一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

こともなく

2015-03-29 16:10:18 | 雑記



    「南から北へとさくら追いかける」

     桜前線の話題が出たと思ったら、
     このところのぽかぽか陽気で、
     一気に開花した模様である。

     昨日の夕刊に東京は上野の花見
     の写真が載っていたが、すごい
     人出で、花見酒に酔う前に人に
     酔ってしまいそう。

    「桜さくひとなみふたなみ桜さく」
    「満開のさくらに空の隠れけり」
       (以上3句は「俳句会」より)

     私は賑やかな花見は避けて、最近
     はもっぱら近隣のヤマザクラを
     楽しんでいる。

     昨日も所要で市街地まで出かけた
     帰り、遠回りしてヤマザクラを
     みてきた。
     華やかなソメイヨシノもいいが、
     齢を重ねたせいか、しっとりと
     落ち着いたヤマザクラが好きに
     なった。

    「森深く人を拒みて山櫻」
            (「六花」掲載)
    「故里の無人駅なる山桜」
            (「酸漿」掲載)


     自分では創れないので世の人の
     名句をお借りして桜を楽しんで
     いる。
     それにしても月日の経つのが
     早いこと。

     「こともなく過ぎし一年桜さく」
            (「俳句会」)

     実感である。

     ※写真は鎌倉山のヤマザクラ

      
    
     
     

新語・ブンボウガー

2015-03-28 14:27:15 | 雑記


私もたいがい世の中の流行から
  遅れているのだけど、新聞で
  ブンボウガーという語をはじめ
  て聞いた。

  このデジタル機器全盛の時代に
  文房具を愛し、語りあってやま
  ない人たちが増えているのだと
  いう。
  人呼んで、ブンボウガー。

  関連本が出版され、メーカーの
  業績も好調で、文房具ブームさえ
  起こりかねないほどだとか。

  ゲルインクを使った、手の汚れな
  いクレヨンとか、紙を円形に切れ
  るコンパスカッターとか、
  ガンダム・ネーム印スタンドとか
  ……あるはあるは。

  東京の表参道には文房具カフェが
  あって、ランチやお茶をしながら
  文房具のあれこれを語りあったり、
  情報を交換しているのだそうです。


  私も文房具好きだけど、
  そこまでは……。
  最新式のや、遊びを兼ねたもの等、
  好きな人にはたまらないのね、
  きっと。
  

  でも(心身ともに)余裕のない私
  は、やっぱり実用的なものが欲しい。
  針なしのホッチキスが出てずいぶん
  経っているけど、あれはどうなって
  いるのだろう。

  もっといいのが出ているのか、
  一時的なブームで終わったのか。
  まだ旧式のものを使っている私は、
  次に買うとしたらもっと大型で
  分厚い資料でも一度にガチャと
  とめられるホッチキスが欲しい。

 
  ※写真は手のひらに乗せると丸まる
   リーフメモ(新聞掲載より)
  
  
  

さるのひとりごと

2015-03-22 13:46:23 | 読書


     児童文学者の松谷みよ子さんが
     先般、亡くなられた(89歳)。

     モモちゃんとアカネちゃんシリーズ
     は子どものため、というより自分の
     ために読んだし、
     ここで紹介するのは「さるのひとり
     ごと」という民話(再話)である。

     一匹のサルが群を離れ、海を見に
     ゆく。
     「海はいいなあ」
     独り言をいったら「うん」と相槌
     を打つやつがいる。
     小さなカニ。

     なぜ勝手に返事した?
     イライラしたサルはびしゃんとカニ
     をつぶしてしまう。
     ところがカニの声が聞こえなくなると、
     サルは途端に寂しくなり、つぶれた
     カニを丸めて団子をつくり、坐らせる。

 
     「海はいいなあ」
     「うん」
    

     サルはその声がうれしくて何度もやり   
     とりを繰り返すのだ。

     何だかこの関係、思春期の男の子と
     母親に似ていません?
     口うるさい母親をウザがって、ひどい
     言葉でつぶしてしまう男の子。


     それでもいずれは寂しくなって、声を
     聞きたがる。
     母親は母親で、
     つぶされて団子になっても「うん」と
     こたえ続ける。


     卒業式のシーズン。
     学生服に身をつつんだ中学生をみて、
     そんなことを思った。
 
   
     

