一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

イートインコーナー

2017-02-26 07:50:49 | 雑記


       コンビニで買い物をすることはめったにない私
       だけど、振り込みにはよく利用する。
       銀行や郵便局よりずっと手軽で、時間もかから
       ないからセッカチ人間には助かる。

       それと、最近比較的地用するのがセルフ式の
       コーヒー。

       ちょっと出かけて喉が渇いたとき、
       お茶は自販で買えるけど、ちょっと熱いもので
       一息入れたいとき、
       喫茶店やレストランに入る時間もなく、
       気持ち的にゆとりもないとき、
       こんなときはコンビニのスタンドコーヒーが便利。

       誰に気兼ねすることもなく、ボーッとしてほんの
       何分か気分転換すれば、次の目標に向かって活力
       も沸く。
       それに100円と安価だし、気取ったカフェに
       寄って冷めたコーヒーにいらいらすることもない。

       ところが最近、コンビニ内にイートインコーナー
       があるところがぼつぼつ出てきた。
     
       つまり、店内で買ったものをちょっと坐って食べ
       たり飲んだりするところ。

       まだ私はあまり利用したことはないのだけど、
       遠出したときなど、ドーナツなどをちょっと
       つまんで、熱々のコーヒーを飲めたら、
       それで充分かもしれない。

       新聞によると、
       かつては学生など、若者の溜り場だったファミレス
       の24時間営業が消えたのは、
       こうしたコンビニの増加によるのだそうだ。

       
       しかし、コンビニ内で大声で騒いだり飲んだりすること
       はできないだろう。
       どうでもいい、猥雑なことをいって議論するのは若者
       の特権でもある。
       こうした様変わりが、一人ぽっちの若者をつくり、
       彼らが他と接したり話題を共有しなくなったら、
       それはそれで心配ではないか。
       
       
※ 先日みたコンビニのイートインコーナー
       

長生きはめでたいことなのか

2017-02-25 05:46:00 | 雑記


      春一番の後、二番、三番(こういう言葉があるのか 
      どうか)と吹き荒れて、外出するのが怖いようだった。


      77歳の女性の投稿(毎日新聞)

       36年前、姑の介護をした。
       脳軟化に大腿骨骨折、点滴は絶えず、意識もうろう 
       の姿に「生きるとはどういうことなのか」と思い
       悩んだ。

       こんどは実母の番。
       84歳まで元気に働いた母も102歳ともなれば
       老衰がすすみ、、シルバーカーにすがって
       10㍍を歩くのがやっと。   
       ようやく老人ホームに入所した。

       娘3人の名前は漢字できちんと書く。
       何もかも「忘れた」といいながら、こんなことを
       いう。
       「みんなに迷惑をかけるだけだから長生きなんて
        するものじゃない。かといって自分で死ぬこと
        もできないし……」

       娘である投稿者は、姉妹交代で面会に行くだけで、
       経費も母本人が賄っているのに……と嘆く。

       姑のように意識不明で永らえるのもつらい。
       実母のように、意識があるが故に気兼ねしながら
       生きているのも胸が痛む。

       
       この投稿から、
       長寿はめでたいことなのか。
       人生の幕引きはどうあるべきなのか。

       これはもう、答えの出せない課題なのかもしれない。


       ※ 先日の突風でバス停が倒れていた。

サラリーマン川柳

2017-02-19 07:41:26 | 雑記


      長年、俳句をつくりNHK俳壇でも取り上げられた
      こともある知人が、何を思ったか、
      川柳に転じたという。

      俳句は季語が必要だが、川柳には要らない。
      その分、風刺やユーモアといった諧謔に富んだ精神
      がためされることだろう。

      俳句も川柳もひねることのできない私は、ただただ
      新聞や雑誌などで楽しませてもらうのみである。

      今年も第一生命が主催する「サラリーマン川柳」の
      入選作品が新聞に載っていた。

      今回は電通の新人社員の自殺問題をうけて、長時間
      労働是正云々といった「働き方」に関する職場内での
      矛盾や上司・部下の関係になやむ句が多かったという。

