一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

こんなときに(付)

2011-03-26 20:54:56 | 雑記



     震災から2週間たってそろそろ前向きになっ
     て歩き出さなければならないと思う気持ちに、
     原発問題が水を差す。

     前回のジャイカ(JICA)だが、国際協力機構で
     青年海外協力隊など発展途上国に対するODA
     (政府開発援助)の実施機関であることを、
     今回私もはっきりと認識した。
     その研修所が会津の山あいにあるのだとか。

     それはともかく、さすがにJICAの人たちだけ
     あって、震災にあわてず騒がずてきぱきと行動す
     る姿に娘は驚いていた。
     水や非常食を配るのをはじめ、ほかの危機管理も
     みごとだったという。
     おにぎり1個に味噌汁といったものだったけれ
     ど、その行動の迅速さと軽快さにご馳走以上の
     感動をおぼえたらしい。

     その留守宅はというと、私がおでんをこれでもか
     という具合にいっぱい作って、(後になって)
     家族にバカにされた。
     災害心理というか、一瞬先には煮炊きなどできな  
     い状況がくるかもしれない、という切迫感がそう
     させるのだが、
     大根、ジャガイモ、コンニャク、ゆで卵……手元
     にあるものを片っぱしから入れ、どんどん増えて
     しまったのだ。

     名づけて災害おでん。
     翌日から停電に続く食料品不足で思うように買物
     もできず、一応面目は立った恰好となったが。
     結局、1週間もおでんを食べ続けることになり、
     当分おでんの顔も見たくない心境である。

     その他に、地震当日、銀座から練馬の自宅まで
     8時間歩いて帰ったなど、友人、知人からも
     さまざまな報告が入っている。
     そして東京の水道水の放射能問題。
     ある人はお湯割り用の水がどこにも売ってないと
     嘆いていたが、のんべいの水なんて水道水で充分
     ですよォ。
     ミネラルウォーターは乳児や小さい子に廻してく
     ださいね~。
     
     
     
     
     

こんなときに

2011-03-24 20:53:41 | 雑記



     こんなときに……とても戯言(たわごと)など
     いってられる場合ではないのだが、今回の地震
     の教訓を少し。

     3.11の東北太平洋沖地震の際はどこのご家
     庭でもそれなりの混乱はあったであろう。
     わが家では娘がよりによって(たまたまなのだ
     が)福島県会津地方に日帰り出張であった。

     そして午後3時ちょっと前、あの地震だ。
     夕方メールがきて、「帰れない。宿もないので
     思案中」といってきた。
     (宿のない山間部で街まで降りる手段もない)
     こちらも懐中電灯を探したり、夕食の準備でと
     り込んでいるうちに、携帯のバッテリーが切れ
     たらしく連絡が途絶えた。

     すでに真っ暗。
     懐中電灯1つで小さい子の食事をすませ、耳は
     トランジスタラジオのイヤホンをつけたまま。
     東北の太平洋沿岸の状況が刻々と伝わってくる。
     (まだTVは見れないが惨状はひどいらしい)
     
     出張先を心配するよりも(大人だから何とかなる
     だろうとの思いもあった)
     小さい子と2人、今晩どうなるなるのだろうと
     不安が先にくる。
     いつつくか分からない電気と、被災の大きさに
     おののきながら、身の周りのことを処理するのに
     精一杯であった。

     結局、娘から連絡が入ったのは翌日の夕方。
     宿はどうしたかというと、出張先がたまたま
     (これも偶然!)ジャイカ(JICA)だった
     ので泊めてもらうことができたと聞き、ほっと
     胸をなでおろした。

     だが惨状はますますひどくなり、鉄道は完全に
     シャットアウト。
     翌2日目も停泊したまま動けない。
     (公衆電話は災害時対応で無料で使えたとのこと)

     もう一方の家主(娘の亭主)は都心の勤め先から
     帰れず、半分歩いて帰宅したのが地震の翌朝。
     幸い、土日と続いたので現地まで車で迎えにゆく
     破目に。
     高速道路が使えず一般道を片道15時間もかけて
     (帰途は少し短縮できたが)
     ようやく3日目に娘も帰宅。
     被災地の方々と比べものにならないのだが、長い
     長い日々であった。

     
     
     
     
     

     
  

     

     
  

救援物資

2011-03-19 17:43:42 | 雑記

    少しでも明るいニュースがないか、そう思って
    TVをつけるのだが、放射線もれの懸念や行方
    不明者の増加など事態はますます深刻になって
    いる。
     
    そんな中、親戚の4家族もとうとう福島方面や
    関東エリアの娘や息子のところに避難した。
    身内のところならまだしも体育館での集団生活
    は何かと不自由であろう、持病をもっている人
    も少なくなく心配だ。    

