一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

長い間のご愛読……

2021-03-11 17:11:15 | 雑記


        突然ですが、
        3月をもって
        このブログを卒業させていただきます。

        昨年のコロナ災禍以来、
        閉塞感を避けるため
        オンラインのメロウ俱楽部に所属して
        おりまして、
        そちらの方が多忙になったためです。

        長い間、ご愛読いただきまして
        誠に有難うございました。
        ふつつかなブログにお付き合いいただきましたこと、
        心より御礼申し上げます。

        現在、メロウ俱楽部では、
        掲示板への書き込みほか、
        毎月のコラムエッセイ、
        ZOOMでの文学講座の講師を担当。
        目下、源氏物語や枕草子等々、
        受験勉強さながらの奮闘をいたしております。

        ご興味のある方は
        ネットでお調べください。

        さいごになりましたが、
        皆さまのご健闘を心よりお祈り申しあげます。

        お礼と ご報告まで

           内田聖子
     
   
        

小さな春

2021-01-25 17:50:30 | 雑記

       コロナもそうだけど、
       連日、北国の大雪のニュースが報道されている。
       除雪作業中、屋根からの落雪で骨折や 
       亡くなる事故も。

       ♬ 春よ来い 
         はやく来い

       である。

       私は昨今、 あることに思いわずらっている。
       もしも何かの理由で入院になった場合、
       私は自分の身の処置が分からない、のだ。

       病院というのは(私にとっては)読書もできない。
       いろいろな人が出入りする場所では、
       落ち着かないのだ。

       というのも、
       知人の知人が骨折で入院した。
       90歳の男性なのだが、
       頭脳は明晰で、電子機器も自由自在。

       ところが病室では(wi-fiが通っていないので)
       PCはもちろん、スマホも使えない。

       大病院なのでパソコン室はあるが、
       ギブスを着けた状態では自力で歩くことは不可。

       そこで頭がしっかしりている知人(の知人)は、
       看護師さんに頼んで車いすで運んでもらう。

       ところが、
       時間制限があって、
       思う存分、しかるべきところにメールしたり、
       時には投稿したりできない、
       というのだ。

       私は別にスマホがないと生きられない、
       というわけではありません。
       
       だけど、パソコンは操作できないと……
       ちょっと きついかな~という感じ。
       (ちょっと調べものしたり、短文を書いたり)

       なので、知人(の知人)の話を聞いて、
       取り越し苦労をしているのです。

       あっ それより、
       転ばないように気を付ける方が先かっ。

       ※ よくみると小さな春がそこここに

       
   
       

明けましておめでとうございます

2021-01-03 08:07:20 | 雑記

        新春のおよろこびを申しあげます。

        いまだ初詣もひかえている状況ではありますが
        今年はコロナがおさまり、
        みなさまにとっても 平穏で佳き年でありますように
        お祈り申しあげます。

        ※ 一昨年 沼津方面に出かけた折
          車のなかから撮った写真を添えて。
          富士山はいつ どこから見ても素晴らしい。
          ことに裾野が 大きく広がって美しい。
  

        

        

歳末

2020-12-27 17:49:05 | 雑記


2020年 いよいよ押し詰まってきました。
        本来なら東京オリンピックの年、
        コロナの出現で生活は一変、
        「新しい生活様式」なんていわれ、
        私たちの生活も大きく変わらざるを得ませんでした。

        来春にはワクチンが接種できるのでは、
        という期待のなか、気になるのは
        コロナの変異種が日本にも入ってきたこと。

        だんだん詳細が分かってきたが、
        男性は職業(パイロット)がら英国に渡航歴があり、
        奥さんが家庭内感染した模様。

        しかし、敵はウィルスであり、
        感染した人がワルイわけではない。

        英国のみならず 韓国でも変異種が発見され、
        いずれ日本でも普通になるのではないか、
        という恐怖。

        一方で この年末年始は 
        日本海側で大雪のおそれが出てきた。
  
        例年、雪下ろし中に骨折したり
        落雪で命をおとすこともある 大雪の被害である。

        関東はカラカラッの天気で 風邪もひきやすい。
        思うようにならない天候だが、
        どちら様も 注意 注意!

