一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

鎌倉プチ散歩 3の2

2011-01-29 16:11:15 | 雑記
      ウーパールーパーの話をしたらすぐさまお友達
      から連絡が入った。
      ウーパールーパーは随分前に大流行したのだ
      とか。そのことを知らず、その名前すら初耳
      だった私はびっくりした。
 
      たしかにこの私、長年シルバー世帯の独居生活を
      かこっていたので、話題は限られていて、世間に
      疎いことこの上ない。
      そういえばあるとき、アニメのキャラターの話に
      なって、「何、それ?」といった顔をする私に
      みな唖然として「遅れてる~!」と声をそろえ
      ていうなんてこともあったっけ。

      しかしながらこの生き物、サンショウウオ(山椒魚)
      にしか見えなかったので、この違いを少し。

      ウーパールーパーの正式名称はメキシコサマラン
      ダーで、それは俗名なんだとか。
      同じ両生類でもオタマジャクシからカエルになる
      ように、大人になれば姿を変え、エラ呼吸から
      肺呼吸に変わるのとは違う。
      ルーパーは一生あのままの姿(幼生のまま)で、
      水中で生活するらしい。

      今日では絶滅の危機にあるのでワシントン条約で
      護られており、ワイルド個体では流通していない。
      出まわっているのはすべて、ブリードされた子達
      だという。

      ところで私が間違えたオオサンショウウオだが、
      こちらは日本の特別記念物で、幼生は3~5年で
      幼体に変態し、その後1~2年して成熟するのだ
      とか。

      そんなことも知らずにはじめてルーパーなるもの
      を見た私は花屋?の主人に訊きました。
      「ウーパールーパーって、何ですか」
      「(ウーパールーパー)はウーパールーパーです」
      と、木で鼻をくくったような返事。
      (ペットショップでないのだから当たり前かっ!)
      

      後日、デジカメを持っていって、写真をとって
      いいかどうか尋ねると、
      「フラッシュは焚かないでください。とても
       繊細で、目が弱いものですから」
      といわれてしまった。
      それで店にあった小さいときの写真をお借りし
      てきたのである。

      断わっておくがその店のは一般に見られるよう
      な白いやつではなく、ごらんのような色で、
      写真よりも二まわりも大きくなって、可愛い
      というよりも間抜けな顔で、じっとまどろん
      でいる(失礼!)だけなのである。

      またまた後日談になるが、
      その花屋、1月はまるまる休みで、これまた
      わがままな店なのだ。
      店構えといい、店主といい、何だか幻のような
      感じで、もはや、あの不思議な女主人は
      ルーパーの化身のような気さえしてきた。
      

           

鎌倉プチ散歩 3の1

2011-01-26 10:38:14 | 雑記

     これまでの感覚でいえば、ちょっとダサい店。
     さほど飾りつけするわけでもなく、店主もあま
     り顔を出さず、商売っ気があるとはいえない。
     木造の古い、半分壊れかけたような小舎?を
     (ただ放っておくのもナニだからと)店にした
     ような感じなのである。
     
     鎌倉山のバス通りに面した花屋。
     表には雑駁とした植木(鉢植え)がおいてあり、
     足を踏み入れると水花瓶に入った花は数種ある
     ものの、これまで花を買うお客を見たことがない。

     さらに奥に入ると、2坪くらいの庭があり、
     そこにもコケやら山野草みたいのが雑然とおいて
     ある(並んでいるのではない)。
     そして、やはり物置小舎みたいなのがあって、
     それでもドライフラワーがいくつかぶら下が
     っていた。
     
     花屋といえば、色とりどりの花がこれでもか!
     って具合に美をきそい、時節柄、春らんまんと
     いった感じであろうに、ここは一体?
     まるで無人の山小屋か、浜辺にある番小屋と
     いった風体なのだ。

     暮れに1度だけ30代半ばとおぼしき女性の
     店主が奥の小舎を掃除しているのを見た。
     「今日はお(正月)飾りの講習があったもの
      で……」
     それで、ああ、この店、機能してるんだわ、
     と思ったほどである。

     (こんな何でもない、むしろ廃屋みたいな店に
     意味を持たせるのが鎌倉なのかもしれない、
     と思いながら)
 
     ところがここで、思いがけない珍客に出く
     した。
     ちょうど写真の植物の下方になるのだが、
     よほど目をこらさないと気がつかない。
     張り紙をしてあるわけでもなく、それらし
     き入れ物に入っているわけでもないから、
     4度目にして一緒にいった人から聞いた
     のである。

     その名はウーパールーパー。
     その実態は次回に。

     

     
     

     

鎌倉プチ散歩 2

2011-01-21 10:56:38 | 雑記
      前回の「Cafe」店の前を通ったら、昨日は
      「薪ストーブを焚いています。
       コーヒーとストーブで温まっていきませんか」
      なんていう張り紙がしてあった。
      やっぱりやっているんだあ、と思ったが寄るヒマ
      なし。

