古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

週刊誌も馬鹿にしたものでない(2)

2014-05-13 | 経済と世相
「ドクターZはしっている」というコラムに、こんな文章。
『文科省が新たな補助金制度をスタートさせる。日本の大学の国際競争力の向上を目的に、全国30校を「スーパーグローバル大学」に指定し、億単位を補助するという。具体的には、世界の大学ランキングの100位以内を目指す力のある大学を「トップ型」とし、指定した10校に最大で年間5億円、先進的な研究や取組みを行う「クローバル化牽引型」も20校指定し最大で3億円をそれぞれ補助する。
 ・・・そもそも大学の「グローバル化」とか「世界レベル」はどう考えたらいいのだろうか。
 大学の世界ランキングは、いろいろな機関から出されている。その中で有名なものには、イギリスのタイムス紙が出しているタイムズ・ハイアー・エデュケーシヨンによるランキングがある。
 その「2013-2014版」によれば、世界ランク100位以内の日本の大学は、東大(23位)と京大(52位)の2校しかない。日本の大学を10校以上選ぼうとすると、世界ランク350位まで広げなければいけない。東工大、阪大、東北大、名古屋大、首都大学東京、東京医科歯科大、北大、九州大、筑波大が出てくる形だ。
 これらが「トップ型」の有力候補なのだろうが、何のことはない。首都大学東京以外はみな、国立大学、しかも旧帝大がほとんどである。
 ちなみに2013年度の国立大学運営費交付金のベスト10を見ると、東大783億円、京大520億円、東北大446億円、阪大438億円、筑波大393億円、九大388億円、北大357億円、名大302億円、広島大244億円、東工大202億円と、トップ型の候補とかなり重複している。屋上屋が否めない。
 こうした国立大学には、文科省からの天下り官僚が事務局に入る。さらに、カネをつけて、天下りシステムを強固にしたのだろうか。
 億単位の公的支援なら、他のいい方法がある。民間からの大学への寄付を税額控除するのだ。つまり、民間から大学へ寄付すればその分の税金がすくなくなるようにするのだ。
 従来の補助金が、税金で吸い上げて文科省の官僚が予算で「個所付け」するのに対して、この制度は文科省の官僚に代わって民間が「個所付け」るのだ

 こうしたことを言うと、「民間では適正にカネを使えず、官が公平にやらなければいけない」という官からの反論が出てくる。しかし、官が天下りをセットにしてカネを付けるのと、どちらがいいかと言う問題だ。
 世界ランク100位以内で教育を受けていないような文科省官僚が、それらに対抗していく大学を選べるとは思えない。』
 ゴジック文字の箇所は、小生大賛成の意見です。(続く)