古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

小泉内閣4周年に思ったこと

2005-05-04 | 経済と世相
 4月25日の中日夕刊に、哲学者の梅原猛さんが「愛国人について」と題する寄稿を寄せていた。
【靖国神社に合祀され・・・この神社では英霊の長となっていると思われる東条英機首相が愛国者であったかどうかは疑問である。なぜなら東条首相は、客観的にみれば勝利の見込みの少ない英米相手の戦争を開始し、日本の敗戦がほぼ確実になっても英米撃滅を叫び続け、直接の戦闘ばかりではなく、空襲や原爆による犠牲者を含めると合計約250万人の日本人をむなしく死に至らしめたからである。
 たしかドストエフスキーの小説であると思うが、愛国者というものは国という観念のみを愛し、その国の人間を少しも愛さないものだという文章を読んだことがある。東条首相も観念としての日本国を愛したかもしれないが、そこに住む日本人を真に愛していなかったのであろう。本当に日本人を愛していたならば、その戦争で死ぬであろう人間の悲しみを身にしみて感じ、戦争を始めようとはせず、あるいは戦争を早くやめるように努力したに違いない。・・・
 ひるがえって小泉首相はどうであろうか。私は、日本の神道は、天皇の祖先である天つ神が滅ぼした国つ神を祀る出雲大社を伊勢神宮より大きく造ったことを考えても、味方とともに戦争で犠牲になった敵方を祀ることを重んずる神道であり、靖国神社のように味方だけを祀るのは日本の神道の伝統に反すると再三批判したが、小泉首相はそのような所論に一顧も与えず、熟慮したといいながら何ら熟慮せずに得意げに靖国神社を参拝した。今の中国や韓国における反日運動の原因の一端が小泉首相の靖国参拝にあることは明白であろう。】

 ながながと引用したのは、梅原先生の愛国論や神道論を紹介するためでなく、最近ずっと思っていることがあるからです。
 それは、「東条英機ほか、1940年前後の日本の首相たちと比較して、2000年前後の首相、橋本、森、小泉首相たちは、賢いのであろうか?」

 今日は、小泉内閣誕生4周年。これほど長持ちする内閣とは、4年前思ってもいませんでした。
 でも、長持ちすればいいというものでもありませんね。

最新の画像もっと見る