      そのなかで、思わずぷっと吹き出すような句を挙げて
      おく。いずれも秀句ばかりだ。


      「落ちたのは女子力、体力、保育園」
      「新人はペンを取らずに 写メを撮る」
      「オレのボス ヤフーでググれと無理を言う」
      「こづかいもマイナス金利と妻が言う」
      「ゆとりでしょ? そう言うあなたはバブルでしょ?」
      「効率化 提案するため 日々残業」

コロボックル物語

2017-02-18 14:03:24 | 雑記



         『コロボックル物語』の作者、佐藤さとるさんが
         亡くなったことをネットニュースで知った。
         享年 88歳

         『コロボックル物語』はアイヌの伝説である小人
         をモデルにし、人と自然の共生をテーマにした
         ファンタジー小説である。

         わが家は私はじめ、娘たちも小さい頃から佐藤
         さとるさんの作品が大好きで、
         「佐藤さとるファンタジー全集」をそろえていた。


         昔行った北海道で、傘ほどもある巨大な蕗(ふき)
         を見たときも、もちろんコロボックルになった
         つもりで眺めたものである。

         大人も子どもと一緒に楽しめる本ってなかなか無い
         ものだが、なぜか、このシリーズは大人でも
         すぐ物語に入っていくことができるのだ。

         その一つ、
         「だれも知らない小さな国」はこんな話だった。

         「夏休みのある日、
         トリモチ用の樹皮を取るために、もちの木を探しに
         里山に出かけた僕(小3年)は、だれも近づかない
         小山にもちの木が林立し、蕗の葉が茂っている
         三角の平地を見つけた。

         僕はその三角平地を気にいって何度も通ううちに、
         蕗とりのおばあさんから、
         昔からこの山には「こぼしさま」という小人が
         住んでいるという言い伝えを聞く。

         次の年の夏休み、
         小山で女の子に会った。
         女の子は三角平地をめぐる小川にうっかり流して
         しまった赤い運動靴を探しているのだった。

         ようやく見つけた靴を拾いあげようとしたところ
         その靴の中には………」


         もう、続きはお分かりであろう。
         コロボックルの話がはじまるのである。

         久しぶりに本を出してみようかな、という気になった。

布団で寝たら

2017-02-12 07:07:52 | 雑記


      このところ、わが家は若者が2人とも仕事、出張で
      不在のため、チビと私が毎日、格闘している。

      私も急ぎの仕事(校正など)が入ると、落ち着いて
      取り掛かれず、もーッ!なのである。

      先日も4日前に送った校正原稿が届いていないという
      連絡が入り、あわてた。
      どうやらメールの送信ミスがあったらしく、
      再度送りなおして事なきを得たが、
      一時は頭が真っ白になった。

      締め切りがとうに過ぎていた上に、そういうときに
      限ってややこしい訂正が多かったのである。

      そんな落ち着かない日々だから、夜、寝るとき、
      深く反省。

      今日一日大過なく過ごしたことに感謝し、
      翌日の予定を頭に描いて就寝することにしている。

      新聞の川柳にあったけれど、

      「人生は布団で寝たら大成功」
     
      なのである。

      ああ、幸い大病もなく、自分の布団で寝れることが
      幸せなのかもしれない。


      ※ 今朝、5時ごろ新聞をとりに外に出たら
        満月にちかい月が出ていた。
      
     

ワンオペ育児&ブラック夫

2017-02-11 11:11:47 | 雑記


       ワンオペ育児って何?
       と思ったら、母親が育児や家事を一人で担って
       いる状態のことだという。

       そういえばさる牛丼店で「ワンオペ」が社会問題
       化したことがあった。
       人手が足りず、一人の従業員が全業務をこなす
       「ワンオペレーション」のことである。

       都会などではほとんどが単家族だから、
       ワンオペ育児が多いだろう。
       この背景には大きな問題がある。

       夫たちは早朝に出て深夜帰宅となると、
       手伝いたくても実質的には手伝えない。
       妻たちの悩みを聴いてあげたくても、その時間が
       ないのが現状なのだ。

       昨年、「保育園落ちた、日本死ね」が問題になった
       が、今年もまったく現状は改善していない。
       2~3日前の新聞には子どもが保育園に落ちて
       仕事に復帰したくてもできない女性たちの悩みと
       いら立ちが書いてあった。

       男女共同参画とか、待機児童ゼロとか、いくら
       プラカードでさけんでも、
       実際に政治が動かないと何も解決しない。

       一方、子育てに全然協力しない、あるいは参加
       したくてもできない夫を「ブラック夫」という
       のだという。

       しかし、彼らも悩んでいるのだ。
       「ブラック夫」の陰に、「ブラック企業」あり
       だから。

            
       子育ては母親一人でやるものではない、
       そんなこと、とうに分かっている!!

