shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

The Spotnicks In London

2009-01-14 | エレキ・インスト
 自分が生まれた頃に流行っていた音楽、つまり60'sのオールディーズを後追いという形で遡って聴いていく場合、どうしても全米チャート主体になってしまい、日本やヨーロッパだけでヒットした曲が漏れ落ちてしまうというケースがしばしばある。あと10年早く生まれたかったと言ってみたところで仕方がない。幸いなことに私の場合、リアルタイムで60'sを体験された音楽マニアの先輩達が色々と貴重なレコードを紹介して下さるのでホンマにありがたい。いくら感謝してもしきれないくらい感謝してマス!
 私が初めてスプートニクスを聴いたのは約5年前のG3の時で、「エレキ欧米対決!」と題して plincoさんはベンチャーズを、901さんはスウェーデンのスプートニクスを持参された。その時聴かせていただいたのが「霧のカレリア」で、明らかにアメリカ産のノーテンキなテケテケとは違う、まるで歌謡曲のような哀愁を帯びた泣きのメロディーが印象的だった。それからしばらく経ってベンチャーズに本格的にハマッた私は「寝ても覚めてもテケテケ状態」に陥り、他のエレキ・インスト・バンドも聴いてみたくなった。そこで思い出したのがスプートニクスである。早速ベストCDをゲットして聴いてみると、これがもうめちゃくちゃカッコイイ。これはベスト盤だけではもったいないと思い、オリジナル盤を1枚また1枚と集めていった。彼らの全盛期は62年の「イン・ロンドン」から67年の「ライヴ・イン・ジャパン」辺りまでで、中でもデビュー・アルバムの「イン・ロンドン」は彼らの最高傑作といってもいいくらい素晴らしい。アルバム1曲目を飾る①「オレンジ・ブロッサム・スペシャル」は元々はアメリカ東部を走っていた最高級列車 "オレンジ・ブロッサム・スペシャル号" を歌ったブルーグラスの名曲で、イントロから全開のリズム・ギターが機関車の走る音を巧く表現しているのが凄い。0分7秒と47秒でむせぶボー・ウィンバーグのギターはまるで汽笛のようだ。④「ナイトキャップ」は何故かバリバリのジャズ・ギターみたいなサウンドで、クールで粋なプレイがめっちゃカッコイイ。⑤「スプートニクスのテーマ」のイントロを聴くといつも「ゲバゲバ90分のオープニング・テーマ」を連想してしまう私って一体...(>_<) ロシア民謡の「ポーリュシカポーレ」をアレンジした⑧「ザ・ロケット・マン」(この曲が一番好き!!!)のイントロなんて、フェイド・インの仕方といい、ドラムのリズム・パターンといい、もろユーミンの「ルージュの伝言」だし、同じくロシア民謡の⑨「ダーク・アイズ」はテンポの速いマヌーシュ・スウィングの演奏では気付かなかったがこのスプートニクス・ヴァージョンで聴くとザ・ピーナッツの「恋のフーガ」そのものだ。この⑧⑨に関してはホンマに似てるんで実際にご自分の耳で確かめてみて下さい。めちゃくちゃ笑えます(^o^)丿 そーいえば大瀧詠一の「さらばシベリア鉄道」も「イン・パリ」に入ってた「空の終列車」にうりふたつだし、こーやって見ていくとスプートニクスって歌謡曲や J-POP の元ネタの宝庫なのかもしれない。いや~音楽ってホンマに面白いですねぇ(^_^)

Spotnicks - Rocket Man

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