古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

GPIF

2014-10-15 | 経済と世相

丸八証券から「創立70周年の記念講演会を行います」と案内状が来たので、
14日午後、名古屋栄ビルの12F大会議室に行った。
講師は、フィナンシャルバンク.インスチチュート(株)CEOの山田明氏。
講演の主旨は、GPIFが株式の組み入れ比率を上げるから「株は買い」と言う話でした。
CPIFとは、年金積立金管理運用独立行政法人のこととか。
年金積立金は2001年から自主運用を始めたが、2012年まで平均利回りは2.2%。
GPIF設立後(206~2012)で1.5%である。利回りを改善しないと、2038~2040年に積立金は枯渇する。
そこで、株式での運用比率を増して利回りを上げようと、ポートフォリオの比率を変更する。
現在国内株の運用比率は12プラマイ6%、どこまで増やすか決まっていないが、
海外の年金ファンドの場合。国内株25%だから、かなり増やすだろう。
 更に、GPIFは、厚生年金と国民年金の積立金だが、共済年金との統合が実現すると運用資金は30兆円増加する。
だから、株価は必ず下支えされる、という趣旨だった。
さらに、かんぽ生命が来年上場される。
上場されれば、かんぽ生命の利益を上げる必要が生じ、結果、30兆円の資金が株式市場に投入されう。
 聞いていて疑問に思ったことがある。GPIFにしろ、かんぽ生保にしても、資産を現金でもっているわけではない。
その大部分を日本国債で持っているはずだ。その国債を売って現金にしない限り、日本株を買えないのだ。
そうすると、大量に株を買うということは、大量に国債を売るということになる。国債が値下がりする。
すると、今までのように政府が国債を発行できなくなる。
政府が資金ショートになっては困るので、かんぽにもGPIFにも大幅な国債値崩れを招くような売りにはブレーキを掛けるだろう。
日銀が政府が発行する国債をすべて引き受ければ、その心配はないが、
大量に保有する国債の値下がりは、日銀資産の劣化を意味する。それを覚悟の上で、国債を引き受けるだろうか。
もし、そんなことをしたら、制御できないインフレになってしまうのでは?
 というわけで、GPIFの買いが、株価を上昇させると、楽観的には思えないのですが、・・・