一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

他愛ないこと

2013-12-26 10:32:34 | 雑記


     年の瀬になって他愛ない
    (他人さまにはどうでもよいが、
     本人にとってはちょっと気になる)
     ことが脳裏をかすめる。

     ☆ 家人が買ってきたお正月用のお飾り
      には稲のお飾りがついていて、
     「国産・南魚沼産」という標示があった。

     ☆ 先週の週末、街を歩いていたら
      たてつづけに救急車2台とすれちがった。
      私は「ガンバレ、ガンバレ」と(口の中で)
      つぶやいた。
     (これは目下読んでいる故・武田百合子さん
      が夫の友人の大岡昇平夫人が車を運転する
      背後から「バンザイ、バンザイ」と叫んだ
      のにちなんで。
      大岡夫人は超美人で和服にサングラスで
      運転するのである)

     ☆ 自分が死んだときの死に顔は家族以外、
      絶対に人に見られたくない。
      (これは近所の葬式に出て、他人が葬儀社
      のすすめに従ってお棺をのぞいていたとき
      からずっと思っていること)

     ☆ 年々、知り合いにも故人が多くなり、
      年賀状を書くのに気づいたら10人以上も
      そのままにしていた。だが、     
      なかなかパソコンの名簿から削除できない。

     ☆ 花の鉢植えがもたない。
      きれいで花や葉っぱに勢いのあるのを
      買ってくるのだが、一ヶ月もすると花が
      落ち、全体的に生彩がなくなる。
      買うときに水やり等の注意を聞いてくる
      のだが……。

     ☆ 銀行の窓口で。
      ちょっとまとまったお金を引き出そうと
      すると、決まって「使い道は?」と
      聞かれる。
      「はい、要り用なので……」
      口を濁せば怪しく、「娘、息子に渡す」
      なんていったら、まさにオレオレ詐欺。
     (現在では「母さん助けて詐欺」という
      らしい)
      まともに答えるのも腹立たしく、ちょっと
      誤魔化そうものなら、怪しいと思われる
      のか、よりしつこく聞かれる。
      一体、どうすればいいんかっ!?

     
      以上、この愚、この怪!というものばかり。
      キリがないのでこの辺で。
      佳いお年をお迎えください。
      (まだ五日もある。まだ何かできる!)

     ※ 写真はXmasも正月もない、その替わりに
      暮の大掃除の心配もない老猫。
      食べるとき以外は、一日中、陽だまりに
      まどろんでいる。
     
      

やなせたかし&アンパンマン

2013-12-21 09:23:38 | 雑記


     アンパンマンの作者のやなせたかしさんは
     戦争体験者で、軍隊体験について語った本
     『ぼくは戦争が大きらい』
      (小学館クリエイティブ)
     が発行された。

     本のなかで、
     「日頃からがんばって、戦争なんかしなく    
     てすむ世の中にしよう。『アンパンマン』
     の中で描こうとしたのは(中略)嫌な相手
     とでも一緒に暮らすことはできるという
     こと」
     としている。

     私自身はアンパンマンに登場するキャラク
     ターもろくろく知らない。
     (アンパンマン、バイキンマン、メロン
     パンナ、食パンマンくらい)
     それに、小さい子供たちをどうしてあれほ
     ど惹きつけるのか、いま一つ分からないの
     だが、
     「ユーモアの中に戦争批判を込めている」
     ところが、やなせさんらしいと言えるの
     だろうか。

     もう過ぎてしまったが、12月8日は
     72回目の真珠湾攻撃の日、
     つまり日米開戦の日であった。
     (マスコミは終戦記念日は大々的に報じる
     けれど、開戦の日はほとんど触れない)

     前回のブログでも書いた通り、
     私も生家の座敷に飾ってある、戦死した
     叔父2人の写真をみて育った。
     21歳と23歳のりりしい姿である。

     印鑑が手掛かりとなって「71年ぶりに
     帰ってきた遺骨」のニュースに、
     思わず子供の頃を思い出してしまった。

     やはり、あの青年たちが生きていたら、
     どんな人生を送ったであろうと
     思わずにはいられない。

     

     ※ 写真は横浜にあるアンパンマン・
      ミュージアムで家人が買ってきたパン。
      (ジャムおじさんの工場で作っている)

やりきれない話(続)

2013-12-15 07:32:24 | 雑記

   

     新聞のタイトルはこうだった。
    「身元判明、印鑑が手掛かり。パプアで戦死の
     旧日本兵遺骨ーー71年ぶりに遺族に・高知」

     太平洋戦争中にパプアニューギニアで戦死し
     た旧日本兵甲藤由雄さんの遺骨が71年ぶり
     に、高知県南国市岡豊町に住む遺族の元へ
     届けられた。

     
     遺骨の近くに埋まっていた「甲藤」の印鑑が
     身元確認の手掛かりとなった。遺族は「印鑑
     を持っていたのは奇跡。帰りたいという気持ち
     があったから戻ってこられたと思う」
     と言葉を詰まらせた。

     南海支援戦友遺族会によると、上等兵だった
     甲藤さんは1492年、25歳の若さで戦死。
     (※ 横にそれるが筆者の叔父2人もパプア
      ニューギニアで戦死している)

     遺骨は2010年、同国イオラクリーク村で
     トレッキング中のオーストラリア人が見つけ
     た。遺骨の近くに豪州軍の靴があったことか
     ら、当初は豪州軍兵士と考えられていたと
     いう。

