Panasonic Melodious Library

2010年08月30日 | 佐野元春 Radio Days

■Panasonic Melodious Library
http://www.tfm.co.jp/ml/index.html

2010年8月29日(日) JFN系列38局ネット 10:00-10:30
パーソナリティ: 小川洋子
アシスタント: 藤丸由華
ゲスト: 佐野元春

Playlist
希望/佐野元春
君の魂 大事な魂/佐野元春
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■内容の一部を抜粋
・Melodious Library
パーソナリティの小川洋子が未来に残したい文学遺産を毎週一冊ずつ紹介する番組。今週は「読書の楽しみ」について小川洋子と佐野元春が対談。

・30周年アニバーサリー・ツアー
元春のデビュー30周年を記念したライヴ・ツアーが2010年夏から2011年春まで行われる。「3つの違うバンドと、3つの異なる表現」がそのアニバーサリー・ツアーの主題で、これまで佐野元春のライヴを支えてきた3つのバンド、井上鑑ファウンデーションズ、コヨーテバンド、ホーボーキングバンドがそれぞれ夏のツアー、秋冬のツアー、初春のツアーと順番に登場する。

・佐野元春の本棚
スタジオには元春の本棚をイメージして本がたくさん並べられたとか。アレン・ギンズバーグの詩集、ジャック・ケルアックの『オン・ザ・ロード』、ジョージ・マーティンの『耳こそすべて』、そしてボブ・ディランのレコード。その中には元春の著作『ビートニクス - コヨーテ、荒地を往く』もある。

・読書とはどういうものなのか?
小川洋子からの質問で「読書とはどういうものなんでしょうか?」。
読書とはいつも自分を目覚めさせてくれるものと元春。

・ビート文学に惹かれた理由
日本語でソングライティングを行うためにボブ・ディランやトム・ウェイツ、ランディ・ニューマンのレコードが参考になったと元春。14、15歳当時特にディランのレコードをよく聴いたそうだが、ディランの創作の背景にビート作家からの影響があると本で読んで、そうして出合ったのがビート作家の作品群だったとか。

・現代詩について
言葉というのは身体表現を伴った上で相手に伝達されるもの。詩にしても声に出して表現することで何かしら伝達としての力が出てくると元春。そうして考えると現代詩は活字としての詩だから、表現がどんどん難しくなっていって、本来言葉の持ってる身体性が剥ぎ取られてしまったため、本来の力が発揮できなくなった。活字としての詩は文学的なディレッタントとして終わっているという感想を持っていたと元春。シンガー・ソングライターは音楽つきの言葉で悪戦苦闘している。彼らこそが現代の詩人なのではないかとそういうふうに思ったそうだ。

・ボブ・ディラン
ボブ・ディランのレコードを聴くと言葉の持ってる力とその可能性が限りなくある。音楽と言葉が一緒になると、1+1が3にも4にも5にもなって、大きな力になることを子供心に発見したそうだ。

・歌のテーマ
元春がはじめて曲を書いたのは13歳の頃だったという。何を歌ったらいいのかわからなかったので、海外の詩集を買ってきて、その翻訳詩に曲をつけて作詞作曲としていたそうだ。ヘルマン・ヘッセの「赤いブナの木」という詩にフォーク・ロック調の曲をつけたのが最初に作った曲だったとか。

・図書館
小学生、中学生の頃は図書館が好きで、よく図書館で時間を過ごしたそうだ。小学校三年生、四年生の頃に「偉人伝」のシリーズを読破したという。

・希望
2004年のアルバム『THE SUN』から。
この曲の主人公は十分に成熟した男性。家族を持ち、子どもを持ち、これから「希望」というのはどう考えていこうか、自分の若い頃に直感で感じた「自由」とはこれから自分の中でどうなってゆくのか、そうしたところに思いを馳せた曲だと元春。

・『アンジェリーナ~佐野元春と10の短編~』
元春の曲からイメージして小川洋子が書いた短編集。
この短編集について、とても光栄だったと元春。映画や小説から触発されて曲を書くことはあるが、その逆のことをしたんだなと感慨深かったそうだ。
小川洋子は全然苦労しなかったそうだ。曲の中にすでに物語があるので、よく聴いて、よく見てそれを救い上げるだけで小説になったのだという。
良い曲とは他人に発見してもらわないと良い曲じゃない、と元春。普遍性を持たせようとするが技術的にそれを行ってもうまくいった試しがないそうだ。正直に曲を書いて、後は聴いてくれる人の評価を待つ。聴き手によって良さが発見されたときに、曲ははじめて良い曲になるのだという。小川洋子によって自分の曲の良さが発見されたので、うれしかったし、大きな自信にもなったと元春。

・君の魂 大事な魂
2004年のアルバム『THE SUN』から。

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