何も変わらない

2015-03-21 16:32:14 | 雑記

    何かが変わったわけでもないし、
    変わろうとしたわけでもない。

    ちょっと自分に渇を入れようと
    思って、
    普通の携帯からスマートフォン
    に替えた。

    告白すると携帯は好きではない
    から、それがスマートフォンに
    変わろうと、実態には変わりな
    い。
    
    ただ日常的に携帯も電話やメール
    で使用するし、(私にとって)   
    必需品ともなっている。

    壊れたわけでもない携帯を破棄
    して、新たなスマホに替える
   (しかも数万円もの費用をかけて)
    には何かの理由がありそうだが、
    しいていえば、
    面倒でイヤなことをあえてした
    方がいいのではないか、
    と思ったのだ。 


    そこでドコモのショップにいった。
    そこでシニア向けのスマホを紹介
    してもらい契約。


    ついでに設定もしてもらい、
    簡単なレクチャーもお願いして
    何とか使えそうになったので
    帰ってきた。


    あっ、いま思い出したのだが、
    これまでパソコンも携帯も
    家族(娘たち)頼りだった。
    それを今回は自力でしようと
    したことだった。

    (自力といっても説明書を読ん
    でも理解不能なので、
    お店のスタッフに教えてもらう
    ことなのだが)

 
    本当をいうと、時々画面の展開
    が悪くなるパソコンを替えたい。
    だが、それには時間もかかるし
    (その間、パソコンを使えない
    のは致命的)
    いろいろな面でスマホの比では
    ないはず。
    いちばん心配なのは、現在進行
    中の原稿のこと。

    いつかちょうどいい時期をみは
    からって、と思うが
    パソコンを替えるタイミングが
    分からない。

    もしかしたらスマホに替えたの
    も、容易に替えられないパソコン
    の代替品だったのではないか、
    という気がしてきた。

    ※ 先代の携帯(右)と新顔の
     スマホ。
     実物はスマホの方が少し大きい
     のだが、これは冊子の写真なの
     で逆転。
     スマホのカメラで撮影のため
     実物は写せない。
   
    

虫の居所がわるい

2015-03-15 14:09:29 | 雑記


  「虫の居所がわるい」
  「腹の虫がおさまらない」
  「虫が好かない」
  「虫酢が走る」
  「虫の知らせ」

  等々、日本には虫に関する諺が
  多い。

  昨日のブログで、
  どうせロクでもない
  (役にも立たない)
  内容なのだから、せめて明るく
  ネガティブなものは避けようと
  いったばかりなのに、
  早くも禁を破ることになる。

  私はこのところ「腹の虫がおさま
  らない」ことがあって、
  言いたくてたまらない。

  先日、役所にいって文句をいって
  きた。
  喋りだしたら止まらず、選挙演説
  みたいになってしまった。

  何だろう、このエネルギー、この
  怒り。
  そうだ、「虫が好かない」のだ。

  だいたい「虫」に関する諺は良い
  ことは一つもない。
  悪いことばかりだ。

  私の中に、何匹かの虫が住んで
  いるにちがいない。

  役所の窓口で文句をいって出たら、
  駐車場のところで観葉植物のバー
  ゲンをやっていたので、
  売れ残ったパキラ(写真)を
  買ってきた。

  怒りをおさめるべく。

膝痛

2015-03-14 14:10:34 | 健康


  この雑記のようなブログ、
  せめて気持ちだけでもポジティブ
  に、と心がけてきたけど、
  また1つマイナスポイントが増え
  た。

  10日ほど前から左足の膝が痛い。
  気になるので腰痛でみていただい
  ている整体に行ったら、炎症を
  起しているとのこと。

  痛いときには体操などはもちろん、
  歩くのもなるべく避けた方がいい
  といわれてしまった。

  整体で施療して痛みがなくなった
  ら(つまり0の状態になったら)
  それから周りの筋肉をつけるべく
  歩いたり、筋力をつけるための
  運動をした方がいいという。

