一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

ヘルスメーター

2018-04-29 07:42:28 | 雑記



       毎朝、洗顔の後、ヘルスメーター(体重計)に乗って
       体重を測るのが習慣だが、
       突然、計測できなくなった。

       この機種に替えて数年、
       はたと思いついて裏側をひっくり返して電池を替えた。

       そこまでは順調だったが、その先が問題。
       うまく稼働しないのだ。

       やはり……。

       アナログ人間には最も苦手な分野。

       このヘルスメーターは家の若者たちが購入したので
       関知しなかったのだが、
       どうやら、今風(?)の機種で、
       プログラム設定をしなければならないらしい。

       電池を替えるとか、
       電機コードを確かめる、
       といった単純なことではないらしいのだ。

       ああ、めんどくさい。
       仕方なく、放っておいた。

       そして一週間後、家人に初期設定(?)らしき
       ことをしてもらい、
       (地域や日付、時間など)
       いとも簡単に復活した。

       そして今朝、測ったら、
       ご覧のような体重。
       (ちなみに身長152㎝)

       適正体重というべきか、
       これ以上、痩せると、一層貧相になり、
       太ると動きが鈍くなる。

       ああ、一日のはじまりは体重計にあり。
       
       

       

はい、電話です!

2018-04-28 07:35:19 | 雑記


        街に出かけると
        紺色のスーツを着た新入社員らしき人を
        見かける。

        彼ら(彼女たち)は職場で元気にやっているのだろうか。

        遠い昔だけど、
        私にも新入社員だったことがある。

        怖かったのは電話の応対。
 
        電話を取るのは新人の仕事であった。

        新人教育で応対のノウハウは教えてもらったけど、
        それだけに緊張を強いられるものであった。

        同期の女性は、
        緊張のあまりだろう、
        「こちら〇〇課です」という替わりに
        「はい、△△です」と自分の名前をいってしまって、
        みんなに笑われ、顔を真っ赤にしていた。

        他人事ではない。
        それ以来、私も一層、電話恐怖症に陥ったことは
        いうまでもない。

        そんな若かりし日のことを思い出したのは、
        糸井重里さんのブログ「ほぼ日刊イトイ新聞」を
        読んだからである。

        それには、
        「失礼ですが、どなた様ですか」→
        「失礼ですが、どんな玉ですか」
        「出社したら連絡させます」→
        「出世したら連絡させます」
        等々、「言いまつがい」の数々が並べてあって
        笑いが止まらない。

        一方で、
        電話に出た新入社員が受話器を取るなり、
        「はい、電話です!」
        と叫んだのは、
        電話が鳴ったらすぐ出るようにとの指示で
        頭がいっぱいだったからだろう。

        現代の若者はそんな失敗はないだろうと思いきや、
        逆にそうではないらしい。 

        なぜなら、
        スマホ世代の若者は、固定電話で見ず知らずの
        相手と話したことがないというのだ。

        さらに
        スマホばかりいじっていて、
        パソコンも苦手の若者もいると聞いて驚いた。

        スマホで仲間内の交流術にたける一方で、
        幅広い社会的な意思疎通は苦手になるのだろうか。

        でも、頑張れ、新入社員。
   
        えらそうにしている先輩、上司でも、
        電話による失敗はしているのだ。

        糸井さんの「言いまつがい」によれば、
        「はい、電話です!」
        と答えた上司もいるのだそうだ。

        新人よ、ひるむことなかれ、
        である。

 
        ※ 散歩の途中、見かけた花ショウブ

孤樹にウグイス

2018-04-22 15:38:19 | 雑記


        今年初の夏日で、
        午前中出かけたら暑い、暑い。
        
        汗びっしょりになった。
        熱中症にならないよう、水分を摂らなくちゃ。

        でも、まだ日蔭は涼しくて気持ちいい。


        今朝、6時前、
        いつものコースをウォーキングしていたら
        一本だけ立っている樹木に
        (何の樹か分からない)
        ウグイスが止まってさかんに鳴いていた。

        ウグイスは森のなかで、
        そちこちで鳴いているが、
        (今の季節、その間隔は、ほぼ100㍍。
         ウグイスのテリトリーは100㍍くらい
         なのかもしれない)
        姿は見えない。

