古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

マラソン教授のダイエット論

2005-05-07 | マラソン
 プールの帰りに図書館に寄ると、新刊の棚に「賢く走るフルマラソン」(田中福岡
大学スポーツ科学部教授著)という本を見つけました。歳を取るとだんだんフルはき
つくなるので,少しでも楽に走れる方法は書いてないかな?と、借りてきました。
 この本の結論を簡単に言うと、車と同じで、車体の重量が軽くてエンジン出力が大
きければ、楽に走れる。
 体重(BMIで評価)を落として、最大酸素摂取量(ml/kg・分;エンジン出
力に相当する)が大きくなれば良い。
 というわけで、体重の落とし方が解説してありました。
 マラソンを走ろうという物好きな人はみえないと思いますが,ダイエットについて
は関心ある方は多いと考え、以下、「マラソン教授のダイエット論」の概要を紹介し
ます。

 まずマラソン選手のBMI(体重/(身長×身長))について。
 順天堂大学の箱根駅伝選手の平均BMIを調べたことがあるそうですが、18.
5。名ランナー中山竹通選手が17.9。女性の一流選手で17だそうです。勿論、
体脂肪を落としてBMIを下げています。
 体脂肪率については、福岡国際マラソン4連勝の偉業を成し遂げたショータ選手は
なんと2.2%。短距離でもカール・ルイスが3%と言っています。

 でも、問題はどうやって脂肪を落とすか?ですね。
【ウェイトコントロールのために走り出した方で体重が減らないと嘆いているケース
は、(走った後)食事量が増えている。5Kmランニングすると、かなりエネルギー
を消費した気分になるが、そのエネルギーはたかだかジョッキ1杯のビールあるいは
ショートケーキ 一つ程度】
 体脂肪を落とすには【エネルギーの収支バランスを負にすればよい】ところが【収
入だけ減らすと、体脂肪と一緒に筋肉まで落ちて、体力・基礎代謝が低下し、結局支
出が減ってやせにくい。】
 だから、【もっとも好ましい肥満の治療はマイルドな食事制限と運動の併用】
 「運動は20分以上継続しないと、脂肪が燃えないので、一寸した運動は肥満の治
療にならない」との俗説を耳にしますが、これは誤り。
 何故なら・・・極端な場合を考えて、もし運動中に脂肪ばかりをエネルギーとして
使ったとする。その場合、筋肉中の糖はまったく使われなかったことになる。そこ
で、その後食事をすれば、摂取された糖は(筋肉には行かず)肝臓に行くしかない。
肝臓は受け取った糖を脂肪に変えます。
 ようするに、【運動中に、脂肪が燃えたか糖が燃えたかが問題ではなく、肥満の治
療は、エネルギー収支を負にすることに尽きる。】

 面白いのは、年齢別に体重を5kg減らすと、マラソンの記録はどれぐらい早くな
るか?という表があって、小生の場合4:45が4:22になるとのことでした(短縮
時間は23分に過ぎないが、楽に走れるという)。5kg減るとBMIは18.3。
箱根駅伝の選手並みになることになりますが、今度走るときには、一つダイエットに
挑戦してみますか!