        かつて経験したことのない 一年であったが、
        無事これまで生きてこられたことに感謝して、
        今年の締めくくりと致しましょう。

        みなさん 有難うございました。
        おだやかな歳末と 佳き新年をお迎えくださいますよう
        心から。

        
        

師走 その2

2020-12-01 16:22:53 | 雑記

       絵本というと 子供の本と思いがちですが、
       そんなことはありません。

       字がすくなくても 大人が充分楽しめる
       示唆を含んだものが た~くさんあります。

       クリスマスの月だから
       今日は『ぐりとぐらの おきゃくさま』を。

       野ねずみの ぐりとぐらは 雪の原っぱで
       大きな足跡を見つけます。

       「クマかな」「ちがう」
       「落とし穴?」「ちがう」

       二匹の野ねずみは 追跡することにしました。
       どんどんいくと、
       とある家の前に。

       「なんだか見たことのある家だな」
       「なんだ 僕たちの家じゃないか!」

       でも、お客様は どこにもいません。
       ベッドにも お風呂場にもいない。
       大きな赤いマントと マフラー 長靴があるだけ。

       「おかしいな おきゃくさまは どこだろう」

       すると キッチンのほうから いい匂い!!

       なんと お客様はサンタクロースで ケーキを
       焼いているのでした。

       その晩、 野ねずみは 森じゅうの動物を招いて
       ケーキを食べました。

       おなじみ 中川李枝子と山脇百合子姉妹の本。
       クリスマスにふさわしい 絵本です。

師走

2020-12-01 15:46:20 | 雑記

       唐突ですが、みなさん 幸せですか。

       この ご時勢に「幸せか」と聞かれてもねえ、
       という感じ。

       というのも 先日ラジオで ある大学の先生が
       話しているのを聞いたからです。

       幸せとは「happines」ではなく、「well-being」。
       つまり「happines」は 感覚的なもので、
       「well-being」は 精神的 社会的に良好な状態に
       あることをいうのだそうです。

       「何でもやってみよう」精神で挑戦し、 
       不本意なことでも「なんとかなる」と思い、
       「ありがとう」の感謝の気持ち。

       今日から師走と聞くと、
       なんとなく忙しく 落ち着かない私ですが、
       好きな絵本をひらいて 一息入れよう。

       『はらぺこ あおむし』は こんな一節ではじまる。
       「おや、葉っぱの上に 小さな卵が一つ。
        お月さまが 空からみていいました」

       その小さな卵から ポンとあおむしが生まれて
       はらぺこなので 次から次へと食べていく。

       リンゴ→ナシ→スモモ→イチゴ→オレンジ……
       チーズ、ソーセージ、ぺろぺろキャンディ、スイカ
       と続いて もう腹いっぱい。

       あおむしは さいごに おいしい緑の葉っぱを食べて
       サナギになり、何日も眠りに入ります。

       そして あたたかい日曜の朝、
       なんと、すてきな 蝶に生まれ変わったのです。

       この回転というか 変化は あっと驚き、
       そして美しい蝶の姿に 目を見張らずにはいられません。

       なんど読んでも 感動をおぼえる絵本です。

 
       
       
       

ツタの からま~る

2020-11-14 16:03:39 | 雑記

     日一日と 冬のちかづく列島、
     盛岡(岩手県)の知人からは「初雪」の
     知らせが入った。

     関東は 冷え込む日と、
     今日のように まだ小春日和の日があって
     衣服の調節にも 迷う。

     そんななか、コロナのニュース。
 
     先日、やっと インフルエンザの予防接種を
     してきたが、 果たして どうなのか。

     新型コロナウィルスは 初冬に入ってから、
     各地でまたも 感染者数が 大幅に増加し、
     それが年齢関係なく、各世代に蔓延している。

     これは寒くなったことと、
     空気の乾燥が 影響しているのだろうか。

     さらに気になるのが、新聞によると、
     一度 陽性になった人が、
     再び感染するケースが 増えているらしい。
     (これは ウィルスの変異によるものなのか)

     そうなると、
     ワクチンが開発され、接種できたとしても、
     その有効性は どうなるのだろうか。
     
     しつこいコロナウィルスに、
     基本的な 手洗い、マスク、手の消毒くらい
     しか出来ない 現状。

     あとは 自分の免疫力を高めるくらいしか
     ないのだろうか。

     (散策中、高い塀に 紅葉したツタがからまっている
      家を見つけた)
     

