一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

「舞姫」その2

2020-09-08 14:24:23 | 読書

       驚くことに、
       当時、鴎外のような高級官僚の結婚は、
       天皇の直截、つまり天皇の許可が必要
       だったのです。

       そして森家が急いだのは、
       鴎外の結婚でした。
       相手は赤松海軍中将の娘・登志子(17歳)で
       相手に不足はありません。

       だが、この結婚はうまくはいきませんでした。
       翌年、長男が生まれると すぐ離婚。

       その陰には、鴎外の書いていた「舞姫」が
       あったことは否めません。

       登志子も若いながら一生懸命つとめましたが、
       やはり夫の感情を覆すことは出来なかったのでしょう。

       ここでエリーゼも、新妻も捨てた鴎外は、
       非情な男と非難されるべきでしょうか。

       私はそうは思いません。
       若きエリートの鴎外が、異国の(貧しい)踊り子に
       恋をしたのも人間らしいし、
       家柄の合った結婚を ただちに受け入れられなかった
       ところも(時代とはいえ)、
       当然だと思うのです。

       
       
       
       

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