    そして周囲では物不足!
    スーパーは早朝から長蛇の列で、運よく入れた
    としても棚は空っぽで欲しい物が手に入らない。
    物自体がないのか、流通が良くないのか、また
    は一部の人の買い占めのためなのか。

    特に贅沢品が欲しいわけではない、日常品が不
    足しているのだ。
    前に記したNZの姪が日本に来ることになって
    「今何が欲しい?」というから、
    「お土産は要らない、パンとミルクが手に入ら
    なくて困っている」といったら、本当に買って
    きてくれた。

    白パンとライ麦パン3斤(NZの1斤は長い)、
    ロングライフミルク4箱、他オイルサーディン、
    ジャム等々……。
    被災地のためではない、わが家のためだ。
    これで当分、パンとミルクは困らないと胸を
    なでおろす反面、こういった何気ない日常品を
    被災地に届けられたらどんないいいか、と思う。

    ここまで被害が大きくなったら、家庭や個人の
    努力でどうなるものでもない。
    (もちろん個人としてもできるだけのことは
     した上で)
    国のいち早い救出と復興対策をのぞむばかりだ。
    
    

     
    

5日目

2011-03-16 17:35:34 | 雑記

    東北沖大地震から5日目である。
    落ち着くどころか死者、行方不明者が数知れず、
    次々と起こる原発問題に不安は増す一方だ。

    そんな中、全く私的なことながら前回お話した
    親戚の者は周りまわってようやく無事だけは
    確認できた。
    そのうちの一家族は遠く離れた町の体育館に
    一晩いて、今は知り合いのところにお世話に
    なっているとのこと。
    たった今、携帯が通じて話したばかりだ。

    温かいご飯をいただき、温泉にも入れて、いまだ
    窮乏生活を強いられている多くの方々に比べたら
    どんなに幸せだろう……。
    そういった話の中にも、これからのことを思うと
    不安は隠しきれず、声も上ずってしまうのである。

    受け入れて下さる方は親戚ではなく、長男の仕事
    関係者で、一家7人(祖父母、両親、子供3人)
    を引き受ける度量の広さにただただ頭が下がる
    ばかりである。
    実は私のブログにも何人かの方からお見舞いや
    励ましのメールをいただき、随分と勇気づけ
    られた。

    被災地は冷え込み、所によっては雪の予報とある。
    せめてじっと耐えている方々が梅一輪一輪ほどの
    ぬくもりを感じられるようになって欲しい、
    と切に願うのみである。
    
    
    
    

東北沖大地震

2011-03-13 15:40:46 | 雑記
    11日に起きた東北地方沖地震、みなさまは
    大丈夫だったでしょうか。
    TVのニュースをみるにつけ、人や車を翻弄
    し、家屋をのみ、田畑を侵す巨大な魔物の映
    像に目をおおいたくなる。
    これがたった今、地球上で起っている現実。
    しかも惨状はますますひどく、被害は拡大
    する一方だ。

    今回はわが郷里が(福島県)南相馬市という
    こともあって、どうしても話が直接的で極論
    になるのをお許し願いたい。
    
    まず、親戚の誰ともまだ連絡が取れていない。
    そのうちニュージーランドに住む姪から電話
    があり、
    (まさに先般地震のあったニュージーランド、
     姪のいるオークランドは無事だったが)
    実家の親と連絡が取れないので、という要件
    だった。
    
    こちらも再三試みているのだが、電話はおろか、
    メールも駄目。
    そうこうしているうちに、友人の友人を介して
    姪の親の方は無事ということが分かった。
    もう1件、迂回してだが、「避難しているが落 
    ち着いている」という情報も入った。
    だが、依然直接声を聞いたわけではなく、まだ
    ほとんど連絡が取れない状況は続いている。

    私個人にしてそうである。
    友人、知人のご家族、ご兄弟、親戚の方々……
    ご心配はいかばかりかと思う。
    みなさんの無事を祈るばかりである。
    (写真はヤフーの気象情報より)
    

内側から見れば

2011-03-11 10:41:26 | 名所

    いかめしい山門も内側から見れば、こん
    なやさしい感じなのである。

    門はいつも開いているのだが、
    入りにくい理由の1つは山門の横に門番
    のような人がいて、木戸銭(入場料)を
    払うようになっているからだ。
    舗道の突き当たりが番小屋(?)。

    門番といってもたいてい中年の女性。
    あの寒風吹きすさぶ日もちゃんと坐って
    いて、どうやって寒さをふせぐのだろう
    と、冷え性の私としては心配してしまう。
    おそらく交代制になっているのだろうが、
    それにしてもだ。
    (呼び込みをするわけでもなく、黙って
     坐っているだけ。シーズンオフの今は
     客も少ないからヒマだろうに)
      
