shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Les Beatles (France Odeon OSX 222)

2017-08-18 | The Beatles
 私がビートルズの各国盤に魅かれる理由の一つはディフ・ジャケにある。基本的にはUKオリジナル盤至上主義者なのでUK盤のジャケット・デザインがもちろんデフォルトなのだが、ごくごくたまに “このジャケット、UK盤とは又違った味わいがあってめっちゃエエやん!” というレコードに遭遇するのだ。そんな各国盤の中でも独自のジャケット・デザインで私のコレクター心理をくすぐるのがデビュー盤から「ヘルプ」までの初期フランス盤なのだ。
 私がフランス盤に興味を持ったきっかけは清水の舞台から飛び降りるつもりで衝動買いした「Les Beatles 1965」で、最難関盤を首尾よくゲットしてすっかり味をしめた私はその後も「4 Garçons Dans Le Vent」(←ハード・デイズ・ナイトのこと)と「Help!」という2枚のサントラ盤をゲット、残すは「Les Beatles」(OSX 222)と「Les Beatles N°1」(OSX 225)の2枚ということで、ネット上に網を張り巡らせて状態の良い仏オリジナル盤(←安っぽい70'sリイシュー盤はNG!)がリーズナブルなお値段で出品されるのを虎視眈々と狙うことにした。
 それから3ヶ月ほど経った7月半ばのある日のこと、ついに「Les Beatles」(OSX 222)が €150でDiscogsに出品された。このレコードの1stプレスはダーク・グリーン・レーベルなのだが滅多に市場には出てこず、ごくたまに見かけてもほとんどが2nd又は3rdプレスのオレンジ・レーベル盤で、それですら €200オーバーというボッタクリ価格(>_<)  そういうワケでダーク・グリーン・レーベルは高嶺の花と諦めていた私は良い出物を求めてオレンジ・レーベルの出品欄をチェックしていたのだが、その €150盤はコンディション表記が VG/VGで、商品説明には SOME SURFACE MARKS BUT PLAY VERY WELL, COVER IS VG NO WRITTING, FIRST PRESS GREEN LABEL RARE とある。え?オレンジ・レーベルとちゃうの??? しかもグリーン・レーベルが €150ってホンマなん???
 全身の血が逆流しそうなぐらいコーフンした私はすぐに「注文する」をクリックし、心の中でガッツポーズ。あとはDiscogsからの請求書送信済みメールを待ってペイパルで支払いをすませれば万事OKだ。しかしそれから数時間たって送られてきたのは "Cancelled (Per Buyer's Request)" という無慈悲なタイトルのメールで、"Sorry the lp is out in my stock" というセラーのメッセージが添えられていたのだ。Discogs ではよくあることとは言え、 “在庫管理ぐらいちゃんとせぇよ、この糞フランス野郎!” という怒りのやり場もなく、歓喜のガッツポーズ(笑)からの激しい落差に思いっ切り落ち込んだ。
 しかしその3日後に偶然覗いた CD and LP.com に「Les Beatles」が元値 €180の20%オフ・セールで €144という “持ってけドロボー価格” で出ているのを発見、コンディションは VG/VG でコメント欄には “LABEL VERT” とある。VERT の意味が分からなかったのですぐに翻訳サイトで VERT を調べると、GREEN という答え。キタ━━━(゜∀゜)━━━!!! という感じで頭に血が上った私は即オーダー。捨てる神あれば拾う神ありとはまさにこのことだ。
 良いことは重なるもので、発送からたったの5日でブツが到着。まさかそんなに早く届くとは夢にも思ってもいなかったので、パッケージに貼られた colissimo という文字を見て “フランスからLP届く予定あったっけ?” と訝しく思いながら中身を取り出すと、出てきたのはピカピカの「Les Beatles」オリジナル盤ではないか! しかもジャケットはラミネートの剥がれも無くスパインもめっちゃしっかりしていて、VGどころかどう見ても EXレベルの良コンディションだ。何よりも私がこのジャケットに魅かれるのはタイトル文字のオレンジ色がバックの黒色に対して実に綺麗に映えているところで(←黄色っぽいタイトル文字のジャケも見たことがあるが私はオレンジ・ヴァージョンの方が好き!)、それだけでも大枚を叩いた価値があるし、“Beatles” の B の文字がカブトムシの角を模して(←ナメクジみたいとか言っちゃダメ!)デフォルメされているのもオシャレでカッコイイ(^o^)丿
 盤の方は音に出そうな傷が数ヶ所あって “さすがにこっちはVGやな...” と恐る恐る針を落としたところ、信じられないことにほとんど音に出ず、何のストレスも感じずに両面聴き通すことが出来た。Visual Grading はVGだが Play Grading はごく普通の EX盤レベルという、いわゆるひとつの大ラッキー盤というヤツで、フランス盤らしい粗雑な(笑)モノラル・サウンドで初期ビートルズのロックンロールを楽しむことが出来た。やっぱりアナログ盤コレクターはやめられまへんな... (≧▽≦)
The Beatles - France LP Odeon OSX 222 - Les Beatles - With - Club - Worldwide - Long Play

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