一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

あれ、これ、それ

2014-12-28 21:30:00 | Weblog


  ある人が「シルバー川柳」なるもの
  を持ってきてくれた(プリント)。

  どれも心当たりがあるもので、
  ドキッとするやら可笑しいやら。

  40ほどあるうちのどんぴしゃが
  8個。
  これは確率が高い。
  喜んでいいのか、嘆くべきか。
  それをあげてみよう。

  「立ち上がり用事忘れて また坐る」
  「忘れ物 口で唱えて取りに行き」
  「歩こう会 アルコール会と
            聞き違え」
  「「こないだ」と五十年前の
            話する」
  「名が出ない「あれ」「これ」
         「それ」で用をたす」
  「入場料 顔見て即座に割り引かれ」
  「三時間待って病名「加齢です」」
  「改札を通れずよく見りゃ診察券」

  これで今年の笑い納めとします。

  みなさま、佳いお年をお迎え下さい。
  
  ※ 野菜スタンドの大根
    立派な葉っぱ付きで100円 
    負けそう……
    

IT断食

2014-12-27 21:07:44 | 雑記
 

  「IT断食」という言葉を聞いたら、
  一般にどんなことを想像するのだろ
  う。

  私は、IT機器に「断食」のプログ
  ラムか何かが入っていて、
  それによってダイエットをするの
  だと思った。

  ところが読んでみると、違った。
  つまり、パソコンやスマートフォン
  (多機能携帯電話、スマホ)
  などのデジタル機器から、あえて
  離れてみよう、という試みなのだ
  そうだ。(笑)

  確かに便利で、一度ハマってしま
  ったら止められない。
  私みたいに超アナログ人間でも、
  いまやパソコンのない日常なんて
  考えられなくなっている。

  しかし、その便利なものが、いつ
  しか「時間を奪う技術に」なって
  いる!!
  使っているつもりが「使われて
  いる」のではないかと思うこと
  もしばしばである。

  そんな中、この忙しい暮れに
  なって、ここ何ヶ月かだましだま
  し使っていたプリンターが
  とうとうお陀仏に。

  その日のうちに電気店に走り、
  新機種を購入しました。
  しかし、こういう機器って、
  ケーブルをつなげれば使えると
  いうものじゃないのね。

  先ず、インストールをしなけれ
  ばならぬ。
  家の若い者(もん)にアレコレ
  やってもらって、
  なんとかスタンバイOKに。

  でも使うのは私。
  原稿のプリントアウトはやって
  みたけど、他の用途はまだ習熟
  していない。

  
  一つ一つ、その都度やって慣れて
  いくしかない。
  それに、
  インクが機種によって違うのは
  腹立ちます。
 
  だいたいインクを取り替えたら
  すぐに新しいのを買っておくので
 (そうしないと、うっかり忘れる)
  いつも新品が無駄になります。

  これでプリンターは3代目。
  インクは決して安くないのよね~。
  

  というわけで、
  机の横にあるプリンターを見るた
  びに、ちょっと緊張するのです。

    
  
  

長生きはしたくない?

2014-12-21 15:23:22 | Weblog


 日頃、丈夫で長生きをモットーと
 している人はすくなくないだろう。
 ところが新聞にこんな投稿があった。

 投稿者は69歳の主婦。
 義母(姑)と同居して十数年、1日
 たりと安穏としたことはない。
 義母はおしゃべりで、しかも人の
 批判と毒舌と自慢話ばかり。

 94歳で直腸ガンが見つかったが、
 手術は成功して元気になった。
 96歳の今年、転んで骨折して
 またも入院。
 医者に呼ばれ、延命処置はしない
 ことで書類にサインをした。

 さすがにもう駄目かと孫たちも
 集まり、さいごのご挨拶も
 すませた。

 しかーし、(笑)
 1週間後に退院し、
 今では紙オムツも卒業し、毎日
 車椅子で動きまわり、新聞を
 隅から隅まで読んでいる。

 投稿者いわく。
 生きた見本を目の前にして
 長生きはしたくない、と強く
 思う。
 丈夫で長生きなんて、とんで
 もない。
 好かれる年寄りになりたい……
……と。

