ALL FLOWERS IN TIME(FM COCOLO) #3

2011年02月19日 | 佐野元春 Radio Days

■ALL FLOWERS IN TIME #3
2011年2月19日(土) FM COCOLO 19:00 - 20:00
http://www.cocolo.co.jp/contpgm2/w_main.php?oya_id=278
出演: 佐野元春

Play List
1 夏草の誘い / 佐野元春
2 悲しきRADIO / 佐野元春
3 Wild Hearts / 佐野元春
4 楽しい時 / 佐野元春
5 ドクター / 佐野元春
6 君が気高い孤独なら / 佐野元春
7 Rock & Roll Night / 佐野元春
8 彼女が自由に踊るとき / 佐野元春
9 スターダストキッズ / 佐野元春
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■内容の一部を抜粋
2010年春からFM802の支援を受けているFM COCOLOは"WHOLE EARTH STATION"をキャッチ・フレーズにして四十五歳以上の世代を対象にした大人のためのラジオ局として生まれ変わった。土曜日午後7時からのこの枠は月代わりでミュージシャンがDJを担当する。今月二月は佐野元春をフィーチャー。

全四回放送の第三回目、今週のテーマは「BAND」。

・夏草の誘い
セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主』から。

Q1 佐野さんが初めてバンドを組んだのはいつ? それはどんなバンドでしたか?
高校生の頃、15歳のとき。ドラム、ベース、ギターのフォーピースのバンドだったそうだ。最初ははっぴいえんどとか、はっぴいえんどが影響を受けた欧米のバンド、バッファロー・スプリングフィールドなどをやっていたが、次第に元春が作るオリジナルを演奏するバンドになったとか。

Q2 その当時、憧れていたバンドにはどんなバンドがありますか?
ドアーズとかジェファーソン・エアプレインなのだそうだ。ビートルズ、キンクス、ストーンズは一時代前のバンドだったとか。'60年代末のことで、ベイエリアのサンフランシスコを中心としたサイケデリックなバンドがいいなと思っていたという。

Q3 バンドを組むことの魅力ってなんですか?
元春: 一人でやるよりか、みんなでやったほうが楽しいですし、バンドというのはそれぞれミュージシャン、違った音楽の背景がありますから、1+1が3にも4にもなるという、そういう化学変化があるんですよね。一人でやるときよりも、バンドと一緒に音楽を作っていくのが楽しいです。

Q4 佐野さんのバンド、ハートランドとの出会いを教えてください。
元春: ハートランドはメンバーひとり一人、個別に出会っていって、そして最後にドラマーが決まらず、オーディションの形式でやった。当時、原田真二 & クライシスでドラムを叩いてた古田たかしがまだ16歳か17歳ぐらいだったんだけれども、とにかく僕はごきげんなドラマーを探していて、通り一遍の8ビートを叩くドラマーじゃなくて、サーカスのショウの中で叩いてるドラマーみたいな、派手なドラマーを探してたんですね。そんな中、古田たかしとの出会いがあり、彼はまさしくそうしたタイプのドラマーでね、彼が決まることによって第一期のハートランドの形が決まりました。

・悲しきRADIO
元春: 初期の僕らの「悲しきRADIO」という曲は特にライヴで爆発する曲で、典型的なロックンロール・ナンバーなんですけれども、いろいろとドラマがあり、起伏もあり、ライヴ向けのアレンジにして披露してきましたから、ファンの中でも楽しみにしている人多いと思うんですね。

Q5 ハートランドともに全国ツアーを行ってきた中で、バンドの完成度を高めることでしていたことってありますか?
長くバンドを続けていくことが大事。共にいつまでもクリエイティブでいようという精神が大事になってくるそうだ。どうしても長く一緒にいると馴れ合いになってしまって、クリエイティブでいようという気持ちがややもすると後退する。常にバンドに刺激を与え、常に新しい音楽を彼らにもたらし、クリエイティブでいようということを実践した、彼らもよくついてきてくれたと元春。

