古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

敬老の日に因んで

2009-09-21 | 経済と世相
最後に、「高齢者の医療費の負担」の問題、一連のメールの最終版です。

長妻大臣が「後期高齢者医療制度」の廃止を明言しました。とりあえずは一安心です。しかし、『命の値段が高すぎる』の著者はこう言っています。



「もはや日本の医療制度は風前の灯である。身も蓋もない言い方をすれば維持するためのお金が足りないのだ。そして、抜本的解決はない。」と。

「高齢者医療費が増大する理由とは、高齢者の増加なのだ。したがって仮に本気で「抜本的解決」を目指すのであれば、高齢者そのものを減らさなければならない。第二の原因を探ると、“現役世代の甲斐性が足りない”というところに行き着いてしまうのだ。」



原因については私も同意見です。しかし、原因がはっきりすれば対策は立てられます。



第一に、高齢者の比率を減らせばよい。65歳以上を一律に高齢者とするのでなく、人口の、高齢者の例えば2割を高齢者とする(例えば80歳以上人口が20%なら高齢者とは80歳以上とする)。それ以外の成人者は働いて沢山健康保険を払ってもらう。つまり、65歳以上でも働けるような環境を整備すればいい。人間は何もせずお金(年金)をもらって、ぶらぶらしているよりも、社会に役立てる仕事をやっている方が、幸せだと思うのです。必ずしも1日8時間働かなくても、体力に応じて働けるシステムを整える。

(高齢者医療だけでなく年金についても同じことです)

こんなことを言うと、今若い人たちは、何時までも働き続けないといけない。不公平だと言われるかも。

でも、子どもを沢山育てて人口が増えれば早く高齢者になって、働かなくても良くなる。子どもを育てないと、いつまでも働くことになる。逆に言うと、早く高齢者になる世代は、子どもを沢山育てた世代です。別に不公平ではないと思いますが、これ独断と偏見の論でしょうか。(「少子化」が問題になっていますが、年をとっても働き続けるつもりなら、「少子化」でも差し支えない)

第二は、現役世代の甲斐性をつける策。つまり、製造業はもちろん、サービス産業も農業も生産性を上げるのです。生産性が上がれば、今まで3人の現役世代で一人の高齢者を支えたとすると、2人の現役世代が1人の高齢者を支えることも可能になる。



参考:「敬老の日」にちなんで総務省は20日、日本の65歳以上の高齢者人口の推計(9月15日現在)を発表しました。

http://www.stat.go.jp/data/topics/topi410.htm



[読売9/20]
 女性の高齢者は1659万人で、女性人口に占める割合は25・4%(前年比0・7ポイント増)と初めて25%を超え、4人に1人が高齢者となった。男性の高齢者は1239万人で、男性人口の19・9%(同0・6ポイント増)を占め、ほぼ5人に1人が高齢者となった。

 高齢者人口は前年比80万人増の2898万人で、総人口(1億2756万人)に占める割合は前年比0・6ポイント増の22・7%。ともに比較可能な1950年以来、過去最高となった。

 年代別では、70歳以上は2060万人(前年比44万人増)。後期高齢者医療制度の対象となっている75歳以上は、前年比50万人増の1370万人(男性519万人、女性851万人)で、総人口の10・7%となった。80歳以上は、前年比39万人増の789万人(男性267万人、女性522万人)で、長寿になるほど女性の割合が増えている。