
イナバサラスの新作「Atomic Chihuahua」が届いた。かなり前からアマゾンで予約しておいたにもかかわらず発売日前日になっても発送されないので一体どーなっとるんやと注文履歴から確認すると “一時的に在庫切れ。入荷時期は未定です。” とのこと。こっちは待ちに待った新作を1日でも早く聴きたくて予約したのに(←昔はこういうアーティストがいっぱいいたけど今では片手で足りるくらいしかいないのが悲しい...)在庫切れって何やねん? フラゲの楽しみを打ち砕かれた私はその場でアマゾンをキャンセルしてヨドバシで購入。なんとか発売日の26日に無事届いて事なきを得た。
この「Atomic Chihuahua」は通常盤CD単体での販売以外にもBlu-ray付きを始めとしてDVD、ミニトートバッグ、アクリルキーホルダー、クリアファイルなど多種多様な組み合わせでリリースされており、私は迷うことなく Blu-ray 付きをチョイス。そういえばこのCDには “応募抽選券” というのが封入されており、そこに記載されているシリアルナンバーで応募すると “今回のツアーの各公演でリハーサル見学にご招待” という企画があって、早速申し込もうと思って応募サイトを見ると “1口の応募にシリアルナンバーが2つ必要となります。” と書いてある。“2つ必要” ってことはつまり2つ買うか、ライヴに行けない誰かから貰えってことやんね? 何かやり口が汚いっていうか、セコイいっていうか、ファンの足元を見るアコギな商売しとるなぁという感じ。こんなん、なんちゃら45の握手券商法と変わらんやん! そういえば昔、B’zの「ULTRA Treasure」(青盤ベスト)が出た時にライヴDVD付きと新曲CD付きの2種類の選択を迫られて不愉快な思いをしたのを思い出した。B’zは大好きやけど、彼らが所属しているヴァーミリオン・レコードってファンから金をむしり取ることしか考えてないゴミクソ会社やと思う。
文句はそれくらいにして音楽の話に戻ろう。今回の新作でまず目を引くのはジャケットだ。イナバサラスのアルバムは 1stの「CHUBBY GROOVE」が “豚”、2ndの「Maximum Huavo」が “鶏” という家畜シリーズの流れだったので、私はてっきり3rdアルバムは “牛” でくると思っていたら、まさかのチワワ! 「原子チワワ」って一体どういう意味なのか是非とも訊いてみたいところだが、ひょっとしてフロイドの「原子心母」の牛さんに引っ掛けたジョークなのか... それにしても「ぽっちゃりグルーヴ」→「最大たまご」→「原子チワワ」って、この人達のセンスは私の感性の遥か斜め上を行っているようだ。
まずは先行配信されMステでも演奏された②「Everywhere」だが、初めて聴いた時は「Aishi-Aisare」や「Demolition Girl」に比べて少々インパクトに欠けるかなと思ったけれど、何度も聴くうちにそのメロウな感じにすっかり魅了されてしまう究極のスルメ・チューンだった。曲想はポリスの「Every Breath You Take」とデフ・レパードの「Hysteria」を足して2で割ったような感じだが、この「Everywhere」も負けず劣らずの名旋律で、心に深~く沁み込んでくる。これってブリリアントな午後のまったりドライヴのお供にちょうど良い1曲ではないか。それにしても稲葉さんってホンマに歌上手いなぁ...
