古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

長兄の葬儀

2009-01-17 | 素晴らしき仲間たち
兄が11日なくなりました。以下、13日に行われた葬儀です。

新城市鳳来の「JAやすらぎほーる」で行われました。

 農協がこういう葬祭事業に進出していることをはじめて知りました。立派な式場です。こんな大きな会場で、来場者が少なすぎて格好がつかないのでは、と心配しましたが、故人の子どもの勤め先から大勢の人が来てくれました。

 10時の開式前、ロビーに立っていたら、弔問客の一人が寄ってきて、話しかけられました。

「失礼ですが、Mさん(長兄)とどのようなご関係でしょうか?」
「弟です。Mは長男で私が三男です」
「そうなんですか!Mさんとお顔立ちがそっくりなので・・・」

葬儀は11時に終わり、車で30分、町の焼き場に。骨を拾った後、お寺で和尚さんの読経と説法を聞きました。

父と母の葬儀の時も導師をして頂いた和尚さんで、とても聞かせるお説法でした。

こんな具合です。

「通夜は、故人の良かったこと悪かったことを思い起こします。」

「誰でも人である以上、良い点もあれば悪い点もある。昨日もMさんの話を耳にしました。“制限速度40kmの道路を走ると、Mさんは絶対に40km以上は出さない。ついて行く時、ついイライラしてしまう”といっていました。あ、これは悪い点ではなかったですナ、たとえが悪かった!ある意味で融通が利かないけれど、曲がったことは絶対にしない。その意味で、町内の名士でしたネ。」

葬儀の最後に故人の長男が遺族を代表しての挨拶「不器用でしたが、人をだましたり他人の足を引っ張るということは絶対にしなかった78年間の父の生き方を誇りに思います」を思いだしました。(自分が死んだら、息子は私についてなんというだろうか?)

「49日は追善供養の期間です。故人のために善行を追加する。善行とは、それぞれの人が自分にできる善行を行えばいいのです。」
ここで、故人の孫を指差す。
「ボクは何年生かな?」
「中二です」
「中学二年生か、キミの得意な学科は何かな?」
「数学です」
「数学!それは良い。ご尊家の家系は、理数系に強い人が出るようですナ」と持ち上げておき、

「オジイサンはキミをかわいがってくれたナ」
孫はコックリ肯く。

「キミは49日間、数学の応用問題を一日一問余分に勉強する。それがキミにできる善行だ。そうすると、オジイサンは極楽にいくことができるのだよ」と諭す。

檀家の家族の一人一人を知っている和尚さんの説法でした。

「大府駅まで送りましょう」という次兄の息子の言葉に甘え、連れ合いと一緒に次兄一家の車に同乗して帰途につきました。

車の中で、次兄が「あと何年生きられるかなア」とポツリといいました。人は必ずいつかは死んで、骨を拾われる。人生の無常を思わせられる一日でした。