一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

押し詰まると

2009-12-26 13:14:15 | 雑記
    かつて「小骨小々骨」(こぼねここぼね)という
    エッセー集を書きたいと思ったくらい、
    (実現しなかったが)
    日常的に自己嫌悪におちいり、内省することの
    多い日々。
    ことに年末になると、それを超越して(つまり
    諦めてしまって)とんでもない願望をいだく。

    前回の「たわいのない話」のたぐいなのだが、
    街角に立って占いをしてみたい。
    ( 断わっておくが、観てもらう方でなく、占う方
    である)
    ちょっとした盛り上がり(お酒も入って)の後、
    駅にいそぐ時に見かける占いに心寄せられ、
    (分不相応にはしゃいだ後など特に)
    立ち寄ってみたい誘惑に駆られる。

    TVなどでみるビルの一室で芸能人などを占う
    のではなく、うらぶれた辻のあたりに小机を
    立てて細い灯をともしているやつ。

    実際には占いに観てもらったこともなく、これ
    から先もないだろう。
    (冷え性だから30分ともたない)   
    無類の人間好きのくせに人間きらいの矛盾した
    性格がそうさせるのだ。

    この間、ラジオから「東京さばく」という流行歌が
    流れていたが、所詮、人間はオアシスをもとめて
    さまよい歩くのかな~という思いも駆けめぐる。

    こちらは本物のサハラ砂漠のオアシス。
    友人の話によると、ガブロン湖(ウバリ砂漠の
    なかの塩湖)で、泳いだら
    「ほんとうに浮いちゃった~」
    のだそうだ。
    よく教科書に出てくるヨルダンの死海とはちがい
    ます~、とのこと。
    「今年いちばんの雄姿」として、あんまり素晴ら
    しいので、ご本人の了解をえて写真を掲載しました。

    みなさま、佳いお年を!
    
    
    

たわいない夢

2009-12-17 15:59:48 | 雑記
    大人になって(充分すぎるくらい!)とうてい
    叶うはずがないのに、いまだ他愛ない夢をみる
    ことがある。

    つい先だっても話題になった「しし座流星群」や
    「ふたご座流星群」ーー
    小学生の頃、冬、凍てつくような星空をみて、
    天文学者になりたいと思った。
    翌日、天文学者になるには文字どおり”天文学的
    な数字”をあやつらなければならないことを
    知って即刻あきらめた。

    そんな頭脳がないことを小学生ながらに悟って
    いたわけだが、今でも宇宙の神秘的な話を
    聞くと、胸がうずく。
    なあに、月面着陸だって、「お月さまにいって
    みたい」という夢から始まったのではないかと。

    それともう一つ。
    童謡の「月の砂漠」を聞くと、たちまち心は
    異次元の世界に飛んでしまう。

     ♪ 月のさばくを はるばると
       旅のラクダが 行きました
       …… ……
       金のくらには 銀のかめ
       銀のくらには 金のかめ
       …… ……
       先のくらには 王子さま
       あとのくらには お姫さま

    シンプルだが抒情的な詩!
    なんと作者(加藤まさを)は砂漠に行ったこと
    がなくて作ったらしい。
    でも、一瞬、砂漠のイメージがぱあっと広がって
    傍らには王子さまがいるような気分になる
    (いい気なもの!)から、不思議。

    こんなことを思ったのも、友人が送ってくれた
    メール写真のお陰である。
    ちょっと砂あらしに混じったような写真だが、
    現実の砂漠は童謡に歌われるようなロマンティ
    ックなものではないのだろう。
    (前回の写真はサンプルピクチャで、動物はアンテ
     ロープだということが分かった)
     


      

    
     
    
    

満天の星

2009-12-11 09:16:49 | 雑記
 


     いつもメールをくれる友人が久しく音沙汰がないな、
     と思っていたら、「リビアにいっていた」との報告が
     あった。

     写真のように『古代メソポタミアの神々』や『シュ
     メル神話の世界』といった著書のある友人で、
     古代オリエント史を専門とする方だから、当然、そち
     らの関係かと思って
     「お仕事で?」と聞くと、
     「満天の星を観に」という答え。
      
     びっくりしたが、私にはそれで充分であった。
     (お酒の席でそれ以上の話は進まなかったのだが)
     そしてお土産にサハラ砂漠の砂をくれた!
     (写真手前の小瓶に入っている)
 
     以来、「満天の星」と「砂漠の砂」は師走の私の  
     気持ちをほっこりとさせてくれている。
     さらに驚いたのは、リビアから出した絵葉書が
     昨日着いたことだ。
     (11月21日投函?で、何と3週間近くかか
      った計算。しかもその間に友人とは出会って
      上のような会話をしているのである)

     いいなあ、このアナログ!
     何もかもすべて機能的にスピーディーになって
     いる時代に、この悠長な時間の流れがむしろ
     貴重でうれしくなった。
     で、当人には無断でその概要を記させてもらうと、
     
      北アフリカのリビアに来ています。ガス、電気、
      水道のまったく無い砂漠の中での3日間、
      テント生活をして、久しぶりに「満天の星」と
      「天の河」を眺めました。
      今日は地中海沿岸の遺跡レプティス・マグナを
      見学する予定……

     この忙しい現代、何をするのにもつい目的意識や
     実益を求めしまうことの多い昨今だが、こんな旅
     もいい。
     失ったものを一気に思い出させてくれた。
     

     
  
     


     

ライブ

2009-12-02 16:34:38 | 雑記
    先日、W大のサークル仲間が集まってちょっと
    早目の忘年会をやった。
    毎年恒例の会で、東京駅近くの(方々から来る
    人がいるため)中華料理店や居酒屋でやるのだ
    が、今年は仲間の一人の経営するライブハウス
    「HOTコロッケ」で。

    年々、親(中にはパートナー)をおくったり、
    自身の健康状態などの話題が多いのだが、
    今年はちがった。
    メンバー(正しくは私より2学年下)のOさんと
    Hさんのライブがあったからだ。
    (向かって左がOさん、右がHさん。
     自身のブログで公表しているので、写真も
     あえてこのまま使わせていただく)

    Oさんは銀座のクラブ等でうたっているラテン歌手。
    Hさんはここのオーナーで、現在は店を若いスタッフ
    にまかせて、トリオソルテロスとして演奏活動を
    行っている。

    二人のライブを聴いて学生時代を思い出したことも
    あるが、やはりプロの素晴らしさ!
    ただ漫然と4年間を過ごしたこちらとしては、
    彼らが羨ましく(紆余曲折があってここに至った
    としても)、そして賞賛を送りたくなった。
    夢を現実にするには大変な努力と、幾多の困難
    を乗り越えなければならないことを知っている!

    おそらく彼らは愚痴ったり過去にとらわれたり
    しない(だろう、多分)。
    1つのことをきわめるには、後ろばかり
    振り返ってはいられないからである。
    証拠にOさんのブログに、こんなのがあった。
    「HOTコロッケをやって気づいたことは
     世界にはいろんな音楽があるんだなあ、ってこと」
     (09’11.29)
    お店では素人、プロ、いろいろな人のライブがある。
    日頃の活動からそう思ったようだ。

    ……とあれこれ思って、飲みすぎてしまった。
    翌日から現実に引きもどされたが、愉しい夜だった。

    (「HOTコロッケ」のリンクはトップページに
     つけてあります)