Q6 そんな中で完成したハートランドを解散しようと思ったのはなぜですか?
元春: 僕たちハートランドは14年活動を共にしてきました。レコーディングに、またスタジオ・ワークに、またライヴにですね。小さな小さなライヴハウスから、球場クラスのコンサートまで、本当に僕たちは多くの感動の場面を共有した仲間といえますね。何度かクリエイティブなピークを自分たちは体験しました。14年のうちで3回ぐらい経験したんですけれども、解散しようというときにはこれ以上のクリエイティブなピークは作れるんだろうか、といったところになかなか答えが出ないという状態だったんですね。惰性でバンドを続けるより、クリエイティブにピークをこれ以上作れない、そこに自信がないんだったらば、お互いの道を進もうということで別れました。

・Wild Hearts
元春: 「Wild Hearts」、アルバム『Cafe Bohemia』に収録した曲ですね。ライヴでもexバンドであるザ・ハートランド、特に演奏中間部、ダディ柴田がごきげんなサキソフォン・プレーをいつも披露してくれて、オーディエンスだけではなくて、僕たちバンドもね、ダディ柴田のプレーをいつも楽しみにしていました。

Q7 '90年代、アルバム『FRUITS』の制作をきっかけにザ・ホーボーキングバンドを結成することになりますが、その経緯は?
元春: ザ・ハートランドを解散した後、ウダウダしていてもしょうがない、前進しなければいけないということで、無理矢理レコーディング・セッションを組んだんですね。アルバム『FRUITS』というレコード。このアルバム『FRUITS』のレコーディング・セッションに、僕が気になるセッション・プレーヤーを呼んで、そこで彼らとセッションする中で、いい音を作っていこう、こういうふうに考えました。結果で言うと、その『FRUITS』というアルバムのレコーディング・セッションに集まってくれた何人かが、集ってできたのが、後のホーボーキングバンドですね。

Q8 アルバムを作る時点では、そのときのメンバーを、次のバンドのメンバーにするというヴィジョンはなかったのですか?
元春: おぼろげに次のバンドのメンバーが見つかったらいいなとは思ってましたけれども、またこの『FRUITS』というセッションが、ひとつのオーディションのようなかたちになるということは、考えていましたけれども、具体的にはイメージはなかったです。

Q9 ホーボーキングバンドとハートランド。ふたつのバンドの共通点と、また違うところはどこですか?
元春: exバンドであるハートランドもホーボーキングバンドも、共通していえるのは、みんな優れたミュージシャンたちということですね。そして僕の言葉をちゃんと聞いて演奏する、演奏のための演奏家ではなく、シンガー・ソングライターの言葉を聞きながら演奏してくれる、そういうスキルの高いミュージシャンたち、これが両バンドのミュージシャンたちに共通しているところです。ザ・ハートランド、ホーボーキングバンド、プレーヤーが違いますから、僕の曲をバッキングするときに、多少のサウンドの違いというのはありますけれども、それは僕にとっては大したことじゃないです。とにかく僕の言葉を聞いてくれて、そしてそこに適切な演奏してくれる。そしてロックンロール音楽に敬意を持って接し、音楽を馬鹿にしないということですよね。ここが暗黙の了解としてあったので、バンドは変わりましたけれども、サウンドも少し変わったのかもしれないですけれども、その音楽に向かうスピリット、精神ですね、ここは共通していたので違和感はなかったです。

・ドクター
元春: ホーボーキングバンドも演奏するのが大好きな連中ですから、「ドクター」というこの曲を演奏するときも、彼らは本当に喜んで演奏してました。その様子を見て、僕だけではなくて、プレーヤーひとり一人にピンスポットが当たるような、そういう場面を作ろうということで、ギタリスト佐橋くん、あるいはkyOnですよね、彼らがごきげんなインタープレーを披露しやすいように、そういう場所を設けて、そういうアレンジにしたのを覚えてます。

