shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

モノラル「White Album」のA面 1G盤ゲット\(^o^)/

2022-04-29 | The Beatles
 マザー/スタンパー 1G盤の音の凄さは今更言うまでもないが、2ヶ月前にB-SELSで購入したラウドカットの1G盤2枚を聴いてからは “UKオリジナルの1G盤こそが究極” との思いをより強くし、“有象無象のレコード1,000枚よりも1枚の1G盤” という信念の下に鵜の目鷹の目でネットを検索(→昨日のヤフーニュースで$1が130円台に突入したと知った時はさすがにガックリきたが...)する毎日だ。
 ビートルズの1G盤で特に入手が難しいのがいわゆる “後期” のアルバムで、中でも「White Album」「Abbey Road」「Let It Be」の3枚は最難関と言えるのではないか。試しに過去18年間のeBayの落札記録を調べてみたところ、「Abbey Road」と「Let It Be」の1G盤はどちらもたったの2枚しか出品されておらず、それも片面のみというのだから巡り合える確率としてはもう宝くじに当たるレベルの低さだ。
 一方、「White Album」モノラル盤の1Gというのはこれまで何回か見かけたことはあるが、そのほとんどはSide‐4のみで、どういうワケかSide‐1~3の1Gというのは激レアなのだ。私はラッキーなことに2年ほど前にディスク2の両面1G盤を手に入れることが出来たので、それ以来Side‐1と2の1G盤が喉から手が出るほど欲しかった。
 そしてついに先月、Side‐1の1G盤がeBayに出品された。それもBuy It Now、つまり早い者勝ちである。表示価格は€225、つまり31,000円という破格値で念願の1G盤が買えてしまうのだ。何でこんなに安いんや?と思いながら商品説明を読むと “4面とも盤の見た目はキレイやけど実際の音は少しチリパチの入るVG+レベル。普通のリスナーなら問題ないが、音にうるさいオーディオファイルの人達にはオススメしない。価格相応の音。” とのこと。
 写真で見る限り盤の状態は良さそうやし、3万円少々の出費で最低でもVG+ か上手くいけばそれ以上のホワイト1G(←なんかソフトバンクのスマホみたいやな...)盤を買えるのなら安いものである。センター・レーベルは “An EMI Recording” 表記があるが(→因みに手持ちの1Gはなぜかすべて “An EMI Recording” だ...)、重要なのは盤そのものであってレーベルではない。
 私は速攻で購入ボタンをクリック、3週間ほどでオランダから届いた盤(→ロシアの戦闘機に撃ち落とされへんかと気が気じゃなかった...)を念入りに3回(笑)超音波クリーニングして実際にかけてみたところ、VG+どころかExレベルの良い音で鳴ってくれて大喜びした。唯一「Revolution 9」のイントロ部分で大きめのプツプツ音が数回入るが、幸いなことにこの曲はいつも飛ばすので何の問題もない。それどころか絶対に聴かない「Revolution 9」のキズのおかげで安い値段設定になったのだからこんなありがたいことはない(^.^)
 で、肝心の音の印象だが、Side‐1の1Gの音は手持ちのSide3/4の1G盤と同傾向で、これまで聴いてきたどの盤とも違う、実に深みのある良い音なのだ。これはぜひともSさんにも聴いていただこうと思い、早速B-SELSに持って行った。

 私:今日はこれ、どうですか?
 Sさん:おぉ、「ホワイト」のプロモで... 1Gじゃないですか! これはレアですね。さっそく聴きましょう。
 私:(A①「Back In The U.S.S.R.」を聴き終えて)どうですか?
 Sさん:きますねぇ、ヘヘヘ...(と満面の笑みでサムズアップ)
 私:このA②「Dear Prudence」、今まで聴いてきたどの盤よりも押し出し感が強くてビックリもんですわ。
 Sさん:これ聴いたらプルーデンスも思わず出てきそうな、そんな音ですね。
 私:上手いこと言わはりますね(笑)
 Sさん:A③「Glass Onion」のポールのベースの音、最高です!
 私:でしょ? 僕もビックリしました。それと、リンゴのドラムの音が鮮烈でめっちゃ気持ちエエです。
 Sさん:A④「Ob-La-Di, Ob-La-Da」もベースがうねってますね。こうやって聴くと、Side‐1の曲ってどれも1Gの音に合ってますね。
 私:そうそう、私もそう思います。1Gは低音の迫力が段違いです。
 Sさん:A⑤「Wild Honey Pie」のリンゴのバスドラ凄いですねー(゜o゜) こんなバスドラの音入ってたんかっていうぐらいビックリしました。
 私:これ聴いたら「White Album」がますます好きになっちゃいますよ。
 Sさん:そういう意味ではこのA⑥「The Continuing Story Of Bungalow Bill」が想像以上に良かったです。
 私:わかります、その気持ち。今まで聴いてきたのと印象が違いますもん。
 Sさん:そうそう、聞こえ方が違いますよね。このA⑦「While My Guitar Gently Weeps」なんてまさにそう。クラプトンのギターがめっちゃよぉ聞こえます。他の盤やったらギターの音が潰れがちなのに...
 私:このギターはシビレますね(≧▽≦)  それとこのA⑧「Happiness Is A Warm Gun」、めちゃくちゃ凄くないですか?
 Sさん: そうそう、特にギターとベースとヴォーカルのユニゾンのところ、いやぁカッコイイ!!!
 私:この1G盤で聴いて、いままで “普通に好き” やったこの曲が “めちゃくちゃ好き” になりましたわ。
 Sさん:良い音で聴くと新たな発見がありますね。
 私:特にこの「White Album」ってそういう発見がいっぱいありそうな、まさに “宝の山” ですよ。
 Sさん:ホワイトのモノラルっていうだけでも貴重なのに、ましてや1Gなんてその中でも最高峰ですからね。
 私:ご満足いただけてよかったです。これで残すはSide‐2だけになりました。モノラル・ホワイトの全面1G達成が夢なんですよ。何ていうか、スロットマシーンで1Gを4つ並べるような感覚です。ジャックポット出ぇへんかなぁ...
 Sさん:アハハハハ...

 とまぁこのように1GのA面をちょうど聴き終わって二人で余韻に浸っていた時に一人の紳士が入ってこられた。その方はB-SELSの日記に何度も登場されている常連のKMさんで、Sさんがお互いを紹介して下さった。色々お話ししてみると、ビートルズを聴き始めたきっかけが2人とも赤盤だったりとか、リアルタイムで80's洋楽にハマりまくった思い出だとか、共感ポイントがいっぱいあってとても楽しいひと時を過ごさせていただいた。Sさんも日記に書かれていたが、「Revolution」「Paperback Writer」「She Loves You」「A Hard Day's Night」「Ticket To Ride」と、KMさんが最近B-SELSで買われたUKシングルのタイトルを見ただけでKMさんの “ビートルズ愛” と筋金入りの “ロック魂” がわかろうというものだ。結局ビートルズ談義がめちゃくちゃ盛り上がり、KMさんと二人でB-SELSを出たた時は夜の9時を回っていた。