shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Please Please Me / The Beatles

2009-09-18 | The Beatles
 9月前半はリマスター・ボックスが届くのを楽しみにしながら “勝手にポール祭り” で盛り上がらしてもらったので、9月後半は “一人ビートルズ・マラソン” と題して1日1枚ずつ好き放題に書いていきたいと思う。とは言っても私はマニアでもコレクターでもなく無責任が取り柄の一ファンにすぎないので、録音データがスベッただの、テイク違いがコロンだだのという小難しい話には興味がない。その辺はレココレ誌にお任せするとして、レコードの思い出とか、この曲のここが好っきやわぁ~とかいったミーハー丸出しのタワゴトの類を書き綴っていきたい。
 とゆーことで、第1日目はデビュー・アルバムの「プリーズ・プリーズ・ミー」である。初めて買ったのは別ジャケ同内容(曲順は違ったけど...)の「ステレオ!これがビートルズ Vol. 1」という日本盤LPで、その後UKジャケ仕様の日本盤LP、87年旧規格CDときて、それがそのまま私のリファレンスになっていた。そしてついに忘れもしない2004年2月、禁断のUKオリジナル盤の魔界に足を踏み入れ、当時ドップリとハマッていた eBay でまずは 2nd プレスであるイエロー・パーロフォン盤、通称黄パロを 21ポンドでゲット、その音のあまりの凄さに “CDなんか話にならへんな。やっぱりビートルズはUKモノに限るわ(≧▽≦)” と悦に入っていた。すると G3 の音楽仲間である plinco師匠や 901師匠から “この際やから金パロもいってみたら?” という悪魔の囁きが...(゜o゜)  金パロとはゴールド・パーロフォン、つまりこのレコードの 1st プレス盤のことで、相場は当時のレートでモノが500ポンド、ステレオに至っては2,600ポンドというから恐ろしい。そもそもUKオリジ盤というのはビートルマニア最後の秘境であり、一度その世界に足を踏み入れた者は生涯UKオリジ盤地獄から抜け出せないと言われている。その中でも難攻不落の砦として知られているのが金パロなのだ。 “そんなん無理に決まってますやん!桁が2つ違いますやろ(>_<)” と即座に否定しながらも、ひそかにネットオークションでチェックし始めるお調子者が私という人間なんである。で、それから1カ月、ついにヤフオクで盤質極上の金パロ・モノラル盤を発見!私は不退転の決意で臨むことにした。締め切り10分前に plincoさんから激励の電話(笑)があり、結局そのまま落札まで電話でライブ中継(←アホや)することに。私は77,000円を入れてトップだったが、2位のビッダーに猛烈に追い上げられ、画面の価格が数千円ずつハネ上がっていく。 “アカン!ヤバイ!やられる!助けてぇ~ (>_<)” と実況ならぬ絶叫する私。で、次の一撃で抜かれる、と覚悟を決めた瞬間、相手の攻撃がピタリと止んだ。敵はついに諦めたのだ。「終了」の文字を見て放心状態だった私は “shiotch7さん、大丈夫?おめでとう!!!” という plincoさんの言葉で我に帰り、“ありがとうございます...” と言うのが精一杯。 “声枯れてるで!” と plincoさんに大笑いされてしまった。結局、落札価格は76,600円... その後しばらくネットオークションを断ち、3回払いの分割で支払った。
 届いた盤はズッシリ重く、憧れのゴールド・パーロフォン・レーベルには風格すら感じられる。早速針を落とすと例の “ワン、ツー、スリー、ファッ!!!” から凄まじい音圧で弾けんばかりに若きビートルズの演奏が爆裂する。私はこの①「アイ・ソー・ハースタンディング・ゼア」のグイグイ前に進むようなドライヴ感が大好きで、これまで数え切れないくらい聴いてきたが、こんな衝撃は初めてだ。ハンド・クラッピングも切れ味抜群だし、何よりも音の塊がスピーカーからガンガン飛び出してくる。これこそまさにロックンロールの原点だ!!!
 ⑥「アスク・ミー・ホワイ」や⑨「P.S. アイ・ラヴ・ユー」といったレノン・マッカートニーの初期名曲群もそれまでのCDではノッペリしていた音像が眼前に屹立し、曲の良さを更に引き立てているし、⑦「プリーズ・プリーズ・ミー」ではジョンの “カモン!カモン!” の押し出し感がハンパではない。ターボ・ブーストが効いて一気に加速していくような快感が味わえる、初期ビートルズ屈指の大名曲だ。⑦の双子曲⑬「ゼアズ・ア・プレイス」も日本盤LPやCDでは味わえない生々しい歌と演奏が楽しめるし、初期ビートルズの代名詞とでも言うべき⑭「ツイスト・アンド・シャウト」の圧倒的なエネルギーの奔流に身を任せる快感はとても言葉では言い表せない。
 今回購入したモノ・リマスター盤CDではアンプの目盛りを5分ほど上げればかなりオリジ盤に近いパワフルでプリミティヴなサウンドが楽しめる。コスト・パフォーマンスの面から考えればこのモノ・ボックスはほとんど史上最強だろう。又、⑪「ドゥー・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット」でリンゴが拍子木のように打ち鳴らすスティックの音や⑫「ア・テイスト・オブ・ハニー」でのケバ立つようなブラッシュの音が実にクリアに聴き取れたのにも感心してしまった。
 このように様々な「プリーズ・プリーズ・ミー」が散乱する我が家だが、音質面の差を車に例えるなら、金パロLP=フェラーリ、黄パロLP=ポルシェ、モノ・リマスターCD=ホンダ・NSX、旧CD=トヨタ・カローラ、日本盤LP=軽トラック、といった感じだ。私としては日常の下駄代わりにNSX・モノCDを楽しみ、ここぞという時にはフェラーリ・金パロLPでビシッとキメたいと思う。(←何のこっちゃ)

