今日も前回に引き続き、ジョージ・ハリスンのゲスト参加作品の中から個人的に愛聴している隠れ名演を選りすぐってご紹介します。
①Theme For Something Really Important / Duane Eddy
グゥイ~ンと深くリヴァーヴをかけた独特の低音が魅力の “トゥワンギー・ギター” でサーフ・インストの基礎を築いたデュアン・エディは大きなヒット曲に恵まれなかったせいもあって日本での知名度はイマイチだが、欧米では多くのミュージシャン達から絶大なるリスペクトを受けているギター・ヒーローだ。その影響力は絶大で、ビーチ・ボーイズの「サーフィンUSA」のイントロは彼の「ムーヴィン・グルーヴィン」からアダプトしたものだし、スプリングスティーンの「明日なき暴走」が “ボブ・ディランのような詩、フィル・スペクターのようなサウンド、ロイ・オービソンのような歌唱、そしてデュアン・エディのようなギターを目指した” というのは有名な話だ。
ジョージも彼の信奉者の一人で、1987年にリリースされた彼の復帰作「ヒズ・トゥワンギー・ギター・アンド・ザ・レベルズ」に参加、「テーマ・フォー・サムシング・リアリー・インポータント」におけるツボを心得た味わい深いスライド・ギターはもう人間国宝級の名人芸と言っていいだろう。ジェフ・リンのプロデュースということもあるだろうが、このリラクセイション溢れる “トラベリング・ウィルベリー” な雰囲気がたまらんたまらん(≧▽≦) 尚、このアルバムにはポールも参加しており「ロッケストラのテーマ」のカヴァーでベースを弾いているので、ビートルズ・ファンは要チェックだ。
Duane Eddy plays "Theme For Something Really Important" 1987
②That Kind Of Woman / Gary Moore
80年代に鬼神の如く弾きまくる “マシンガン・ピッキング” と聴く者の魂を揺さぶる “泣きのチョーキング” を武器にハードロック路線でブイブイいわしていたゲイリー・ムーアは私の大好きなギタリストの一人。彼は後にトラベリング・ウィルベリーズの「Vol.3」にゲストとして参加したり、ジョージにとって最後のステージとなった92年ロンドン・ロイヤル・アルバート・ホール公演のアンコールに飛び入りで「ホワイル・マイ・ギター」のソロを弾いたりと、ジョージとはかなり仲が良かったらしい。
そんなゲイリーが突如自らのルーツであるブルースに回帰したアルバム「スティル・ガット・ザ・ブルース」(1990年)にジョージが提供した曲がこの「ザット・カインド・オブ・ウーマン」だ。ジョージは演奏にも参加しており、ゲイリー入魂のパワフルなプレイに歌心溢れるスライド・ギターで絶妙なアクセントを付けている。ジョージとゲイリーという名手二人の寛ぎに満ちたプレイが楽しめる、隠れ名演の最右翼に挙げたい1曲だ。
GARY MOORE - THAT KIND OF WOMAN
③Bluest Blues / Alvin Lee
アルヴィン・リーはあのウッドストックにも出演してジミヘンばりのプレイを聴かせた知る人ぞ知るギター・ジャイアント。彼のバンド、テン・イヤーズ・アフターはジミヘンのエクスペリエンスみたいなモンだろう。ジョージは彼のアルバムに何度か参加しているが、中でも一番気に入っているのが「1994」というアルバムで、ビートルズのカヴァー「アイ・ウォント・ユー(シーズ・ソー・ヘヴィー)」とこの「ブルーエスト・ブルース」の2曲でスライド・ギターを弾いており、哀愁舞い散るソロを聴かせてくれる。ジョージの音色はブルース系のギタリストとの相性が抜群ですな。他の曲もスティーヴィー・レイ・ヴォーンを想わせるブルージーなプレイが満載で、噛めば噛むほど味が出るスルメのような好盤だ。ただ、アルバム・アート・ワークが内容の素晴らしさを台無しにするような悪趣味極まりないものなので、この曲を聴くならジャケットがめちゃくちゃカッコ良いベスト盤「ピュア・ブルース」の方が断然オススメです(^.^)
Ten Years After -Alvin Lee - The Bluest Blues
④The Last Time / Hall & Oates
80年代に「ヴォイシズ」→「プライベート・アイズ」→「H2O」で大ブレイクする以前のホール&オーツが1978年にリリースした「アロング・ザ・レッド・レッジ」(邦題:「赤い断層」)のプロデューサーであるデヴィッド・フォスターがダーク・ホース・レーベルに所属していた関係でアルバム中の1曲「ザ・ラスト・タイム」(←ビー・マイ・ベイビーなイントロが笑えます...)にジョージが参加、変幻自在なスライド奏法で曲に彩りを添えている。一聴してわかるこの音色こそ70年代のジョージそのものだ。
Hall & Oates ; THE LAST TIME
⑤Day After Day / Badfinger
バッドフィンガーの3rdアルバム「ストレート・アップ」からシングル・カットされて彼ら最大のヒットになった「デイ・アフター・デイ」でジョージはプロデュースだけでなく演奏にも参加、まさに妙技と呼べる素晴らしいスライド・ギターを披露している。クラプトンに “楽曲に最適な音色で最適なフレーズを弾くギタリスト” と言わしめたジョージの真骨頂が聴ける名演だ。