 ああ、
 齢を重ねることの難しさよ。

風の又三郎

2014-12-20 18:18:31 | 読書


  午前中、ある集まりがあって
  「今年はこれでお終いだね。
   佳いお年を!」
  といって別れた。

  言葉ではいっても実感が湧かない。
  感覚としては、あと2カ月くらい
  あるような気持ち。
  それだけ現実についていけない
  ことなのだ。

  このところ全国的に気圧の配置
  がおかしくて、雪のニュースも
  多い。
  雪国の方、大丈夫でしょうか。

  2~3日前、
  こちらも風の強い日があった。
  用足しついでに遠回りして
  いつもの散歩コースを通ると、
  風がざわーっとなって、頭上
  の樹木が呻る、しなる。
  怖いくらいだった。

  それで宮沢賢治の
  「風の又三郎」を思い出した。

  あれは、
  「どっどど どどうど 
       どどうど どどう」
  と鳴るのだった。

  谷川の岸の分校に風のように
  やってきた転校生。
  その子がいると、不思議なこと
  ばかり起きる。
  村の子どもたちは
  「風の又三郎」と命名する。

  ♪青いくるみも吹きとばせ
   すっぱいかりんも吹きとばせ
   どうどど どどうど
       どどうど どどう

  やがて又三郎は去っていった。
  「あいつ、やっぱり風の又三郎
   だったんだ」

  子どもたちのさびしいような
  気の抜けたような気持ち……

  私の好きな本の一つである。

  今日の関東地方は氷雨、
  師走の雨は冷たくてやりきれない。


  

霍乱

2014-12-14 15:16:36 | 雑記


   今朝、どうしても進まない調べ
   物をしようと5時に起きた。

   ところが床から出たとたん吐き
   気と目まいに襲われ、再び床に
   もどった。
   充分寝ているので眠いわけでは
   ない。夕べは食欲もあり、普通
   に寝酒のワインを飲んで寝た。

   おかしい。なぜだ?
   布団の中で1時間ほどじっとし  
   ていて、少し落ち着いたような
   ので起きて洗濯をはじめた。


   とっさに思ったのは霍乱である。
   ところが調べると、
   霍乱は「暑気あたり」のことで、
   つまり熱中症のことをいうのだ
   そうだ。

   俳句でも霍乱は夏の季語となっ
   ている。

   「霍乱に町家ひた待つ草家かな」
              (久女)

   資料ではないが、先日来、久女
   の伝説を読んでいたので、
   ここではそれに触れたい。

   杉田久女(1890~1946)
   は明治の半ば、お茶の水(東京
   女子高等師範)を出た才媛。
   夫が小倉の中学校教師として赴任
   したので、田舎教師の妻として
   生涯、小倉で過ごす。

   折も折、高浜虚子が女性への俳句
   の道をひらき、
   虚子門下からは長谷川かな女、
   阿部みどり女などを俳壇に押し出
   した。
 
   中でも、とりわけ優れた才能を 
   発揮し、俳句の新しい可能性を
   もたらしたのが杉田かな女で
   あった。

  「花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ」
  「谺(こだま)して山ほととぎす
           欲しいまま」
  「足袋つぐやノラともならず
             教師妻」

   久女の好きな句を出すと切りが
   ない。


   久女は、外ずらは良くてウチで
   は横暴な夫との仲は良くない。
      

   それに俳句に熱中するあまり、
   というか、ちょっとした誤解が
   もとで、虚子にうとまれ、
   破門されてしまう。

   虚子も大人げないが、久女の才能
   を認めながらも、破門の理由も
   語らず、スパッと切ってしまった
   のだ。

   
   それでも久女は句集を出すことを
   夢見て、精神錯乱のまま生涯を
   終える。

   (久女死後、娘の昌子さんの尽力
    で句集ができ、
    墓碑銘も虚子に書いてもらった)

   
   ああ、私の体調だった。
   選挙は期日前投票をしていたので、
   今日はちょっと20分ばかり用事
   で外に出ただけ。
   でも、何だかすっきりしない。

   
   
 
   
   

白菜の白きこと

2014-12-13 14:46:42 | 雑記


  出かけたついでにスーパーに
  寄って白菜を買ってきた。
 (大根ときゃべつは昨日買った)

