古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

株主総会の季節

2014-06-28 | 経済と世相
株主総会の季節です。6月27日、D社の株主総会に出席しました。会場は、県産業貿易館の西、名古屋銀行協会5Fホール、9時半過ぎ到着。受付で出席番号札をもらい、しばらくロビーで休憩後、会場に入った。
 10時、役員が入場し総会が始まった。最初の30分ぐらいは、スライドを映写しアナウンスの声が流れて、事業報告、決算書などの説明。続いて「当面の対処すべき事項」、「本日の決議事項」について議長(会長)の説明があって質疑に入る。
 冒頭、K君が手を挙げて発言。「6月18日に質問事項を総務宛て送っているが、会長は見ておられるか」、「ハイ見ています」
「株主の質問に対する役員の回答が回答になっていない場合が、まま見られる。回答の後、議長は、この回答内容でよいのか、質問者に確認してもらいたい」
「議事運営は、議長の権限ですから、確認するかどうかは、議長に任せてもらいたい」
総会の前に、会社側は「議決権行使書」という委任状を大株主から集めている。だから、決議のすべては総会の開かれる前に可決がきまっていて、総会は形式に過ぎない。株主質問へ形式に留めない回答を要求する株主と、あくまで形式で終わらせたい会社側だから、かみ合わないやりとりだった。
続いて、小生が挙手をして質問した。
「D社はメーカーであるから、メーカーとして技術開発の基本姿勢を質問したい。現在、技術開発の重点目標は何か。また、技術開発の結果を、設備投資に反映した事例があれば教えてもらいたい」
社長が回答した。
「顧客の要望に応えるのが基本ですから、軸受けの設計に立ち戻り、いかに省エネタイプの軸受けを実現するか」です。「また、表面処理で、湿式のメッキから、乾式の表面処理を行う方式を開発しています」
実は、小生の質問したい事項と若干ずれがあった。株主最後の最後の質問で、元専務のWさんが質問し、「コンパクト生産ラインの開発はどうなっているか」、「1秒ラインという効率の高いラインが昔あったが、その効率は作業者の技能で大きく変わった。海外に事業展開する現在、誰が作業しても、高効率で操業できるラインが要求されると思う」と質問したが、こちらでの回答が小生のほしい回答だった。
 議長が質問を他にふる。「今回、配当を7円から10円に増配しているが、配当性向から見るとまだまだ低いのではないか」
 常務が回答「現在の配当性向は連結ベースで、20%、単独ベースで14%程度ですが、企業の継続性を配慮し、内部留保も増やしたく、配当はこの程度にしている。今後、配当性向の向上に努力したい」
 続いて、小生の発言。
「海外展開を積極的に進めているが、その場合の投資は、国内で調達した資金か、それとも現地で資金調達するのか、その比率について基本的な方針はあるのか。」
回答。「外貨がドルなのか、ユーロなのか、あるいはローカルカレンシーかで違いますし、現地の金融事情にもよりますので、その時点での最適手段をとります」。
K君が手を挙げて発言。「“役員の選任案”が出ているが、もっと若い人の抜擢は考えないのか。もちろん若ければよいとと言うわけではないが、会長が社長に就任したのは、53歳の時だったことをかんがえてほしい」議長が社長に回答をふったが、こういう質問には社長も答えにくいだろう。
「18年前、会長の社長就任時と現在との業績を比較すると、格段に向上していますから、交代の必要性はないと判断します」と逃げたから、K君は「業績が上がっていないから変われと言うわけではない。業績が上がっていても、人事の停滞を防ぐべく、交代した方がいいといっているのだ」と食いついたが、議長は打ち切って、別の質問を求める。
先ほど、「配当が低い」と質問した株主。「内部留保を増やしたい。との説明があったが、そう考えるなら、役員報酬をへらしてもいいのでは」と言う。
 別の株主から関連発言。「昨年、当社のライバル企業の総会に出席したが、女性株主から“D社の経営者より立派な経営者がいる”との発言があった。この発言について、会長はどう感ずるか」
「いや、当社の経営者も一生懸命やっていますよ」と、“カエルの面に小便だ。
 こうまで言われると、経営者は面の皮が厚くないとやれないだろう。
意見はいろいろ出たが、12時前、採決に入る。ほとんど異論なく可決。何といっても増配だから、しゃんしゃんで終わる。
106回、株主総会の状況ですが、20年前とは様ぐぁりです。
当時は、社員株主が会場の前を陣取り「異議なし」、「議事進行」を連呼していました。


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