     ところが翌年、豪州軍が遺骨を掘り起こすと、
     ほぼ全身の遺骨と一緒に「甲藤」と刻まれた
     木彫りの印鑑が見つかった。
     旧日本兵が駐屯していた地域だったことも
     あり、交流のあった同遺族会に連絡が入った。

     同遺族会が戦死者名簿と照合したほか、豪州
     軍が遺影と頭蓋骨の形状を比較した結果、
     遺骨は甲藤さんである可能性が高まった。
     最終的には、厚生労働省が遺族とのDNE
     鑑定をおこない、今年10月に本人と確認
     された。

     甲藤さんの甥の妻・百合子さん(71)は、
     「写真が2階の床の間に飾ってあってずっと
     気になっていた」
     と話す。
     「食べたいものは何ですか、と仏壇に話し
     かけていたけれど、これで大切に供養できる」
     と涙ぐんだ。

     以上、新聞記事より。
     やりきれない話。


     

やりきれない話

2013-12-08 17:02:17 | 雑記


     「違う人生があったとも思う。生まれた日に
     時間を戻してほしい」
     
     男性はいった。
     新生児のときに取り違えられた60歳の男性
     である。

     1953年3月、墨田区の病院で出生。
     13分後に生まれた別の新生児と産湯につか
     った後に間違えられて、別の女性の元に渡さ
     れた。

     育った家庭では、2歳のときに戸籍上の父親
     が死去。
     育ての母は生活保護を受けながら、男性を含む
     3人の子を育てた。

     6畳アパートで家電製品一つない生活だったが、
     「母親は特に(末っ子の)私をかわいがった」
     と振り返る。
     「この世に生を受けたのは実の親のおかげ。
     育ての親も精一杯かわいがってくれた」

     この言葉には深いものがある。
     この状況にあってなかなか云えることではない。
     男性が貧しいながらも豊かに生きてきたことが
     この言葉から想像できる。

     男性は中学卒業と同時に町工場に就職。
     自費で定時制高校を卒業した。
     今はトラック運転手として働く。

     片や、取り違えられたもう一方の新生児は
     4人兄弟の長男として育ち、不動産会社を
     経営。実の弟3人は大学卒業後、上場会社
     に就職した。

     今回、DNE鑑定を依頼し、実の兄弟探しを
     したのはこの弟3人なのだが、
     両親はともに亡くなったことが判った今、
     男性は、
     「生きて会いたかった。
     写真をみると涙が出る」
     といっている。

     やりきれない。
     実に切ない話である。

     これが子供がまだ小さいうちなら、お互いに
     家庭が交流して
     (2人の親というより4人の親という感じで)
     様子をみるということもできるだろうが、
     60歳という年齢では、現状を替えることも
     不可能だ。

     現に当初の男性はトラックの運転手をしながら、
     育った家庭の兄の介護もしているのだ。

     自分が同じ立場に立たされたら、
     これが運命だといってあきらめられるだろうか。
     私だったら、とてもこの状況を受け止めること
     はできない。

     幸い、実の弟たちと月に一回、飲みにゆける
     環境にあるというが、
     それだけに、男性の発した言葉には深いものが
     込められている。
     
     この事件について識者の意見を聞きたいが、
     新聞ではまだ一度もみたことがない。
     (TVではコメンテーターという人たちが
     意見をいっているのかもしれないが、
     そういう番組をみないので分からない)

     誰かバシッといって欲しい。
     裁判ではこの男性に3800万円の損害賠償を
     (産院側が)払うことになったらしいが、
     金額で済むことではないだろう。

     金額で済ませるなら、60年の人生が3800
     万円なのかよ、と思ってしまう。
          

     

     ※ 写真は花屋の店頭で     

     
     

忍びの者

2013-12-04 11:26:56 | 雑記

 
     今でも笑ってしまうのだが、
     ここ(私の住んでいる所)では空き巣の
     ことを「忍びの者」というらしい。

     鎌倉全体がそうなのか、この地区だけの
     ことなのか分からない。
     暮れになったせいか、先日も
     「忍びの者に注意!」
     という回覧板が回ってきた。

     伊賀の忍者ではあるまいし、
     「忍びの者」とは……一体?
     先住者に何人か聞いたが、誰も答えてはくれ
     なかった。
     
     「空き巣」と「忍びの者」とは違うのか。
     回覧をじっくり読んでも区別がつかない。

     字源によると
     ①「空き巣」とは家人の留守中に入って金品を
      盗むこと
     ②「忍び込み」とは家人の就寝中に侵入し
      窃盗する手口
     ③「居空き」とは空き巣とは異なり、家人の
      在宅中に忍んで金品を盗むこと

     とあり、明らかに違っていることは分かる。

     しかし、この地区だけが②の就寝中に泥棒が
     入るとは思えない。
     これからすると一般的に「空き巣に注意!」
     というところを「忍びの者(忍び込み)注意!」
     といっているのだろう。

     では何故、そういうようになったのか。
     それは誰も答えてくれない。

     
     今年もあと27日。
    
     転びに注意!
     車の運転に注意!
     風邪にご用心!
     無駄な買物に注意!
     (特に食料品)
     暴飲暴食に注意!

    ※ 電柱に貼ってある「忍び込み ご注意」