shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ビートルズUKシングル盤特集④ 1964-1965

2014-12-19 | The Beatles
⑦ A Hard Day's Night / Things We Said Today (R 5160, Mono, 1964.7.10発売)
 「ハード・デイズ・ナイト」といえば何はさておきイントロのジャーン!である。私的にはビートルズ・ソングの、いや、長~いポピュラー音楽の歴史において「ミスター・ムーンライト」と共に最強の破壊力を誇るキラー・イントロなのだが、このジャーン!は音が拡散してしまうステレオ・ミックスではなく、音の密度とエネルギーの凝縮感が段違いなモノ・ミックスのシングル盤で聴くに限る。ジャーン!が爆発せずに何の「ハード・デイズ・ナイト」かと言いたい。それはイントロだけでなくそれに続く歌と演奏全般にも言えることで、何百回何千回聴いても胸に熱いモノがこみ上げてくるジョンのヴォーカルを45回転シングルならではの圧倒的ダイナミックレンジのサウンドで聴ける喜びは筆舌に尽くし難い。尚、このシングル盤はAB面共に手持ちのオリジナルLPに入っているので最初は買う予定は無かったのだが、£0.99という安さに釣られて買って大正解だった。
 1st プレスは ①“Sold In UK”リマーク有り、②リム左側のクレジットが Parlophone(小文字)、③リム下側 Gt.Britain の tが小文字、④マトリクス枝番は -1N / -1N 。入札状況は無競争で、落札価格は£0.99(約180円)だった。
A Hard Day's Night


⑧ I Feel Fine / She's A Woman (R 5200, Mono, 1964.11.27発売)
 私のように赤盤をそれこそ擦り切れるほど聴いて育った世代にとって、「アイ・フィール・ファイン」という曲は、イントロ前にスタジオ内のボソボソという話し声が入ったステレオ・ミックスが脳内にしっかりと刷り込まれてしまっているので、いきなり例のボン! ビヨ~ン... というギターのフィードバック音から始まるこのUKモノ・ミックスはかなり新鮮だ。ギターの音も実に硬質で、国内盤や「パスト・マスターズ」のヤワな音に慣れている私の耳にはかなり衝撃的だった。
 衝撃的と言えばB面に入っている「シーズ・ア・ウーマン」には度肝を抜かれた。とにかくこの耳に突き刺さるようなイントロのギター音の凄さには言葉を失う。ポールのベースの弾み具合もハンパない。そういえば昔、エコーがたっぷりかかったUSステレオ・ミックスを聴いた時は気持ち悪くて頭がクラクラしたが、あれとは正反対のアグレッシヴなサウンド全開で迫るUKモノ・ミックスこそが私が愛してやまないロックンロールの理想的な、真にあらまほしき音作りなのだ。ビートルズ・ファン、否、すべてのロック・ファンはとにかく聴くべし(^o^)丿
 1st プレスは ①“Sold In UK”リマーク有り、②リム左側のクレジットが PARLOPHONE(大文字)、③リム下側 GT.Britain の Tが大文字、④マトリクス枝番は -1N / -1N 。入札状況は 2 bidsで、落札価格は£2.20(約400円)だった。
I Feel Fine

She's A Woman


⑨ Ticket To Ride / Yes It Is (R 5265, Mono, 1965.4.9発売)
 「涙の乗車券」などという軟弱な邦題に騙されてはいけない。この「ティケット・トゥ・ライド」はポールが弾く切れ味鋭いリードギターとリンゴの叩き出す変則リズム・パターンのヘヴィーなドラムがめちゃくちゃカッコ良いロック曲なのだが、UKシングルのモノ・ミックスではその力強さが3割増しに聞こえるぐらいパワフルなサウンドが音溝に刻まれている。この圧倒的な重量感、たまらんなぁ... (≧▽≦)
 B面の「イエス・イット・イズ」は国内盤シングルや「パスト・マスターズ」、CDなどで聴いてきた平板な音とは激しく一線を画する分厚い音で入っており、超スロー・バラッドでも音圧によって聴き手が受ける印象は随分違うなぁと実感。声色や微妙なニュアンスを巧く使い分けるジョンの変幻自在ヴォーカルに耳が吸い付くヴァージョンだ。
 1st プレスは ①“Sold In UK”リマーク有り、②リム左側のクレジットが PARLOPHONE(大文字)、③リム下側 Gt.Britain の tが小文字、④レーベル上部のPARLOPHONEロゴが横幅3.5cmの大型タイプ、⑤マトリクス枝番は -3 / -2 。因みに私が買ったのは③がT大文字で④が横幅3cm小型の 2nd プレス(←こっちが先と書いてあるガイド本もあるので断定はできないが、音さえ良ければハッキリ言ってどっちでもいい...)。入札状況は 3 bidsで、落札価格は£3.25(約590円)だった。
Ticket To Ride


⑩ Help! / I'm Down (R 5305, Mono, 1965.7.23発売)
 伴奏無しでいきなりヴォーカルから入って聴き手の度肝を抜き、一気にビートルズ・ワールドへと引き込むチカラワザは彼らの十八番だが、そんな中でもこの「ヘルプ!」は三指に入るキラー・チューン。アコギの使い方が最高にカッコイイ...(^.^)  アンプのヴォリュームをグイッと上げるとモノ・ミックスならではのギュッと凝縮された音の塊がスピーカーから飛び出してきて気持ち良いことこの上ない。
 黄パロLPに入っているのも同じモノ・ミックスなのだが、音圧は圧倒的にこちらの45回転シングル盤の方が上なので、2枚続けて聴くとLPヴァージョンの方がかなりおとなしく聞こえてしまう。B面の「アイム・ダウン」も「パスト・マスターズ」収録の同曲ヴァージョンなんか木っ端微塵に吹っ飛ぶ凄まじさで、オリジナルLPを持っているからと安心してこれまでシングル盤に目を向けてこなかった自分が情けないが、遅ればせながら彼らのシングル盤の素晴らしさに目覚めて本当に良かったと思う。
 1st プレスは ①“Sold In UK”リマーク有り、②リム左側のクレジットが PARLOPHONE(大文字)、③リム下側 GT.Britain の Tが大文字、④マトリクス枝番は -2 / -2 。購入価格は BUY IT NOW(即決)で£2.99(約530円)だった。
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