一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

ああ、勘ちがい

2018-05-29 18:04:24 | 雑記



       ニュースによると、
       九州と四国地方が梅雨入りしたらしい。

       
       私の大好きな「かしわばアジサイ」が
       今年も咲いた。

       このアジサイ、
       私は長いこと、
       「かしわぎ(柏木)アジサイ」と間違えて
       覚えていて、
       たしか、植木屋さんに頼んで植えてもらった時も
       そういっていたのだ。

       ああ、勘ちがいって恐ろしい。

       「カシワギアジサイ」というたびに、
       知人の柏木さんを思い出していたのである。

       おまけに
       「柏木さんという人」が新種をつくったので
       そう名前が付いたのだと勝手に信じこんでいたのだ。

       いま、
       改めて由来を調べると、
       葉っぱが「カシワの葉に似ているので」
       そのような名前が付いたのだと分かった。

       でも、
       この勘ちがいニンゲン、
       またどこかで「柏木アジサイ」と
       云ってしまいそうで、
       恥ずかしい。
       
              

沼津港

2018-05-27 08:52:35 | 雑記



         沼津に来たからには新鮮な魚、
         というわけで、
         ちょっと遅めの昼食は沼津港まで車を走らせた。

         途中の街並みは、ご多分にもれず
         シャッター通りというべく
         ちょっと寂しい限りであったが
         港に近づくと
         観光客も多く、
         駐車場は満員、
         どの店も混みあっていた。

         みな、
         新鮮な魚介類や干物をもとめて来たのである。

         静岡県の沼津港は、
         北に富士、
         南に駿河湾が広がる、
         伊豆半島のちょうど入り口にあたる。

         時間帯がちがって見ることはできなかったが、
         セリ場もあった。

         さて、
         お目当ては新鮮な、お魚。
         沼津港を眺めながらいただく食事はおいしかった。

         刺身、煮魚、マグロのカマの塩焼き あら汁

         (写真を撮るのを忘れてしまった)
         

富士は裾野(すその)

2018-05-26 08:13:12 | Weblog


       沼津に近づくと、
       いたるところから富士山が見える。

       酔狂にまかせて、
       富士が見えるたびにパチパチやっていたら、
       ふと気づいた。

       富士山は裾野が見えてはじめて、
       その雄大さ、崇高さが分かる。

       町に入ると、
       ほかの山が下半分を隠していたりして、
       富士山の頂きだけしか見えなくなるが、
       それでは魅力が半減する。

       やっぱり富士山は裾野が見えてこそ、
       素晴らしいのだ、とやっと実感した。

       写真は走行中、
       車の車窓から撮ったもの。
      
       雪はまだ残っているものの、
       初夏の富士だ。
   
       雪の富士の全貌はむかし、
       伊豆あたりの海辺で見たことはあるが、
       夏に近づく富士をなまなましく見たのは
       はじめてのことかもしれない。

       これに似合うのは
       「茶摘み」の光景であろうか。       
       

       聞くところによると、
       「裾野市」という地名もあるそうで、
       何と素敵な名前だろうと思った。
       
       

青春

2018-05-25 15:25:12 | 雑記


        新学期がはじまってニケ月が経とうとしている。
        
        親戚の高校生(男子)も15歳で親許をはなれて
        寮生活をはじめた。

        先日、その寮祭があるというので
        沼津まで行ってきた。
 
        寮生活というものを垣間見たいこともあったが、
        久々に若者の熱気に触れたくて。

        否、熱気というか、
        とうに枯れてしまっている私としては、
        十代の子たちの若々しい情熱を少しでも
        感じとりたいと思ったのである。

        思いがけなかったのは、
        教職員がほとんで関与せず、
        すべて学生たちによる運営だったこと。

        それでも稚拙に走らず、
        決して背伸びもせず、
        身の丈に合った運営で気持ち良いものであった。

        親戚の子も先輩にまじって、
        楽しそうにやっていた。
        (聞くところによると、
         風邪気味でその晩、39℃の熱を出したらしいが)


        こうして、この子たちは友達、先輩との関係を
        築きあげ、
        社会性やルールを学び、
        日一日と成長してゆくのだろう。

        少々、疲れたが、
        爽やかな印象の一日であった。

梅雨がちかい?

2018-05-19 13:39:58 | 季節


       ニュースで
       沖縄と奄美大島が梅雨にはいったと聞いたが、
       どんどん北上しそう。

       関東地方はここ2~3日、蒸し暑い日が続いている。
       
       あわてて扇風機をだしてきてしのいでいるが、
       エアコンを使うのも時間の問題だろう。

       ジメジメ、ムシムシのこの季節、
       雨が降って、稲作には必要不可欠だし、
       樹木や庭の花にも恵みの雨なのだが、
       どうも快適とはいいがたい。