        ★ ★ ★ ★ ★      

      今回は鳥見小屋?らしきものを発見!
      でもバードウォッチングのためなのか、望星小屋
      なのか、正確には分からない。
      いままで入ったことのない小道を歩いていたら、
      樹の上に鳥の巣のような小屋が見つかったのだ。
      しかも、数メートル先には立派な邸宅がある。

      樹の枝をうまく利用したとはいえ、こちらから
      はまるで架空のステーションのよう!!
      それに自然の樹木だもの、木が折れたり成長に
      ともなって枝ぶりが変わったらどうするのだろう
      ……なんてのは野暮な考えだろうね、きっと。
      さらにさらに、樹の下はかなりな崖というか
      藪なのだ。

      バードウォッチングも天体観測(ただ星を見るの
      は好き!)といった高尚な趣味もない私は、
      これをみて、子供の秘密基地を思い出した。

      子供は公園や空き地などで段ボールや土管など
      を使っての基地づくりが大好き!
      要するに秘密めいた狭いところが好きなのだ。
      となると、
      これはまだ尾てい骨にその名残をもつ、大人
      の究極の楽しみなのではなかろうか。

      いまだ、その隣にある本宅の家人を見たことは
      ない。
      
     
      

鎌倉プチ散歩 1

2011-01-16 18:00:23 | 雑記


     お寺巡りや名所旧跡をたずねるのもいいが
     目下はちょっと歩いていて見つけた小さな
     不思議?といったものにはまっている。
     これからそんなプチ発見といったものを
     紹介しようと思う。     

     鎌倉を歩いていて面白いのは普通のお宅
     (といってもちょっと洒落た家?)が
     一室を喫茶店などに解放していること。
     (といってもちゃんと営業していて、
      つまり遊び半分、商売半分という感じ)

     お寺巡りなどの途中、観光ルートから外れて
     入った狭い路地、生垣の向こうに「Cafe」
     や「手作りアップルパイ」などといった小さな
     手作りの看板をみると、つい興味をそそられて
     のぞいてみたくなる。

     そういう店(といっていいのかどうか)は
     全くの個人営業だからわがまま。
     曜日も時間も自分の都合で決めている感じ
     なのである。

     写真はいつも利用するバス停の近くで見る
     看板。
     実はこの表示につられて細い坂道をのぼって
     いってみたのだが、どこが「Cafe店」なの
     か分からない。それくらいひっそりした隠れ家
     のような存在なのである。
     廃業したわけではなく、ときどき「本日は
     都合で休みます」なんて張り紙してあるから
     ちゃんとやっているらしい。

     そして面白いのは「日没まで」の表示。
     なんとアバウト!
     なんてテキトー!
     私も相当いい加減な人間だが、この「日没まで」
     なんて表現がいまどき生きているとは思わなか
     った!!     
     
     そういえばちょっと近場にある料亭(昼間は
     お蕎麦がおいしい)も営業は「日没まです」と
     涼しくいわれちゃったし、このあいだ友人と
     入った(それこそ鎌倉中心部にある)喫茶店
     も同様のことをいってた。

     これが鎌倉的なのだろうか。
     しかし、この曖昧さこそ、私のようなアナログ
     人間にはぴったりかもしれないとすぐに馴染ん
     でしまうところがまたテキトーなんだけど。
     
     


     
     

     
     

歌は世につれ

2011-01-12 18:25:37 | 雑記
    歌は世につれ世は歌につれ、
    とはいうものの、昔懐かしい童謡も現代では
    通じないようだ。
    
    七里ガ浜にいって驚いたのはトンビ。
    サーファーに負けないくらい、たくさん上空
    を舞っている。
    これまでトンビなんて意識もしなかったし、
    じっくり見ることもなかったから、最初は
    その鳴き声すら珍しくてたまらなかった。
 
    童謡の
      ♪ ピーヒョロロ~ ピーヒョロロ~
        楽しげに 輪をかいて ♪
    なんて歌詞が思わず出てしまうほど。
    そういえば、
      トンビがくるりと輪をかいてえ~
      (橋幸夫)
    なんてのもあったわねえ、と。

    ところがところが、このトンビ、なかなか
    油断できないらしい。
    油揚げどころではなく、ハンバーグやお弁当
    の唐揚げなども急降下して、すいと奪って
    いくというのだ。

    トンビはタカの一種だから、よく見ると眼は
    するどく口ばしにいたっては鉤のように曲が
    っていて、獰猛そのもの。
    背後からすっとやられたら、震えあがってし
    まうだろう。
    もともと警戒心がつよく、人里には近づかない
    動物らしいが、このように浜辺に群舞している
    のも、餌になるものを持ち込む人間のせいなの
    だ。
 
    そういえば屋久島にいったとき、猿が走って
    いる車のフロントグラスに乗ってなかなか降
    りないことを思い出した。
    面白がってお菓子やお弁当の残りなどをやる
    人がいるためだが、自戒しなければならない。
    牧歌的なんてのは昔の話、
    だが、これでトンビを見る目が変わってくる
    のも残念である。

    (写真は葉山方面をバックに)
    