デイ・アフター・デイDay After Day/バッドフィンガーBadfinger
①Theme For Something Really Important / Duane Eddy
グゥイ~ンと深くリヴァーヴをかけた独特の低音が魅力の “トゥワンギー・ギター” でサーフ・インストの基礎を築いたデュアン・エディは大きなヒット曲に恵まれなかったせいもあって日本での知名度はイマイチだが、欧米では多くのミュージシャン達から絶大なるリスペクトを受けているギター・ヒーローだ。その影響力は絶大で、ビーチ・ボーイズの「サーフィンUSA」のイントロは彼の「ムーヴィン・グルーヴィン」からアダプトしたものだし、スプリングスティーンの「明日なき暴走」が “ボブ・ディランのような詩、フィル・スペクターのようなサウンド、ロイ・オービソンのような歌唱、そしてデュアン・エディのようなギターを目指した” というのは有名な話だ。
ジョージも彼の信奉者の一人で、1987年にリリースされた彼の復帰作「ヒズ・トゥワンギー・ギター・アンド・ザ・レベルズ」に参加、「テーマ・フォー・サムシング・リアリー・インポータント」におけるツボを心得た味わい深いスライド・ギターはもう人間国宝級の名人芸と言っていいだろう。ジェフ・リンのプロデュースということもあるだろうが、このリラクセイション溢れる “トラベリング・ウィルベリー” な雰囲気がたまらんたまらん(≧▽≦) 尚、このアルバムにはポールも参加しており「ロッケストラのテーマ」のカヴァーでベースを弾いているので、ビートルズ・ファンは要チェックだ。
Duane Eddy plays "Theme For Something Really Important" 1987
②That Kind Of Woman / Gary Moore
80年代に鬼神の如く弾きまくる “マシンガン・ピッキング” と聴く者の魂を揺さぶる “泣きのチョーキング” を武器にハードロック路線でブイブイいわしていたゲイリー・ムーアは私の大好きなギタリストの一人。彼は後にトラベリング・ウィルベリーズの「Vol.3」にゲストとして参加したり、ジョージにとって最後のステージとなった92年ロンドン・ロイヤル・アルバート・ホール公演のアンコールに飛び入りで「ホワイル・マイ・ギター」のソロを弾いたりと、ジョージとはかなり仲が良かったらしい。
そんなゲイリーが突如自らのルーツであるブルースに回帰したアルバム「スティル・ガット・ザ・ブルース」(1990年)にジョージが提供した曲がこの「ザット・カインド・オブ・ウーマン」だ。ジョージは演奏にも参加しており、ゲイリー入魂のパワフルなプレイに歌心溢れるスライド・ギターで絶妙なアクセントを付けている。ジョージとゲイリーという名手二人の寛ぎに満ちたプレイが楽しめる、隠れ名演の最右翼に挙げたい1曲だ。
GARY MOORE - THAT KIND OF WOMAN
③Bluest Blues / Alvin Lee
アルヴィン・リーはあのウッドストックにも出演してジミヘンばりのプレイを聴かせた知る人ぞ知るギター・ジャイアント。彼のバンド、テン・イヤーズ・アフターはジミヘンのエクスペリエンスみたいなモンだろう。ジョージは彼のアルバムに何度か参加しているが、中でも一番気に入っているのが「1994」というアルバムで、ビートルズのカヴァー「アイ・ウォント・ユー(シーズ・ソー・ヘヴィー)」とこの「ブルーエスト・ブルース」の2曲でスライド・ギターを弾いており、哀愁舞い散るソロを聴かせてくれる。ジョージの音色はブルース系のギタリストとの相性が抜群ですな。他の曲もスティーヴィー・レイ・ヴォーンを想わせるブルージーなプレイが満載で、噛めば噛むほど味が出るスルメのような好盤だ。ただ、アルバム・アート・ワークが内容の素晴らしさを台無しにするような悪趣味極まりないものなので、この曲を聴くならジャケットがめちゃくちゃカッコ良いベスト盤「ピュア・ブルース」の方が断然オススメです(^.^)
Ten Years After -Alvin Lee - The Bluest Blues
④The Last Time / Hall & Oates
80年代に「ヴォイシズ」→「プライベート・アイズ」→「H2O」で大ブレイクする以前のホール&オーツが1978年にリリースした「アロング・ザ・レッド・レッジ」(邦題:「赤い断層」)のプロデューサーであるデヴィッド・フォスターがダーク・ホース・レーベルに所属していた関係でアルバム中の1曲「ザ・ラスト・タイム」(←ビー・マイ・ベイビーなイントロが笑えます...)にジョージが参加、変幻自在なスライド奏法で曲に彩りを添えている。一聴してわかるこの音色こそ70年代のジョージそのものだ。
Hall & Oates ; THE LAST TIME
⑤Day After Day / Badfinger
バッドフィンガーの3rdアルバム「ストレート・アップ」からシングル・カットされて彼ら最大のヒットになった「デイ・アフター・デイ」でジョージはプロデュースだけでなく演奏にも参加、まさに妙技と呼べる素晴らしいスライド・ギターを披露している。クラプトンに “楽曲に最適な音色で最適なフレーズを弾くギタリスト” と言わしめたジョージの真骨頂が聴ける名演だ。
デイ・アフター・デイDay After Day/バッドフィンガーBadfinger