       梅雨を嫌っているのは、
       ニンゲンだけかもしれない。

       今朝、森のなかを散策していたら、
       アジサイの葉のうらにカタツムリを見つけた。

       アジサイにはカタツムリがよく似合う。

       子どもの頃は、でんでんむしと云っていた。

       地方によっては
       マイマイと呼ぶところもあるらしい。

       マイマイとは、子どもたちが「舞え舞え」と
       はやし立てたことに由来するというが、どうだろう。

       そういえば、
       蝸牛という呼び方もあって、
       『蝸牛』という同人雑誌も聞いたことがある。

       また、新宿西口には、
       「蝸牛」という、詩人がやっている、安い一杯飲み屋
       (ヤキトリ屋)もあったが、
       30年も前の話で、いまはもう無いだろう。

       要は、
       この季節を快適に暮らしたい、
       それだけなのだ。
              
       

♬ 今年もツバメがきたよ

2018-05-18 17:16:01 | 雑記



       子どもが聞くCDに

        ♬ 今年もツバメがきたよ
         元気でお空を飛んでいるよ
         新しい家ができたよ
         もうじきヒナがかえるよ

       という歌があるが、
       地元の小さな商店街に
       今年も本当にツバメが巣をつくっていた。

       そこは小さな(シルバー向けの)洋品店で
       こんな張り紙がしてあった。

       「今年もツバメが来ました。
        しばらくご不便をかけますが
        頭上に注意して
        よろしくお願いします」

       たしかに商品にツバメの糞がかからないよう、
       巣の下に(いつもは並んでいる)陳列台を
       取りのけてある。

       お客だって夢中になって商品を選んでいるときに
       頭に(糞の)落し物をされては、
       たまったものではない。

       でも、しばらくの辛抱だ。

       ヒナがかえって巣立つまで。

       子どものころ、
       年寄りが、
       ツバメが来ると、その家は繁栄するとか、
       商売が繁盛するといっていたものだ。
       

       しかし、
       かつては人家でよく見かけたツバメの巣が
       このところは、とんと見かけなくなった。

       これは(巣を)つくりにくい住宅になったのか、
       または建材がツバメの家づくりをはばんでいる
       のか。

       話は急に変わるが
       蕪村の句から。

       「燕啼(つばめな)いて
              蛇(へび)をうつ小家かな」

       蛇という語に怖れおののくが、
       昔はツバメの鳴き声を聞いて、家に入った
       ヘビを家人が退治したのだろう。

       そういえば、鎌倉に越してきて
       森を散策しているときに一度だけ
       小さなヘビを見かけたことがあるが、
       それ以来、ヘビも見なくなった。

       それだけ、野性の生き物にとっては
       生きにくくなったのだろう。
       
       
      

セカンドライフ

2018-05-13 08:13:15 | 雑記


       日差しが強くなるとともに
       庭木も伸びる、伸びる~。

       年1回は植木屋さんが入るのだけど、   
       今年は手軽に頼めるシルバーセンターにお願いする  
       ことにした。

       前もって担当者が下見して見積もりを出してもらい、
       当日は午後から雨の予報だったので、
       開始は朝7時。
       (年輩者は朝が早い)
       
       4人でほぼ午前中に仕事は終わった。

       あちこちに伸び放題だった庭木もばっさり、
       芝生もきれいに刈りとられて、
       ああ、すっきりした。

       4人とも60代半ば~70代。

       聞くと、
       みな、かつてはサラリーマンで、
       定年とともに、
       「家にじっとしてても仕様がねえから」
       趣味で植木の勉強をはじめ、
       剪定や害虫の駆除、芝生の手入れなどを
       学んだそうな。

       そして、時には図鑑をひらいて、新しい
       植物も調べておくそうです。
       (最近はめずらしい樹木を植える若者世代も
        あるとかで)


       ああ、一家に一人、こういう人が欲しい。

       脚立に登ったり、
       腕を伸ばして高枝を切ったりするから、
       みな、動作がきびきびして身のこなしが軽く
       気持ちいい。

       こういうセカンドライフもいいなあ。

       と思ったが、
       虫がきらい、
       高いところが苦手、
       では所詮無理というものでしょうな。

       
       

       

アイドック

2018-05-12 07:14:03 | 健康


      数日、走り梅雨のような天候がつづいたが、
      昨日今日は5月晴れ。

      5月はこうでなっきゃ。

      ところが、
      今年というか、この春、
      はじめて目に異変を感じた。

      このところ急に視力が衰えたと感じるのは、
      加齢によるものだとしても、
      運転していて陽光がまぶしくてたまらないのである。

      昨年まではサングラスすら邪魔で仕様がなかったのに、
      今年はサングラス無しでは運転できなくなったのだ。

      あ、来たか、
      と思った。

      白内障が。

      視野狭窄とまではいかないが、
      このまぶしさは普通ではない。

      というわけで、アイドックを受けることにした。

      思えば70年以上、
      目を酷使してきたものなあ、
      老眼鏡以外、メンテナンスらしきものを一切してこなかった、
      という反省をこめて。
      