       これは個人レベルで解決できるものではないだろう。
       社会全体が本質的に変わらないと、事態は少しも
       動かないのだ。

       
       ※ 通りがかりに見た畑の菜の花

       

       

       
       

高齢者それぞれ

2017-02-05 06:56:21 | 雑記


       またも高齢者について。

       日本老年学会などが医療や介護で
       「65歳以上」
       とされている高齢者の定義を
       「75歳以上」
       に見直すべきだと提言し、波紋をひろげている。

       高齢者の心身がずいぶんと若返っているのが
       理由とのこと。

       たしかに最近の年寄りは元気な人が多い。
       必要があって現在読んでいる本、
       『同時代を生きて 忘れえぬ人びと』
                  (岩波書店 2004年)
       の著者、
          瀬戸内寂聴
          ドナルド・キーン
          鶴見俊輔
       の3人とも1922年生まれ。
       鼎談した時点で3人ともに81歳である。

       鶴見俊輔氏は2年前に93歳で他界したが、
       瀬戸内、ドナルド・キーン(日本文学研究者)ともに
       いまもって健在である。

       本書では文学、戦争、政治、老い、ひとの品格等々に
       ついて自由闊達に語っている。
       老いてなお活躍し、大きな影響を及ぼし続けた3人の
       知識人。
       歩んできた道はまったく異なりながらも、生まれた時期
       を同じくしているだけに、共有するテーマもあって
       面白い。

       総じていえることは老いを感じさせない、独自の個性を
       生き生きと発揮していることだ。

       このように、高齢者といっても人それぞれ、
       勢力的に活動したい人もいれば、引退して自分の好きな
       ことだけしたい人もいるだろう。

       つまり年齢で区切って「高齢者」とひとくくりにする
       には無理があること。
       まして、前期高齢者、後期高齢者なんて呼び方は
       まったくもって論外である。

     
       ※ 写真は1月末、寒風吹きすさぶなか、公園の樹木に
         のぼって枝切りをするシルバーセンターの方たち。
         (1人は樹にのぼり、1人はクレーン車みたいな
          ものに乗って高枝を切っている)
       
       

       

はてさて……

2017-02-04 08:55:14 | 雑記


       立春前から街の商店街ではバーゲンセールが
       目立つようになった。

       20%OFF,30%OFF,なかには半額
       なんてのもあって、つい宣伝につられて覗いて
       しまう。

       どうせ来冬買うんなら、ちょうどこの冬もの
       コート欲しかったんだわ、と手に取って
       鏡のまえで合わせてみたりする。

       それが、近頃、ちょっとためらいがあるのだ。

       この新しいコートを買ったとしても、
       この先、充分着こなす期間が自分に与えられて
       いるのだろうかと。

       そんなことを思っていたら、
       佐藤愛子さんの本に似たようなことを書いてある
       のを知った。
       
       『90歳、何がめでたい』 小学館

       私はまだ読んでいないのだが、新聞の紹介に
       よると、

       愛子さんは2~3年に一度、デパートで
       気にいった口紅を何本かまとめて買うように
       していた。
       ところがあるとき、売り場で迷った。
       今使っているのがまだ半分くらいある。
       それを使いきるまで待とう。
       そう思って、売り場を逃げだした。

       というのである。
   
       ある人はそれをケチだといったが、愛子さんは
       「死生観」だという。

       このエッセイにはこんなくだりがあるらしい。
       「若さと元気ばかり追い求めていると、ある日、
        突然しっぺ返しを食うことになる。
        そのときに慌てないですむように、日頃から
        自分の衰えを見守っておきたい」

       愛子さんは現在93歳。
       高齢者になって久しい彼女は、
       「そういう心境で生きていくのが私の理想」
       とまでいう。