INABA / SALAS - EVERYWHERE【ミュージック・ステーション[SOUND ONLY]】
イナバサラスの魅力は何と言っても B’zとも稲ソロとも違う独特のグルーヴにあると思うのだが、そういう点で一押しなのが③「Burning Love」と⑤「Lightning」だ。どちらの曲もライヴ映えしそうなバリバリのロック・ナンバーで、やっぱりイナサラはこうでなくっちゃと思ってしまう。“B’zのヴォーカリスト稲葉浩志” という枠から解き放たれた稲葉さんと、ファンキーなグルーヴを生み出すギター・プレイが売りのサラスの邂逅によって新たに生まれるケミストリーがとてもクールで心地良い。
今回のツアーのタイトル「Never Goodbye Only Hello」の元となるフレーズが出てくる⑥「Only Hello part 1」と⑦「Only Hello part 2」は元々1つの楽曲だったものがどんどん発展してこのような形に落ち着いたらしいが、稲葉さんのヴォーカリストとしての資質の高さを存分に味わうことのできるナンバーだ。特に⑦「Only Hello part 2」で同じメロディーを繰り返し積み重ねながら大きなグルーヴを生み出していくところやそのサウンド・プロダクションが「Abbey Road」期のビートルズっぽくてめちゃくちゃ気に入っている。
INABA / SALAS "ONLY HELLO part1"
このアルバムに関して敢えて難を言えば全7曲入りで25分しかないことぐらいか。1st豚さんも2nd鶏さんも12曲入り45分あったことを考えるとこの3rdチワワ君は “えっ、もう終わりなん?” という感じでどうしても物足りなく感じてしまう。おそらく2人のスケジュールの関係であまり時間が取れなかったのではないかと思うが、このユニットの大ファンである私としては出来ることならもっとじっくりと時間をかけてフル・アルバム分のマテリアルを仕上げてほしかった。まぁ新曲が7曲も聴けておまけにライヴにも行けることを考えれば、あんまり贅沢を言うとバチが当たりそうだが...
ブルーレイの内容は “Nishi Meets Higashi Jam” というタイトルのモノクロ映像で、3月に行われるツアーのセットリストをあれこれ相談しながらスタジオでジャムを楽しむリラックスした2人の様子が45分にわたって収録されている。この映像を見ていると、あと2週間でライヴが見れるという期待感で胸が高鳴って、他のことなんか全然手につかない。B’z の歌にもあったが、この熱き鼓動の果てに何が待っているんだろうとワクワクドキドキな今日この頃だ。
INABA / SALAS “Nishi Meets Higashi Jam” DIGEST
【追記】アルバム・タイトル「Atomic Chihuahua」の “Atomic” とはこの場合「原子の」ではなくて「力強い」という意味を表すスラングで、スティーヴィーによるとチワワは “小っちゃいけれどもすごく獰猛というか、勢いがある動物” だからいいんじゃないかということだったそうです。こういうユーモアというか、遊び心もイナサラの魅力のひとつですな...
この「Atomic Chihuahua」は通常盤CD単体での販売以外にもBlu-ray付きを始めとしてDVD、ミニトートバッグ、アクリルキーホルダー、クリアファイルなど多種多様な組み合わせでリリースされており、私は迷うことなく Blu-ray 付きをチョイス。そういえばこのCDには “応募抽選券” というのが封入されており、そこに記載されているシリアルナンバーで応募すると “今回のツアーの各公演でリハーサル見学にご招待” という企画があって、早速申し込もうと思って応募サイトを見ると “1口の応募にシリアルナンバーが2つ必要となります。” と書いてある。“2つ必要” ってことはつまり2つ買うか、ライヴに行けない誰かから貰えってことやんね? 何かやり口が汚いっていうか、セコイいっていうか、ファンの足元を見るアコギな商売しとるなぁという感じ。こんなん、なんちゃら45の握手券商法と変わらんやん! そういえば昔、B’zの「ULTRA Treasure」(青盤ベスト)が出た時にライヴDVD付きと新曲CD付きの2種類の選択を迫られて不愉快な思いをしたのを思い出した。B’zは大好きやけど、彼らが所属しているヴァーミリオン・レコードってファンから金をむしり取ることしか考えてないゴミクソ会社やと思う。
文句はそれくらいにして音楽の話に戻ろう。今回の新作でまず目を引くのはジャケットだ。イナバサラスのアルバムは 1stの「CHUBBY GROOVE」が “豚”、2ndの「Maximum Huavo」が “鶏” という家畜シリーズの流れだったので、私はてっきり3rdアルバムは “牛” でくると思っていたら、まさかのチワワ! 「原子チワワ」って一体どういう意味なのか是非とも訊いてみたいところだが、ひょっとしてフロイドの「原子心母」の牛さんに引っ掛けたジョークなのか... それにしても「ぽっちゃりグルーヴ」→「最大たまご」→「原子チワワ」って、この人達のセンスは私の感性の遥か斜め上を行っているようだ。
まずは先行配信されMステでも演奏された②「Everywhere」だが、初めて聴いた時は「Aishi-Aisare」や「Demolition Girl」に比べて少々インパクトに欠けるかなと思ったけれど、何度も聴くうちにそのメロウな感じにすっかり魅了されてしまう究極のスルメ・チューンだった。曲想はポリスの「Every Breath You Take」とデフ・レパードの「Hysteria」を足して2で割ったような感じだが、この「Everywhere」も負けず劣らずの名旋律で、心に深~く沁み込んでくる。これってブリリアントな午後のまったりドライヴのお供にちょうど良い1曲ではないか。それにしても稲葉さんってホンマに歌上手いなぁ...