      あれこれ調べた結果、
      右目がやや白内障がかっているが、
      緑内障や△△といった病状は無し。

      半年後、
      再検査ということになった。

      ついでに、この夏、免許更新の時期になるので、
      運転に必要な条件を満たしているかどうか、
      調べてもらった。

      結果、
      右目0.9
      左目1.0

      裸眼で運転大丈夫ということになったが、
      3年前の両目とも1.2からは大分衰えているので、
      やっぱりなあ、という思い。

      結論からいうと、
      半年間の猶予をいただいたことになるが、
      体力、視力ともに下降する一方の現実に
      愕然とする。

      せめて気力だけは振り絞って、
      新緑のみずみずしさを堪能したい。


      ※ 朝日をあびる庭木(今朝の写真)
      
      
      

   
      

鬼の霍乱

2018-05-06 08:57:57 | 健康



        GWも今日でおしまい。

        連休初日、
        久しぶりに車で遠出して知人と食事とお喋りを
        して帰ったら、
        妙に疲れてならない。

        おかしいな。
        風邪気味でもないし、
        体調が悪かったわけでもないのに、何だろう。

        それでも一晩寝れば治ると思っていたのに、
        翌日も疲れがとれない。

        はは~ん、これって年齢のせい?
         
        老いると回復が遅いっていうからなア。

        病院に行くほどでもないし、
        薬を飲むほででもない。
        しかし、体の芯から疲れきっていて、
        何をするにも力が入らないのだ。

        この連休中に読んで片付けたい本が3冊。
        しかも、いずれもぶ厚いもので、
        さらにいえば、
        当初思っていたほど面白いものではなく、
        ちょっと期待はずれだった感の本。

        それでも、どこかに救いがあるような気がして、
        最後まで読み通そうと思って手放せないのだ。

        こういう時って、
        何やってもあっちもこっちも中途半端で
        空回りするのね。

        この空疎感を何とか断ち切ろうと、
        甘酒を買いに。

        甘酒の、あの甘ったるさは苦手だったけど、
        米麹で作った本格的なものなら受けつける
        かもしれない。

        ラベルをよ~く見て、
        砂糖入りではないのを買ってきました。

        そしたら4日目に体調はなんとか回復!

        甘酒って、飲む点滴といわれるんだって。

        ただ単に、ちょうど回復する時期だったのかも
        しれないけど、
        こういうのって、鬼の霍乱っていうのかしら。

        期待の本はさいごまで、そのままで、
        あまり収穫は得られず。
        労多くして、効少なしで、残念。

        これでは次の原稿が書けず、
        別の本を探そうかなア。
        
        甘酒を飲んで力を蓄えて、
        再びスタートラインへ。


        
        

        
        
        
        

破獄

2018-05-05 09:27:37 | 雑記



       GWも終盤、
       今朝もTVで、脱獄囚の事件を取り上げていた。

       TVはあまり見ないから分からないけど、
       新聞報道によると、こうなる。

       愛媛県今治市の松山刑務所から脱走した受刑者は
       4月8日から22日間、
       周辺の島で窃盗を繰り返すなどしながら、
       逃走をつづけていたが、
       4月30日、広島市の路上で、
       やっと逮捕された。

       近くの住民はどんなに安堵したことだろう。

       聞くところによると、
       島から島へ、海(河?)を渡ったこともあるという。

       
       私はこの事件を聞いたとき、
       吉村昭の『破獄』を思い出した。

       これは実際にあった服役囚をモデルにした小説である。

       4度の脱走を繰り返した凶悪犯、佐久間受刑者。

       厳重な拘束、監視下にあって、
       見事(?)と云われるほどの知恵をしぼって
       脱獄をかさね、昭和の脱獄王とまで云われた。

       取り調べではこうも語る。

       「塀は斜めに走り寄ると駆けあがれる」
       「床板のくぎを抜くには、指をくぎの頭に押しつけて
        回すとゆるむ」
       「毎日、みそ汁を監視窓のネジにたらし続けると
        ネジが腐食して枠を外せる」
       等々。

       ならばと、
       その点に留意して監視しても無駄である。
       刑務官のほうもやっきとなって脱走できないよう
       見張るが、それも水泡と化す。
   
       小説としては一級品の作品だ。

       現実には、
       佐久間受刑者は、
       戦後出会った刑務所長・鈴江の寛容な態度に
       心をやわらげる。

       やがて一般の刑務者にまじって模範囚となり、
       仮釈放されて社会復帰したという。

       突き詰めれば、
       脱獄王・佐久間には、
       いつでも脱走できた環境下の服役が更生を
       もたらした。

       しかし、
       今回の松山刑務所の逃走劇は、
       「塀のない刑務所」からはじまった。

       だから、逃走できない高い塀をつくるべきだ、
       「塀のない刑務所」なんて無謀なこと……
       等々、意見はさまざまだろう。

       だが、
       「刑務所内の人間関係がいやになった」
       という自供を聞くと、
       「塀」は目に見えるものでなく、  
       心の内にあったとしか思えない。

       今回の逃走劇に関しては、
       これからいろいろな観点から論議されて
       しかるべきであろう。