shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Dedicated To The One I Love / Linda Ronstadt

2015-03-17 | Cover Songs
 このブログの読者のみなさんはよくご存じのように私はオールディーズのカヴァー・ヴァージョンが大好きなのだが、50's~60'sポップ・クラシックスのカヴァーを歌わせたらリンダ・ロンシュタットの右に出る者はいない。エルヴィスの「ラヴ・ミー・テンダー」(←私の友人のサムが “hauntingな歌声” だと絶賛してた...)をはじめ、バディ・ホリーの「イッツ・ソー・イージー」や「ザットル・ビー・ザ・デイ」、チャック・ベリーの「バック・イン・ザ・USA」、ロイ・オービソンの「ブルー・バイユー」、エキサイターズの「テル・ヒム」、マーサ&ザ・ヴァンデラスの「ヒート・ウエイヴ」、ドリス・トロイの「ジャスト・ワン・ルック」など、ノリノリのロックンロールからしっとりとしたスロー・バラッドに至るまで、抜群の選曲センスと絶妙なアレンジ、そして何よりもその卓越した歌唱力と表現力によって楽曲の魅力を余すところなく引き出し、オリジナルに勝るとも劣らない素晴らしい作品に仕上げている。さすがは “カヴァーの女王” リンロン様だ。
 彼女はその長いキャリアにおいてカントリー、ロック、ジャズ、ラテンと様々なジャンルのアルバムを出してきたが、そんな彼女が1996年にリリースしたのがこの「デディケイテッド・トゥ・ザ・ワン・アイ・ラヴ」(邦題:愛の贈りもの)というララバイ・アルバム。 “子守唄集” ということもあってか一般の音楽ファンにはあまり知られていないようだが、私はこのアルバムが大好きだ。
 まずは何と言っても②「ビー・マイ・ベイビー」と⑤「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー」というロネッツの名曲カヴァーが2曲も入っているのが嬉しい。大好きなロネッツの曲を、大好きなリンロンのウィスパー・ヴォイスで聴ける幸せを何と表現しよう? ウォール・オブ・サウンドというコーティングを取っ払い、曲の髄を見事に引き出したリンロンのハートウォーミングなヴォーカルと幾重にも織りなす美しいコーラス・ハーモニーが聴く者をやさしく包み込む。こんな「ビー・マイ・ベイビー」が聴けるなんて、さすがのフィル・スペクターも想像すらしなかっただろう。フランク・ミルズの「愛のオルゴール」みたいなイントロが面白い「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー」も実にユニークなアレンジで、リンロンとバック・コーラスの絡みがたまらんたまらん...(≧▽≦)  それでは心にポッと灯がともるような癒し系女性ヴォーカルで聴くロネッツ・トリビュート2連発をどーぞ。
Linda Ronstadt - Be My Baby

Baby I Love You / Linda Ronstadt


 ロネッツの2曲以外にもジョン・レノンもカヴァーした⑦「エンジェル・ベイビー」やクイーンの⑧「ウィー・ウィル・ロック・ユー」を見事にララバイ化しているが、私が特に気に入っているのがビーチ・ボーイズの③「イン・マイ・ルーム」とビートルズの⑪「グッド・ナイト」の2曲で、どちらも彼女のウィスパー・ヴォイスを上手く活かした繊細なアレンジによってオリジナルに勝るとも劣らない名カヴァーに仕上がっており、入眠剤がわりに聴けば安らかな眠りに誘われること間違いなし。いや~、これはホンマにたまらんわ(^.^)  やっぱりリンロンはエエですなぁ...
Linda Ronstadt - In My Room (Davey Boy) HQ

Linda Ronstadt - "Good Night" (Beatles Cover)
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