INABA / SALAS - EVERYWHERE【ミュージック・ステーション[SOUND ONLY]】
イナバサラスの魅力は何と言っても B’zとも稲ソロとも違う独特のグルーヴにあると思うのだが、そういう点で一押しなのが③「Burning Love」と⑤「Lightning」だ。どちらの曲もライヴ映えしそうなバリバリのロック・ナンバーで、やっぱりイナサラはこうでなくっちゃと思ってしまう。“B’zのヴォーカリスト稲葉浩志” という枠から解き放たれた稲葉さんと、ファンキーなグルーヴを生み出すギター・プレイが売りのサラスの邂逅によって新たに生まれるケミストリーがとてもクールで心地良い。
今回のツアーのタイトル「Never Goodbye Only Hello」の元となるフレーズが出てくる⑥「Only Hello part 1」と⑦「Only Hello part 2」は元々1つの楽曲だったものがどんどん発展してこのような形に落ち着いたらしいが、稲葉さんのヴォーカリストとしての資質の高さを存分に味わうことのできるナンバーだ。特に⑦「Only Hello part 2」で同じメロディーを繰り返し積み重ねながら大きなグルーヴを生み出していくところやそのサウンド・プロダクションが「Abbey Road」期のビートルズっぽくてめちゃくちゃ気に入っている。
INABA / SALAS "ONLY HELLO part1"
このアルバムに関して敢えて難を言えば全7曲入りで25分しかないことぐらいか。1st豚さんも2nd鶏さんも12曲入り45分あったことを考えるとこの3rdチワワ君は “えっ、もう終わりなん?” という感じでどうしても物足りなく感じてしまう。おそらく2人のスケジュールの関係であまり時間が取れなかったのではないかと思うが、このユニットの大ファンである私としては出来ることならもっとじっくりと時間をかけてフル・アルバム分のマテリアルを仕上げてほしかった。まぁ新曲が7曲も聴けておまけにライヴにも行けることを考えれば、あんまり贅沢を言うとバチが当たりそうだが...
ブルーレイの内容は “Nishi Meets Higashi Jam” というタイトルのモノクロ映像で、3月に行われるツアーのセットリストをあれこれ相談しながらスタジオでジャムを楽しむリラックスした2人の様子が45分にわたって収録されている。この映像を見ていると、あと2週間でライヴが見れるという期待感で胸が高鳴って、他のことなんか全然手につかない。B’z の歌にもあったが、この熱き鼓動の果てに何が待っているんだろうとワクワクドキドキな今日この頃だ。
INABA / SALAS “Nishi Meets Higashi Jam” DIGEST
【追記】アルバム・タイトル「Atomic Chihuahua」の “Atomic” とはこの場合「原子の」ではなくて「力強い」という意味を表すスラングで、スティーヴィーによるとチワワは “小っちゃいけれどもすごく獰猛というか、勢いがある動物” だからいいんじゃないかということだったそうです。こういうユーモアというか、遊び心もイナサラの魅力のひとつですな...