年齢は何種類もあると聞いて、なるほどと思った。
いわゆる暦年齢の「実年齢」と「肉体年齢」さらに
「精神年齢」である。
「実年齢」より若い「肉体年齢」の人はよくいるし、
身体は衰えても柔軟な頭の「精神年齢」を保つ人も
少なくない。
一方、「社会年齢」は本人の意思を無視して社会が
一方的に決める年齢で、「定年」はその最たるもの
ではないか。
日本老年学会が高齢者の定義を「65歳以上」から
「75歳以上」にしようと提案した。
知力や体力で若返り傾向が明確に出た結果、らしい。
そのため65~75歳は「准高齢者」ということに
なった。
一律に65歳で「高齢者」=「引退者」という風潮を
やめようというわけで、元気な高齢者を見るにつけ、
これには大賛成だ。
現在、94歳の漫才師・内海桂子さんの感想はこうだ。
「どんなに元気でも定年にして、年寄りにさせている」
「今の日本の社会は、長く生きた人の能力や経験を
奪い取って、この世から片付けようとしているような
気がする」
これは「社会年齢」に対する率直、かつ強烈な批判で、
実に小気味いい。
「社会年齢」が年寄りをつくる!
といったら云い過ぎか。
意欲や気持ち次第で社会に参画できる、超高齢社会。
それには本人の研鑚、努力が第一だが、
社会的にも「年寄り」という枠組みをはずして、
エージフリーを目指したいものだ。
※ 好天にめぐまれて甲羅干しをする亀
(近くの夫婦池で)