  それで早く「0(ゼロ)」の状態
  にすべく整体に3日続けて通った
  のだが、まだ痛みはとれない。

  年齢相応にあちこちにガタがくる
  のは仕方がないが、
  すべて「加齢」のせいにはしたく
  はないのだ。
  


  
  ※整体でもらってきた膝痛予防
   体操のプリントの1つ。
   きれいなモデルさんを見ていると、
   すっかり快くなった気がする。

花粉症

2015-03-08 14:55:39 | 健康

  先月末からだ。
  途端にくしゃみが多くなり
  鼻もかむようになったのは。

  日本では、
  1回くしゃみすると良い噂、
  2回だとワルクチで、
  3回以上は本物の風邪、
  なんていう。

  ところが英語の古い童謡だと、
  「月曜にくしゃみをすると
  危ないことがある/
  火曜にすると知らない人に
  キスをする/
  水曜にすると手紙が届く/
  木曜にすると何かいいことが
  ある/
  金曜にすると悲しいことがある/
  土曜にすると翌日は恋人に
  あえる」
  というのだそうだ。

  不意にもよおし、自分の意志で
  は制御できないくしゃみ。
  洋の東西を問わず、昔から
  吉凶の兆しと思われてきたよう
  なのである。
  だから英語圏では、
  くしゃみをした人に、
  「神のご加護を!」というのだ
  そうだが。

  だが、花粉症のくしゃみはいけ
  ない。
  神も救ってくれないし、顔は
  くちゃくちゃ、気分もイライラ
  で、いいことは何一つない。

  木は芽吹き、花が咲き、小鳥が
  さえずるいい季節なのに、
  この花粉症を吹き飛ば呪文は
  ないものか。


  ※薬局に貼ってあったポスター
  

弥生の月

2015-03-07 17:16:50 | 自然

  1月は「行く」
  2月は「逃げる」
  3月は「去る」

  というように月日のたつのが
  早い、早い。
  お雛様はとうに終わり、昨日
  6日は啓蟄だった。

  自然の移り替わりに敏感に、
  と思うけど、このところの
  ように風の冷たい日が続くと
  毎日、わが身を処するのが
  精一杯。

  風邪をひかぬよう、
  花粉症がひどくならぬよう、
  (このところは外出すると
  途端に目がかゆくなり、
  くしゃみも多くなる)
  用心するばかりである。

  ここ2、3日は雨模様だから
  見えないけど、
  秋と決定的にちがうのは
  月がおぼろに見えること。

  そこでこんな名句を思いだした。


   外にも出よ 
     触るるばかりに春の月
            中村汀女


   くもりたる
     古鏡の如し おぼろ月
            高浜虚子


   ※ 浄智寺の山門
    澁澤龍彦の墓はこの境内の
    山道をのぼったところにある。

異界のひと

2015-03-01 11:41:53 | 読書


   『澁澤龍彦 一度きりの夢魔』が
   脈発行所から発行された。

   澁澤龍彦は私にとって異界のひと
   である。
   では、なぜ?
   と思われるだろう。

   私は毎日何となく原稿を書いて
   きて、こういうテーマでこう
   書いたらこうなるだろう、
   と予兆がほとほとイヤになった。

   それであえて、正反対にいる人物、
   テーマに挑戦してみようと思った
   のである。

   案の定、澁澤龍彦の書いたものは
   膨大で、しかもどれも(私などに
   は手がつけられないほど)
   難解であった。

   しかしながら、いくつか読んで
   いくと澁澤という怪奇な人物が
   分からないでもない。
   いや、むしろその異様さが理解
   できるところもある。

   結果的に、非常に刺激になった
   し、勉強にもなった。
   今後書くうえで、参考になった
   ところもある。

   一般に澁澤は、
   「大人になれない少年性」を
   持った人、と評されるが、
   こういう人には必ず庇護する
   女性が出てくる。
   それが矢川澄子であり、
   澁澤のさいごを看取った龍子
   夫人であろう。

   そういう面でも面白かった。
   興味のある方は下記へ。

   脈発行所
     098-861-3166