The Beatles Please Please Me Black Gold Parlophone Vinyl record 1st UK pressing


The Beatles - Please Please Me Stereo GOLD LABEL LP -- I Saw Her Standing There, Misery & Anna

コメント (4)    この記事についてブログを書く
« ビートルズのボックス・セッ... | トップ | With The Beatles »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
攻防戦 (shoppgirl)
2009-09-18 23:12:26
兄さん、こんばんは。

手に汗握るヤフオク実況です!
・・・それにしても、兄さん太っ腹だなぁ(笑)

後生大事に出来る一品ですね。


“ビートルマラソン”
完走まで陰ながら応援しています。

      ファイト~~♪
返信する
おや!お懐かしや (plinco)
2009-09-19 01:41:02
どうもshiotchさん!CDの塊、届きましたね!
これでしばらくはBEATLESネタから逃れられそうにありません。それにしても懐かしい話です(笑)・・・ずしりっと思い「キンパロ」ゲット実況談、オモシロイですなあ!一度だけ拝ませてもらったのを思い出しましたよ。「ワン・トゥー・スリー・フォー」でしたね!僕の持ってるイカサマVeeJay盤、所謂カウンター・フィートでは「フォー」からしか聴こえない!!(笑)ホンマに笑わしよんでぇー!
返信する
ハラハラドキドキでした (shiotch7)
2009-09-19 22:00:34
姐さん、こんばんは♪

金パロ攻防戦、オークションの入札で
何でこんなにしんどい想いをせなアカンのかと
思いましたよ(笑)
今ではそれもエエ思い出ですけど。
大枚叩いて神経すり減らして手に入れた逸品、
大切に聴き続けたいと思います。
地震が来たら持って逃げますわ(笑)
それと、マラソン応援ありがとうございます。
めっちゃ励みになります。
完走目指して頑張ります!

返信する
ビートルズ一色ですわ (shiotch7)
2009-09-19 22:12:05
plincoさん、こんばんは♪

その節は大変お世話になりました。
お陰様で金パロは今日も元気に鳴ってます。
次また大物の入札をする時は
電話しますんで...(笑)
“ファッ!!!” から始まるヴィー・ジェイ盤には
大笑いでしたね。
ホンマにビートルズ関連は色々と楽しめますわ。
返信する