一日一体の彫刻なら、10年で3650、30年で1万体だから、12万体なら1日10体ぐらいだ。現存するものでも5000体あるという。
展示してあったのは各地から集めた約120躯の円空佛と千体佛と言われる像高5センチ前後の木彫り約100点。いずれも斧の素朴な切痕が味わい深い。
名古屋城を創建した時の端材というか余った木材で彫ったという作品もあった。
興味深かったのは、円空自筆の墨蹟、中でも絵入り大般若経。円空と言う人は書も絵も堪能の人だったようだ。
展示場の売店で、飛騨千光寺の円空観音の絵葉書を、記念に買う。
一時間ほど見て外に出ると、「日本の女流書展」という看板が目に入った。一寸のぞいて見ようと、三階に上がった。「出品者のリストをどうぞ」と入口でパンフをくれる。
中に入って驚いた。作品数の多さに圧倒されたのだ。あらためてリストを見ると、1000名余の名前が並んでいる。聞くと、毎年この時期、この博物館で、展示会が行われているそうです。
書というものは、達筆でよく読めないものも、有名な詩文で、すぐそれと読み取れるものもあるが、いずれも、作者の、みずみずしい情感が、作品上に漂う。一つの作品をものする時間はどれくらいだろうか、膨大なこれら展示作品群を作成するに費やされた時間というものはタイヘンなものだなと思った。
もしかしたら、これだけの時間を費やす情熱が、文化なのだとも感じた。
今年は、万博を記念した特別企画展が名古屋周辺の美術館、博物館で行われてい
る。先々週は、市美術館で片岡鞠子展。来週は県美術館でゴッホ展を見る予定です。
帰宅後、インターネットで「円空佛」を検索すると、飛騨千光寺のHPに、写真がいろいろありました。ご興味ある方は以下のうRLでご覧ください。
http://www.hidanet.ne.jp/~daien/buddha.html
「ええ」と振り向くと、中年の女性が立っていて「チケット余っています。差し上げます」と言う。「じゃ、お金払います」というと、「私も貰ったチケットですから、結構です」。
ありがたくご好意に甘えることにした。
中に入って、とにかく沢山の木造の仏体が並んでいる。東海三県からが多いが、北海道、秋田などからの出品も見られる。円空は17世紀の上人にして仏像作家。美濃(岐阜県)の生れで、近畿から北海道にいたる日本各地を旅しながら仏像を残している。生涯に12万体の仏像を彫ったという。12万というのはもの凄い!一日一体の彫刻なら、10年で3650、30年で1万体だから、12万体なら1日10体ぐらいだ。現存するものでも5000体あるという。
展示してあったのは各地から集めた約120躯の円空佛と千体佛と言われる像高5センチ前後の木彫り約100点。いずれも斧の素朴な切痕が味わい深い。
名古屋城を創建した時の端材というか余った木材で彫ったという作品もあった。
興味深かったのは、円空自筆の墨蹟、中でも絵入り大般若経。円空と言う人は書も絵も堪能の人だったようだ。
展示場の売店で、飛騨千光寺の円空観音の絵葉書を、記念に買う。
一時間ほど見て外に出ると、「日本の女流書展」という看板が目に入った。一寸のぞいて見ようと、三階に上がった。「出品者のリストをどうぞ」と入口でパンフをくれる。
中に入って驚いた。作品数の多さに圧倒されたのだ。あらためてリストを見ると、1000名余の名前が並んでいる。聞くと、毎年この時期、この博物館で、展示会が行われているそうです。
書というものは、達筆でよく読めないものも、有名な詩文で、すぐそれと読み取れるものもあるが、いずれも、作者の、みずみずしい情感が、作品上に漂う。一つの作品をものする時間はどれくらいだろうか、膨大なこれら展示作品群を作成するに費やされた時間というものはタイヘンなものだなと思った。
もしかしたら、これだけの時間を費やす情熱が、文化なのだとも感じた。
今年は、万博を記念した特別企画展が名古屋周辺の美術館、博物館で行われてい
る。先々週は、市美術館で片岡鞠子展。来週は県美術館でゴッホ展を見る予定です。
帰宅後、インターネットで「円空佛」を検索すると、飛騨千光寺のHPに、写真がいろいろありました。ご興味ある方は以下のうRLでご覧ください。
http://www.hidanet.ne.jp/~daien/buddha.html