shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

アキラのさらばシベリア鉄道 / 小林旭

2012-08-16 | J-Rock/Pop
 「さらシベ」特集第3弾は私が愛聴している超個性派3連発です。

①小林旭
 そもそも今回の特集を思いついたきっかけというのが最高顧問のみながわさんに教えていただいたこの “マイトガイ・ヴァージョン”。恥ずかしながらその存在すら知らなかった私は早速 YouTube で試聴してみてその超個性的な節回しにブッ飛んだ(゜o゜)  オリジナルがナンボのモンじゃいとばかりにアッパレなまでの強引さで自由奔放に歌いまくる “アキラ・ワールド” が全開で、私のように骨の髄まで裕美ヴァージョンが沁みこんでいるリスナーは初めのうちはその豪快な譜割りに強烈な違和感を覚えるかもしれないが、何度も繰り返し聞くうちに、その潔いまでの “オレ流” 歌唱からダイレクトに伝わってくる熱き心に圧倒されるだろう。これこそまさに “アキラの” ザ・ワン・アンド・オンリーな「さらシベ」なのだ。
小林旭 「アキラのさらばシベリア鉄道」 /雪彷徨5


②ザ・ムスタングス
 フィンランドのエレキ・インスト・バンド、ムスタングスはこの曲を何度かレコーディングしているが、「ロック・ミー・フェンダー」収録ヴァージョンはベースが張り切りすぎでバランスがイマイチだし、「ペレストロイカ」収録ヴァージョンはドラムスが少々バタつき気味。私が愛聴しているのはこれらのスタジオ録音テイクを更に高速化したような「ライヴ・イン・ジャパン」収録のヴァージョンで、同じ北欧エレキの先輩格であるザ・サウンズ直系のイケイケの演奏は痛快そのもの(≧▽≦)  細かいことに拘らずにノリ一発で押しまくるノルディック・エレキ・サウンドが全開で、そんな彼らのプレイが気に入った大瀧師匠がリード・ギタリストのマッチ・ルータラに「フィヨルドの少女」への参加を依頼したというエピソードも納得のカッコ良いカヴァーになっている。
Siberia


③KAYO
 何年か前にアマゾンの曲名検索(←めっちゃ便利やったのに何でなくなったんやろ...?)で偶然見つけたのがこの KAYO という女性シンガーのミニ・アルバム「三つ編みヒロイン」。ディーヴォを信奉するポリシックスというシンセ・ポップ・バンドの元メンバーということで、シンセを駆使した打ち込み系デジタル・ビートが支配するサウンドをバックに彼女の透明感溢れるクールな歌声が楽しめる。どちらかと言うとシンセサイザーの音が苦手な私がコレを愛聴しているのも、ひとえにこの曲の旋律が持つ強烈な吸引力と原曲の疾走感を巧く活かしたポップ・センス抜群のアレンジ、そして正統派ガールズ・ポップ・シンガーとしての彼女の魅力によるところが大きいと思う。まさに21世紀型「さらシベ」であり、時代は変わろうとも名曲はこうやって歌い継がれていくのだなぁと実感した。
KAYO - saraba shiberia tetsudou 『さらばシベリア鉄道』
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