shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

70年代ポールのUS盤LP特集①

2019-01-02 | Paul McCartney
 新年あけましておめでとうございます。このブログもとうとう11回目のお正月を迎えることになり、最近はほとんどビートルズ専門ブログと化しているにもかかわらずよくもまぁこれだけ次から次へとネタが尽きひんなぁと我ながら驚いております。まぁ今年も趣味性丸出しの音楽日記としてマイペースでやっていこうと思っておりますのでどうぞよろしくお願い致します。

 2018年の私的大ニューストップ3はもちろん1位がポールの両国&名古屋ダブル参戦、2位が同じくポール5年ぶりの新作アルバム「エジステ」リリース、そして3位がビートルズ専門のレコード店 B-SELSが奈良にできたことで、お店に行くたびに店主のSさんと一緒にレコードを聴いてあれこれ喋りながら楽しい時を過ごさせてもらっている。
 私は三度の飯よりもビートルズが好きなガチガチのファンだが、悲しいことに私がこれまで出会ってきた “ビートルズ好き” の方々はみんなライトなファンばかりで、マトリクスがスベッたとかラウドカットがコロンだとかいったディープな会話ができず(←そんな奴いっぱいおったらそれはそれでコワイけど...笑)、ビートルズに関してはこのブログを通じてネット上で知り合ったマニアの方々とヴァーチャルなお付き合いをしながら渇きを癒していた。
 B-SELS店主のSさんは当然ながらビートルズに関する知識はハンパないし、特に商品であるアナログ・レコードにはめちゃくちゃ詳しい。「ラム」が大好きと言うことで私と好みも似ている。しかし私がこの方を信頼する一番の理由はその謙虚な人柄で、レコ屋の主人にありがちな偉ぶったところが微塵もないのだ。とにかくビートルズが好きで、ビートルズを聴く喜びをお客さんと分かち合いたい... という純粋な気持ちが伝わってくる人なんである。
 そういうワケで最近は週一ぐらいの頻度でお店にお邪魔してレコードを聴かせていただいているのだが、12月のある日、ちょうど例の「Wings 1971-73 Super Deluxe Edition」が売り切れててショックです... みたいな話をしていた時に、“私もあのボックスセット欲しかったので残念です。このレコード好きなんですよ。” と仰ってウイングスの「ワイルド・ライフ」(←世評の低い「ワイルド・ライフ」がお好きとは、私とホンマに趣味合いますな...)をターンテーブルに乗せられた。商品ラベルを見ると US盤だ。
 これまで何度も書いてきたように、ビートルズに関する限り私はガチガチの UKオリジナル盤至上主義者で、US盤は音が悪いものと信じて無視してきた。相撲の番付に例えれば(←両国行った影響??? ドスコイドスコイ...笑)私の中では UK盤が横綱で US盤は幕下とは言わないまでも前頭の下の方という位置付けである。2年前にジョンのソロアルバムの US盤を聴いて考えを少し改めはしたものの、まだまだ心のどこかで US盤に偏見を持っている自分がいた。
 ところがお店のスピーカーから勢いよく飛び出してきたのは1曲目「マンボ」の元気溌剌としたサウンドで、ビートルズのキャピトル盤で耳にしたあのキモいエコーは微塵もかかっていない(←当たり前やろ)。これなら前頭どころか軽く関脇ぐらいは行きそうだ(笑) “えっ、US盤ってこんなに音良かったんですか?” と尋ねると、“US盤はプレス時期や工場で音が違うみたいで難しいんですわ。これは良さそうですね。” と仰る。確かに UK盤のような深みには欠けるかもしれないが、いかにもアメリカらしいドライで開放的な音であり、これはこれで魅力的だ。
 調子に乗った私は「ワイルド・ライフ」を聴き終えるとすかさず “これも聴かせて下さい!” とエサ箱にあった「レッド・ローズ・スピードウェイ」を差し出した。1stプレスの証しであるジャケ裏のスティーヴィー・ワンダーへの点字メッセージの位置も大きさも UK盤と全然違うのにまずビックリ(゜o゜)  実際に音を聴かせてもらうと「ワイルド・ライフ」と同傾向の乾いた音で「ビッグ・バーン・ベッド」が鳴り出した。続く「マイ・ラヴ」もめっちゃエエ感じである。ちょうどビートルズの各国盤蒐集が一段落して新たなターゲットを探していたこともあって、 “これ2枚とも下さい!” と衝動買いしてしまった。因みに「ワイルド・ライフ」が2,600円、「レッド・ローズ...」が2,400円という良心的なお値段で、eBayなら送料だけでこれくらい取られてしまうことを考えるとめっちゃ良い買い物をしたと思う。
 家に帰って自分のシステムで大音量で聴いてみたが、グイグイ音が前に出てきてすごくエエ感じだ。車に例えると(←相撲の次は車かよ...)圧倒的なパワーでグイグイ加速していくアメ車のイメージそのものだ。車作り同様にレコードの音作りにもお国柄が出る(←ドイツ盤なんかモロに出てますな...)というのが何とも面白い。そんなこんなで私は大好きな70年代ポールのUS盤を集めてやろう... と心に決めたのだった。 (つづく)

《Matrix / Runout》
 ①Wild Life(LAプレス)
  A: SW-1-3386 Z113-1 ✲ STERLING 2 LH
  B: SW-2-3386 Z101-1 ✲ STERLING 2 LH
 ②Red Rose Speedway(Winchesterプレス)
  A: SMAL-1-3409 Z2 #2 —◁ STERLING LH 2
  B: SMAL-2-3409 Z1 #5 —◁ STERLING LH 2

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