一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

桃の節句

2009-02-21 14:05:48 | 行事
    ひな祭りが近づいた。
    野暮用に振り回されて全く余裕のない日々だが、
    (まだ声も完全にもどらない)
    街を歩いていてどこからか聞こえてくる
     ♪ 灯りをつけましょぼんぼりに
    の歌にふっと足を止め、心なごませたりする。

    桃の節句
    ルーツは上巳(しょうし、じょうみ)の節句にある
    のだとか。3月上旬の巳の日という意味。
    
    昔から季節や物事の節目には災いをもたらす邪気が
    入りやすいと考えられてきた。
    そのため流しビナなどをして邪気祓いをしたのだという。
    
    やがて人形づくりの技術が発達することにより立派な
    人形が出てくると、流すものから飾るものへと変わり、
    現在にいたっているらしい。
    しかし私はなぜか、デパートにある高価で立派な人形より、
    素朴でむしろ鄙(ひな)びたものに愛着を感じ、無性に
    心惹かれる。

    写真は友人が手捻りでつくった陶の雛人形。
    あんまり愛らしいので、お借りして写真だけ撮らせて
    もらいました。
    
    

    

牛ではない「うしか」

2009-02-10 09:57:41 | 雑記

    野暮用とはいえ、のっぴきならぬ用事で朝から 
    晩まで出かける日々、風邪をひいたと思ったら 
    声がまったく出なくなった。
    日頃しゃべりすぎるので、ちょうどいいと、誰かの
    声が聞こえる~。

    こんな時、物忘れや失敗に事欠かないくせして
    つまらない事に執着したり笑ったりするものだ。
    人間は究極、追い詰められると笑うしかないの
    かもしれない。

    これは千葉県成田市の観光牧場「成田ゆめ牧場」で
    うまれたヤギの話。
    昨年11月末、オスとメス2頭の赤ちゃんが誕生し、
    うち1頭のオス(右)がホルスタイン柄だった。
    母親はヤクシマヤギで茶色の毛に覆われており、
    突然変異とみられる。
    で、メスの「やぎよ」という名前にたいし、オス
    の方は?
    3209件の応募の中から「うしか」という名前
    に決まったのだという。

    写真は1月の新聞記事。
    こんなささいなことにまだ笑っているのである。

    
    
    
    

    

ぺるそーな

2009-02-01 15:51:53 | 読書

    拙著「清少納言・紫式部 王朝イヌ派女VSネコ派女」
    の書評(2009、2月号)を載せていただいたご縁
    で「ぺるそーな」が送られてきた。

    <ペルソーナ>とは個性の輝きをもつ人、の意味。
    解説によると、各業界の著名人が政治、経済などの
    問題をとりあげ、メッセージを伝える21世紀の
    ジャイロスコープ・マガジン(生活の羅針盤)とか。
    確かに、新聞雑誌等で見かける方々のお名前が
    並んでいる。

    それより私には編集後記のK氏(元「新潮45」編集長)
    のことばが頭に残った。
    それを抜粋すると、
    三好達治の詩集『花筐』(はながたみ)から
    
      わが名をよびてたまはれ
      いときなき日のよび名をもてわが名をよびて
      たまはれ
      あはれいまひとたびわがいとけなき日の名を
      よびてたまはれ

    『花筐』の刊行は昭和19年、冒頭の三行である。 
    戦争のさなか、みずみずしい叙情で口語自由詩
    に新たな可能性を打ち出した、とK氏は絶賛する。
    しかし、
    「三好達治には二、三度会ったことがある。家は
    三軒茶屋から渋谷に至る、いまでは喧噪きわまり
    ない道に面していた。……とにかくこわいオジサン
    だった」
    には笑ってしまった。