昨日はこちら(横浜方面)に避難しているIさん
の励ましを兼ねて、鎌倉を歩こうとなった。
ふたを開ければIさんは奥さんのデイサービスの
時間の関係で来れなくなり、集まったのは神奈川
住まいの6名。
Iさんは息子や孫と離れての避難生活で、奥さん
の介護もしているのである。
(福島県)南相馬市の中学校を卒業した同級生。
2~3年ぶりの人もいるが、M子ちゃんは中学を
卒業後一回も会わず、47~8年ぶりの再会だ。
おそらく電車で隣り合わせに坐っても気がつかない
だろう。
話しているうちに糸がほぐれるように思い出され、
そういえば大人しかったM子ちゃんの面影とつなが
ってくる。
思えば、全員が高度経済成長期に都会に出てきた
仲間だ。
サラリーマンとなった人もいよいよ定年をむかえ、
家庭におさまった女性陣は、子や孫からも解放され
て趣味に旅行にと自由を謳歌している。
なかでKさん夫婦は中央林間で理髪店をいとなみ、
いまや無くてはならない人、中心人物なのだ。
何をやるにも彼がいなくては始まらず、なかなかの
ムードメーカーでもある。
いくら中学時代に時間をもどしても、現在の姿は
想像できない。これまでの生き方、来し方が今に
つながっていると思えば、感慨もひとしおである。
みなそれぞれに多難な時期があったであろう。
人知れぬ思いに涙を流したこともあったにちがいない。
だけど、いっさいの愚痴は無し。
方言に笑いころげるなかに、それは隠されている。
多難といえば、2年前の東日本大震災はそれを超える
驚天動地のことであった。
昨日集まったなかの半数以上が、津波の被害にあって
生家跡も分からない状態である。
それでも人間は生きていかなくてはならない。
前を向いて、ちょっと視線を上にあげて。
※ そういえば下ばかり見ていた時には気づかなかった
が、視線を上げれば山フジが見事である。
写真は昨日いった鎌倉文学館の裏山のフジ