11月5日 その3

2020-11-05 09:55:14 | 雑記

      晶子は誰はばかることなく 不倫の道をまっしぐら。

      やがて「みだれ髪」を上梓した晶子は、
      家を出て、鉄幹のもとに走ります。

      付け加えると、
      前妻が家を出た その日、
      鉄幹は晶子を駅に迎えにゆき、家に入れています。

      与謝野家に古くからいる お手伝いの ばあやは
      「旦那さんは おばけのような女を 連れてきた」
      と、前妻に告げたそうです。
      (晶子は 若い時から 髪が豊富で 乱れがち)

      鉄幹は晶子と結婚して 順風満帆。
      全盛期を迎えます。

      しかし、それは長くは続きませんでした。

      なぜなら 海外から新しい文化が入ってきて、
      『明星』のローマン派(唯美主義)はすたれ、
      自然主義的文学の風潮が はじまるのです。

      これまで『明星』の重要メンバーだった
      北原白秋、吉井勇 木下杢太郎らが こぞって脱退。

      これには 尾ひれがついて、 与謝野家を訪れた
      白秋が 便所の落とし紙に 自分らの原稿が
      使われていて 激怒したともいわれています。

      これだけではないでしょうが、
      雑誌を出すたびに 赤字で 与謝野家の家計が
      ひっ迫していたことは事実。
      
      晶子は歌だけでなく 雑誌や新聞の雑文もことわらず
      必死で 家計補助のために働いていたのですが、
      追いつかなかったようです。

      その後、新聞社から前借して、
      落ち武者のように 覇気のなくした鉄幹をフランス留学
      までさせるのですから 晶子は大した女性です。

      一方の 山川登美子は 帰郷して結婚しますが、
      一年で夫に結核で死なれ、日本女子大に入って
      教師をめざす。
      『明星』にも復帰するものの、
      自らも結核におかされ、29歳で夭折。
      悲運の女「ひと」として 伝説で語られています。
     
      

      
      
      

11月5日 その2

2020-11-05 09:39:57 | 雑記
        「白はぎ」(晶子)、「白ユリ」(登美子)と
        呼び合う女2人は 姉妹のような仲。

        しかし それぞれの状況がシビアであったことは
        確か。

        福井県の旧家に生まれ、良家の子女として
        つつましく育った登美子は、このとき
        親から結婚をせまられ、悩んでいました。

        家父長時代にあって、親の命に背くなんて不可能なこと。
        苦悩の末に 目の前にいる師を仰ぎみて、こんな歌をよむ。

        「それとなく 紅き花 みな友にゆづりそむきて
                        泣きて わすれ草つむ」

        なんとなく 心情がよめる歌ですね。

        それに比し、大阪堺の老舗・和菓子店に育った晶子は、
        「清水の祇園を よぎる桜月夜 こよい逢うひと 
                        みな 美しき」
        と詠んだ後で、
        官能的な歌を ストレートに師にぶつけます。

        「春みじかし 何に不滅の命ぞと ちからある乳を
                         手に まぐらせぬ」
        「やわ肌の あつき血汐に ふれもみで 
                    さびしからずや 道を説く君」

        ※ 写真は 山川登美子

11月5日は何の日?

2020-11-05 09:20:57 | 雑記

      霜月になったと思ったら もう5日。

      11月5日は何の日?
     
      どうでもいいことだけど、 実は
      与謝野鉄幹が若い女弟子2人をさそって
      紅葉の京都・粟田山(あわたやま)に
      一泊した日なのです。
 
      称して「粟田山の一夜」
  
      鉄幹27歳、晶子21歳、山川登美子20歳。

      晶子も 登美子も 歌誌『明星』の投稿者で
      すでに異彩をはなっていた存在。

      2人の女性にとって、
      新詩社という結社を興し、『明星』を率いる鉄幹は
      まぶしくて 仰ぎ見る対象でした。

      二番目の妻との間に長男をもうけた鉄幹ですが、
      妻との関係が冷えてきて、クサクサしていた時期。

      では彼に 下心があった?
      三角関係といった 通俗的な表現をするつもりは
      ありませんが、若い弟子を迎えて
      プレイボーイの血が 湧かないはずはありません。

      じゅうぶん 刺激的な夜。
      3人は 夜を徹して恋歌を交わしあいます。