    門周辺は大きな樹木が繁っていて陽も
    ささない。
    逆に夏場になれば、蚊や虫だって半端じゃ
    なさそう。
    これまた虫に弱い私はとても耐えられない、
    と頼まれたわけでもないのに思ってしまう。

    入場料は500円だが、中で食事代に還元
    される。
    これでやっていける?
    俗人はあれこれ考えてしまうのだ。
     
   


 
    
    
    

早春のらい亭 

2011-03-10 11:09:02 | 名所
    通るたびにいつか、と思っていたのだが、
    なかなか機会がなかった。
    ちょうど来客があって、案内がてらお昼を
    食べようということになったのである。
    
    鎌倉山にある檑亭、通りにはこんないかめ
    しい山門が建っていて、なんだか1人では
    入りにくい。
    実はここお蕎麦屋さんなのである。
    (会席料理のコースもある)

    中は回遊式庭園といって、山の斜面を利用
    したほどよいくらいの広さ。
    そこに茶室やら石仏やら五重塔やらが点在
    していて、梅林、竹林に囲まれ草花も多い。
    
    なんでも本館は江戸時代のもので、横浜市
    戸塚の豪農、猪熊家の旧宅を移転したもの
    だとか。
    2階室内には日本で最初に焼かれたステン
    ドグラスや、明治初期の洒落た外国製の
    シャンデリアも。
    (当時の豪農とはすごいものですねえ)    
  
    入口の山門は鎌倉西御門にあった古刹
    ・寿延山高松寺の山門(1642年建立)
    を移築したのだという。
    いっきに写真も公開したいのだが、このブ
    ロブ、なぜか1枚ずつしか載らない。
    そのため出ししぶっているのではないのだ
    が、少しずつご紹介することにします。   
    
        
    

鎌倉山

2011-03-05 20:52:45 | 雑記
   
    これまで何度か「鎌倉山」という言葉を使い
    ながら、いつもちょっと腑に落ちないものを
    感じていた。
    カマクラ山ってどこにあるの?
    ってな具合に。

    実は富士山みたいに象徴的な山があるわけで
    はない。
    私も引っ越してきてから分かったのだが、
    標高100mほどの丘陵地一帯を「鎌倉山」
    というのだという。
 
    住宅地として開発されたのはそう古くはない
    が、地名はかなり昔からあったようで、万葉
    集に歌がありました。

     たきぎこる鎌倉山の木垂る木を待つと
            汝がいはば戀いつつやあらむ
              (万葉集巻14)

    意味がさっぱり分かりません。
    そこで辞典で調べてみると、
    「たきぎこる」とは「薪樵る」で薪を切る鎌
    という意味。
    「鎌倉山」にかけているのだとか。
          「枕詞辞典」大塚龍夫著 
    
    写真はいつも利用するバスロータリー。
    写真のこちら側には「サン・ルイ島」という
    小さなケーキ屋さんがある。こちらも本店が
    葉山で何でも有名な店なんだって。
    最初、田舎のケーキ屋さんといって
    (中をのぞくまではそうとしか見えなかった)
    大変失礼しちゃったんだけど……。
    
    
    
    
      

湘南国際マラソンの日に

2011-03-03 20:36:55 | 雑記
    この間の日曜日(2月27日)朝ベランダで
    洗濯物を干していたら、鎌倉山の方から
    ぼわぁんとした歓声が聞こえる。というよりか、
    明らかに群れをなす人間の騒音が山を降りて
    くるという感じだった。

    それで、今日は東京マラソンの日だったと思い
    出した。でもまさかここまで……?
    ここでようやく自分にアホさかげんに気づいた
    のだが、その日は各地で似たようなイベントが
    あったのだ。

    歓声は湘南国際マラソンのイベント。
    そのために交通規制もされているらしい。
    鎌倉山(山といっても丘陵地帯)を越えれば
    湘南の海岸通りであることは分かっているが、
    まさか人の声がこんな形で降ってくるとは
    思わなかった。

    そのままでも気が済まないから規制がとれた
    頃、出かけてみました。
    道路はいつものようにもどっていたので、
    ついつい葉山まで足をのばして、有名な
    「MARLOWE」のプリンを買う破目に。

    実は、いまこのプリンにはまっている。
    オリジナルのコップに入っていて、ふつうの
    プリンの優に2倍の量はある。
    ケーキなどはいずれもミニミニ化して、値段も
    高級化する一方なのに、ここの「手作りプリン」
    はジャンボのまま。
    できれば小さいのをいくつか食べたいのが
    お客の心理だろうが、そうしないのは何か
    こだわりがあるのか。
    (値段もプリンとは思えない一個600円~)
    そのためトッピングもいろいろあるのに、
    いつもプレーンどまりなのが残念である。