shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ヤフオク大決戦③

2020-04-06 | Jazz Vocal
 先週書いたように、久々のオークション大バトルは5戦して “4勝1放棄試合” という上々の結果(^.^) 発送も早くて2日後にドドーン!とLP4枚が届いた。コロナが怖くて自主隔離中(←戒厳令の大阪や京産クラスターの京都に隣接する奈良の感染者数が30人弱なワケがない... 奈良県の隠蔽体質にはウンザリやわ...)で手持ちの盤を聴きつぶしている最中の身には最高のご褒美だ。今回は早速その戦果を報告したいと思う。

①Souvenirs de Django Reinhardt Vol.2 [Swing:M. 33.315]
 このSwing盤10インチはジャンゴが新生クインテットを率いて1947年に録音したもので、エレクトリック・ギターで縦横無尽にスイングするジャンゴが圧巻だ。手持ちの英Vogue盤と聴き比べてみたが、薄皮を1枚剥いだようなリアルなサウンドという点でこちらの仏オリジナル盤に一日の長があるし、ジャケット写真に至ってはコピー写真感丸出しの英Vogue盤では全く勝負にならない。このレコードがヤフオクに出ていることを教えて下さった901さんに改めて感謝感謝である。それにしてもジャンゴのスイングはいつ聴いても強烈やなぁ... (≧▽≦)
Blues En Mineur


②Teddy Wilson And His All Stars [Dial:213]
 Dialというレーベルはジャズ・ファン、特にチャーリー・パーカー信者にとっては憧れともいえる存在だ。何百ドルもするパーカー盤を買う気は毛頭ないが、テディ・ウィルソンならいけるかもと思ってトライしたら3,000円かそこらで買えて大ラッキー(^.^) 因みにPrice Guideでは$250だからヤフオクさまさまだ。いつも元気溌剌絶好調なテディ・ウィルソンのピアノはもちろん良いのだが、A面B面でのドラマーの違いによるサウンド比較が何と言っても聴き物で、A面担当の鈍重なダニー・アルヴィンに対し(←スウィングしない「Love Me Or Leave Me」はアカンやろ...)バンド全体をスウィングさせるB面担当のシド・カトレットの圧勝だ。やっぱりジャズはリズムが命やね。

③Action / B'z [Vermillion:BMJV-8019]
 私は70~80年代ハードロックのカッコ良さに日本独自の歌謡曲的な哀愁エッセンスをプラスしたB'zの音楽が大好きで、このサウンドをアナログ・レコードで聴けたら最高やろうなぁ... と思っていたのだが、まさかその夢が実現するとは思わなんだ。しかもB'zの初アナログ体験が、彼らのアルバムでは五指に入る名作と信じて疑わない「Action」というのも嬉しい。ワクワクドキドキしながらレコードに針を落とした瞬間からCDとは明らかに違う腰の据わったサウンドに耳が吸い付く。全曲大満足だが、敢えて1曲と言われればこの「Friction」が一番好き。この疾走感こそがB'zのカッコ良さの原点だ。空耳 “シャリがうまいねぇ...♪” にも大笑いヽ(^o^)丿
B'z - Friction


④Helen Merrill In Tokyo [King:KC3007]
 「Helen Merrill In Tokyo」はWaveから出た再発ステレオ盤もかなり良い音でジャケットの作りなんかも非常に良く出来ていたのだが、このオリジナル・モノラル盤はそんな高音質Wave盤をも遥かに凌ぐ素晴らしさ。何よりもまず音のバランスが最高で中低域が充実しており、ヘレン・メリルのヴォーカルがゾクゾクするほど生々しい。ブラッシュの音にも立体感があり、ベースもズンズンくるからたまらない。盤質はNMといってよく、ほとんどノイズレス(←もちろん超音波洗浄済み)というのが何よりも嬉しい。まるでスタジオ・ライヴをかぶりつきの特等席で聴いているような、そんな感じのサウンドなのだ。内容の方も素晴らしく、ヘレン・メリルのリラックスしたハスキー・ヴォイスで大好きなスタンダード・ナンバーが楽しめる喜びを何と表現しよう? 猪俣毅とウエストライナーズの伴奏も出色の出来で(←このレコードは日本録音)、まさに音良し・歌良し・伴奏良しと三拍子揃ったヴォーカル・アルバムの金字塔と言っても過言ではない。大枚を叩いた価値は十分あったと大満足の、まさに “家宝” と言える1枚だ。
Helen Merrill ‎– Helen Merrill In Tokyo [ヘレン・メリル・イン・トウキョウ] (1963)