Q10 アーティストとしてのキャリアが長くなり、オリジナル曲も増えると、ライヴでの選曲もさらに悩むようになると思いますが、佐野さんはライヴで演奏する曲をどんなふうに選んでますか?
元春: ライヴでの選曲はふたつ考え方があって、ひとつは新しいアルバムを出したときのプロモーショナルなセットリストにする。それからもうひとつは、ライヴというのはファンが楽しみに集まってくれるわけですから、ファンが好んでくれるセットリストにする。時と場合に応じてこのふたつの考えを混ぜたり、ひとつの傾向を強くしたりします。

Q11 コヨーテバンドのメンバーはどうやって選んだんですか?
元春: 僕の下の世代でも、ロックンロール音楽に愛情を持ち、またプレイヤビリティの高いミュージシャンというのは何人か出てきて、僕の目に留まりました。当然、そうした彼らの音楽をレコードを聴き、ライヴで観るということになりましたね。その中からコヨーテバンドのメンバーが集まってくれました。

・君が気高い孤独なら
元春: 「君が気高い孤独なら」。これは『COYOTE』というアルバムに収録した曲であり、『COYOTE』からのシングル・カット・ナンバーですね。久し振りに明るい調子のダンサブルな曲を歌ってみようということで書いてみました。多少、モータウン的な響きがあるかもしれませんけれども、年代は問わずですね、世代は問わず、楽しく踊りたくなるような曲を書いてみよう、ということで書いた曲です。当然ライヴでもそうして作って演奏してますから、オーディエンスみんな踊ってました。うれしかったです。

・「ALL FLOWERS IN TIME」ファイナル公演
3月6日(日)に大阪城ホールで行われる佐野元春30周年アニバーサリー全国大都市ツアー「ALL FLOWERS IN TIME」ファイナル公演。ゲストとして伊藤銀次、スガシカオ、杉真理、堂島孝平、山下久美子、LOVE PSYCHEDELICO、スカパラホーンズ(NARGO/北原雅彦/GAMO/谷中敦)、and more...が出演。

・スガシカオからメッセージ
高校生のときから元春のファンだという。「ヤングブラッズ」のミュージック・ビデオを撮影したことで知られる代々木公園に仲間4,5人と行って記念撮影したこともあるそうだ。同じステージには一度だけ立ったことがあるけれど、ガチでということになるとはじめてだから、自分の青春を全部背負ってステージに出ようと思ってるとスガシカオは話した。

・彼女が自由に踊るとき
セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主』から。

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2 コメント

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ダディ柴田さん。 (korokoro)
2011-02-20 01:30:01
どいさん、こんばんは。

今回の放送も充実していましたね。

テーマは「BAND」。

佐野さんの3つのバンドへの想いが聞けて興味深かったです。「音楽を馬鹿にしない」という言葉が印象に残りました。佐野さんにとってバンドは「象徴」的存在なんですね。

スガシカオさんからのメッセージも良かったです。青春を背負ってのステージ。どんなパフォーマンスを展開してくれるのか楽しみです。

また、ワイルドハーツの後、佐野さんはダディ柴田さんについても触れられていましたね。もしかして東京のゲストは彼!?と想像してしまいます。是非この機会に共演が実現してほしいですね。
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Unknown (どい)
2011-02-20 10:32:25
☆korokoroさん
いつもコメントありがとうございます。
バンドを組むというのもひとつの才能だと思うんですよね。
元春のバンドに対する思いが聞けてよかったです。

スガシカオさん、確か「ヤングブラッズ」がお気に入りだったかと。
一緒に歌う曲はやはり「ヤングブラッズ」なんでしょうか。

東京公演は今のところゲストについて触れてませんが、
僕もこれまでに元春のバンドに関わった人では?
と思ってます。
ダディ柴田さんだとすればうれしいですね。
もう60代半ばくらいになるんじゃないでしょうか。
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