七里ガ浜

2011-01-10 16:57:50 | 雑記

     各地で今年一番の冷え込みとか大雪の被害が
     報じられているのに、関東地方はお正月から
     ずっとお天気にめぐまれ、おだやかな日が
     続いている。
     
     陽気に誘われるかのように、連休初日は
     ぶらり七里ガ浜へ。
     昨年、東京からきた友人と行って以来、
     元日に海で遊び、これで3度目である。

     こちらが鎌倉山近くになるので、極端にいえば
     山を越えればもう海岸なのである。ぶらぶら
     歩いても1時間足らず、急な坂道や階段を
     厭わなければ30分でも行けそうな距離。
     (その後、近道を見つけた)

     サーファーは元日早々出ているし、鎌倉から
     流れてきた観光客もちらほら、浜辺に打ち寄
     せる波にキャーキャーいってはしゃぐギャル
     たちの姿も。
     こうなると鎌倉の風情というより湘南といった
     方がぴったりである。

     七里ガ浜の起こりは隣の稲村ケ崎と小動岬の間
     が7里あることに由来するとか。
     (鎌倉時代、関東地方では6町を1里とした)

     江戸時代になると江の島と鎌倉を結ぶ観光
     ルートとなり、観光客相手の茶店などができた。
     そのため、七里ガ浜から江の島、富士山をのぞ
     む光景は浮世絵などにも多く描かれていると
     いうのだ。

     (写真は七里ガ浜から江の島をのぞむ光景。
      海は空の色によって変わるので、その日
      の天気でずいぶんと違ってくる)   

     
     

     

初詣

2011-01-06 21:26:21 | 
     例年、初詣は混むのがいやで早くて3日、
     時には行かないでしまうこともあるのに、
     今年は元旦から来客があって、案内がてら
     鶴岡八幡宮に寄ってみた。
     
     狭い小町通りはもちろん、大通りの若宮大路
     もすごい人波、それでも一応流れてはいて、
     どうにか八幡宮の前までたどりつきました。

     ところがところが大鳥居を入った先から
     (詳しくは太鼓橋を渡ってすぐのところから)
     群衆が立錐の余地もなくひしめいていて、
     ちっとも進まない。     
     一歩進むのに一時間もかかるのではないか
     (決しておおげさではない)
     と思うほどの(群衆の)層の厚さに怖れを
     なして、帰ってきた。

     それでも見知らぬ人の背中をみて、気持ち
     ははるかかなたの御本尊に向け、手を合わ
     せるのを忘れませんでした。
     それにしてもみんな、よく辛抱つよく待って
     るなあ。

     聞きしにまさる八幡宮の初詣、これでも例年
     7~8番目だという。
     (話のタネに記せば)
     1位 明治神宮
     2位 成田山新勝寺
     3位 川崎大師
     次に京都の伏見稲荷や住吉大社、浅草寺などが
     きて、今年は7位に鶴岡八幡宮がくる。

     初詣というと一年の無病息災、家内安全、平安
     無事を祈るのが定番だが、その時々で受験や
     就活、婚活なんてのもあるだろう。
     あれだけの人が一斉に頼みごとをしたら、神さま
     も間違えたり、いじわるして別な人の願い事と
     取り換えたりしないだろうか、な~んて思ったり
     して……。

     不況の年ほど詣でる人も多いというから、まあ今
     でいうパワースポットみたいなものなのだろう。
     私はというと、もっと落ち着いてから静かに
     一人で訪れるつもりである。
     

     

     

明けましておめでとうございます

2011-01-04 17:59:52 | 雑記


     卯年、うさぎ年が明けました。
     けど、周囲にうさぎ年生まれもいないし、何の
     感慨もない。
     「卯」続きで考えていたら「卯波」に行きついた。

     「卯波」は2003年に96歳で亡くなった鈴木
     真砂女のやっていた小料理屋の名前である。
     紆余曲折を経て50歳からはじめ、小さいながら
     も銀座の名店の1つだった。
     
 
     真砂女は丹羽文雄の『天衣無縫』や瀬戸内寂聴の
     『いよよ華やぐ』のモデルとなった女流俳人。
     
      あるときは舟より高き
              卯波かな

     の名句からも伺えるように、人生の波間を恋と俳句
     を頼りに生ききった。
     死ぬまで人間としての誇り、女性の色香も失わない
     ひとでもあった。
     彼女の句のなかで私の好きなのは次の一句である。

      今生(こんじょう)のいまが幸せ 
                  きぬかつぎ

     小さなきぬかつぎ(サトイモのようなもの)に
     事よせて人生というものを表している、そんな
     雄大さが好きなのだ。
     彼女はたしか、死ぬ直前まで店をやっていたよ
     うな気がする。     

     但し、「卯波」とは卯月(陰暦の4月)頃に海に
     立つ波のことで、これまたうさぎ年とは関係ない。
     せめて、ぴよん!!と飛んでみたいとは思うけど
     ……。
     このように少しピント外れの私ではありますが、
     今年もよろしくお願いいたします。
     (写真は鶴岡八幡宮前の通りで見た看板)