  鍋物によし、漬物によし。 
  そういえばこんな句があった。
  
  「白菜のみな尻向けて
         積まれたる」
         (間瀬奈津子)

  たしかにそうだ、と思って
  おかしくなった。

  しかし、白菜は一個丸ごとだ
  と重いので、最近は半分か
  四つ切りのを買うことにして
  いる。

  そして緻密に重なった葉の白さ。
  なんだか、こちらが恥ずかしく
  なりそう……。

  「白菜の白きに負けぬ塩をふる」
           (酒井齊)

  これらは一般の方の句だが、
  寺田虎彦の作でこんな句がある
  のを思い出した。

  「塵(ちり)の世に
       清きものあり白菜哉」

  ああ、この世は塵芥(ちりあくた)
  ばかり、と嘆いても仕様がない。
  今晩、この白菜をどう使おうか、
  まだ決まっていないのだ。


※ 蛇足だが、こんな句もあった。
  「闇鍋のろうにゃくなんにょ
           わたしはにょ」
          (野本明子)
   ふふ、笑いが止まらない。
  

印弗魯英撤

2014-12-07 11:06:13 | Weblog
 

   「印弗魯英撤」とは何のことか
   と思ったら、幕末の人はこれを
   インフルエンザと読んだのだ
   そうだ。

   ということは、インフルエンザ
   は幕末からあった?

   インフルエンザ流行のきざし
   (昨年より3週間早い)との
   ニュースを聞いて、やっと
   予防注射をうってきた。
   やっぱり混んでました~。

   だけど予防注射をしてもなる人
   はいるし、型によって違うから
   予防注射をしても意味がないと
   いう医者もいる。

   一体どうすればいいのだろう。
   ウイルスの9割以上はA香港型
   で、今は季節性インフルエンザ
   のA香港型なのだそうだ。

   そういえば香港かぜというのも
   ありました。
   たしか1968年(昭和43)、
   世界的に流行し、日本にも
   羽田空港からの上陸が大々的に
   報じられた。

   現在、日本上陸が懸念されるの
   は、鳥インフルエンザである。
   こちらはヒトへの感染はないと
   いわれるが、なんだか心配に
   なる。

   
   それから高齢者に多い肺炎。
   知人(60代)が肺炎の予防
   注射をして一週間後に肺炎に
   になって、ひどい目にあった。

   病院にいったら、
   予防注射をしたからこの程度
   で済んだ、といわれたのだ
   とか。
   一週間で5㌔体重が減ったと
   いっていた。
   (3日で元の体重にもどった 
    そうだが)

   高齢者の周りもキケンが
   いっぱいである。

遊びをせんとや

2014-12-06 16:03:08 | 雑記

  後白河法皇が編纂した今様の
  「梁塵秘抄」(りょうじんひしょう)
  には、
  「遊びをせんとや生まれけむ」
  とあり、こう続く。
  「遊ぶ子の声きけば、我が身さえ
   こそ動(ゆる)がれる」

  ほんとに子どもをみてると遊ぶた
  めに生まれてきたように思える。

  ところがこのところ、保育所や
  公園、学校なので、子どもの声
  がうるさいといった苦情が多い
  のだそうだ。

  それで思い出した。
  知人が新居を建て引っ越して半年
  ほど経ったころ、神経をおかしく
  した。
  小学校のそばで、学校のチャイム
  や子どもたちの騒音がうるさいの
  だという。

 「引っ越す前に気づかなかったの?」
 「見にいったのが夏休みだったのよ」

  な~るほど、夏休みは静かだものね、
  と笑ってしまったが、本人にとって
  は病気になるほど深刻だったのだ。

  それからしばらくして会ったら、
  表情が明るくなっている。
  なんと昼間家にいなくて済むよう、
  パートの仕事をみつけたらしい。
  
  慣れない仕事だから家に帰ると
  ぐったりして、
  多少、子どもの声がしても気に
  ならないし、夜も眠れるように
  なったのだという。

  私は彼女の賢明な選択に感心した。 
  そして、文句ばっかりいっても
  本質的なものは解決しない。
  ちょっと視点を変えてみること
  も必要だな、ということを
  学んだのだった。

  ※いつも歩く歩道は落葉で
   いっぱい。