一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

文章の距離

2015-02-22 11:36:37 | 雑記


  半世紀以上、朝日新聞に親しんで
  きて、引っ越しと同時に毎日新聞
  に替えた。

  それでまだ馴染みがないといえば
  ないのだが、朝日新聞の「天声人
  語」に当たるのが、毎日の「余録」
  というのである。

  この「余録」を23年間
  (6354回)書かれた人、
  諏訪正人(すわまさと)さんが先日
  亡くなられたと報じていた。

  ある日の「余録」
  「心理学者が上野駅にカメラをすえ
  て、混みあう場所での人と人の離れ
  具合を調べたところ、
  見知らぬ人同士の平均距離は
  127㌢。
  グループの仲間うちのそれは80㌢
  足らずであった」

  このことを引いて諏訪さんは、
  「文章にも適正な距離がある。
  あまり遠ければよそよそしいし、
  かといって近すぎると気持ち悪い。
  <余録>は127~80㌢の距離を
  守っている」
  と書かれた。

  これは私のようなへっぽこ物書きに
  でも分かることで、日々このことに
  腐心しているようなものだ。

  理路整然としているのはいいが、
  余りよそよそしい文章では読者には
  響かないし、かといって、慣れ慣れ
  しくすると、たちまち文章は陳腐に
  なり、清廉さ、品格がなくなる。

  なるほどなあ、文章の間あいという
  か、距離間ですか、と私は大いに
  感じいったのである。

  ※近くの空き地の紅梅、白梅
   いまが盛り。
  
  

  

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1 コメント

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脈83号 (なかじま)
2015-02-26 16:16:53
ごぶさたしています。
私も40年余りになる朝日から毎日へ去年替えたところです。 *脈83号のお礼をメールしましたが、ごらんいただけましたでしょうか?
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