        声だけ、
        ♪ ホ~ホケキョ
        と聞こえるだけなのである。

        ところが今朝は
        孤樹の
        (「孤樹」という言葉もあるのかどうか
         分からない。
         傾斜地に一本だけ孤独に立っているのである)
        真ん中へんに小さなウグイスがはっきりと見えた。


        私の好きな絵本に
        谷川俊太郎著の「ふたごの木」というのがある。

        木は自分では動けないが、
        木の周りに子どもたちや小鳥や、風や、花のにおい
        がやってきて、
        ふたごの木はちっとも淋しくない。

        丘の上に寄りそうように立って語り合う、ふたごの木。

        自然とは、人間の一生とは、幸せとは何か……
        を教えてくれる。

        そんな思いがあったので、
        孤樹とウグイスの取り合わせが感慨深かった。


        
        

      

行ってきましたッ!

2018-04-21 07:26:32 | 雑記


        行ってきましたッ。

        免許証更新の前段階である認知症テストに。

        このテストに合格しなければ免許証更新の
        手続きもできません。

        「こうしてシルバーはどんどん社会から
         疎外されていくのね」
        と、しばらくは複雑な気持であったが、
        当日はこう思うようになった。

        「これは認知症検査のチャンス!
         これを機にボケないよう、自戒すれば
         いいのだ」
        
        そう考えると何だか楽しくなって、
        ウキウキと自動車学校に行きました。

        10人くらいのグループに分けられ、
        時間制になっている。

        見ると、
        女性は3人。
        私と同年代か、ちょっと上かな?って感じ。

        女性もそうだが、男性も矍鑠(かくしゃく)
        として、みんなしっかりしている。

        そうなんだ。
        シルバー世代になって「免許証返納」が推進
        されるなか、
        それでも運転して生活の自立をはかろうとする
        人は、自分をきびしく律して健康にも気を
        つけているのだ。

        妙に納得した。

        さて、試験がはじまって、
        名前、年齢、日付を書くところから。
      
        時計を描いて、
        指定された何時何分を書くのも難なくクリア。

        問題は、
        最初、20くらいの絵を見せられて
        (絵には何の脈絡もない)
        その名称を後に(間に別のテストをはさんで)
        記述するテスト。

        こういうの、苦手なんだなあ。

        20のうち、4個どうしても思い出せない。

        タイムアップで、
        悔しい思いをしていたところ、
        次は項目が出て、同じ名称を書くテスト。

        結局、
        (身体の一部)「親指」
        (台所道具)「電子レンジ」
        (鳥) 「クジャク」
        (文房具)「ハサミ」
        を思い出してホッ!

        結果は一か月後、送られてくるのだそうです。

        76点以上が合格(講習2時間)
        75~49点は不合格ではないが、
        講習時間は3時間。
        それ以下は病院で要検査とのこと。

        今年は何とかクリアしても
        3年後、6年後はどうかなあ。

        
           

藪の竹の子

2018-04-15 08:51:48 | 雑記



        たまに通る竹藪がつぶされて
        造成されていた。

        そこは今頃の季節、
        竹の子がたくさん出る所だったので
        ちょっと残念だった。        

        こうやって自然が破壊され、
        どんどん家が建っていくのだろう。

        自分も山を切り崩して造成された地に
        家を建てて移り住んでいるくせに、
        勝手なものである。

        そんなことを思いながら歩いていたら
        山路の傾斜地に今年初の竹の子が出て
        いるのを見つけた。

        竹の子が頭を出しているのを見るのは
        うれしいものである。
        新しい命、
        その生命は日に日に成長して、
        瞬く間に、あおぎ見るような竹になって
        しまうので、なおさらである。

        そして、
        食べる楽しみ。
        筍ご飯、ワカメとの炊きあわせ、おかか和え
        等々。

        「いち早く筍その友も老いたりな」
                     楠本憲吉
        「お寺の竹の子 竹になった」
                     種田山頭火
        「出羽の筍 銀座の路地に土こぼす」
                     鈴木真砂女
        「土こびりつく筍を掘りし鍬」
                     鷹羽狩行
        「客ありて筍掘りの小行燈」
                     高野素十
        「散らばやと散る筍の皮ひとつ」
                     桂 信子

        そういえば、
        幼き日、
        竹の皮に梅干しの紫蘇を入れて
        チューチュー吸ったことを思い出した。


泣いていた女先生

2018-04-14 07:31:57 | 雑記



       ウォーキングの途中の山路で
       真っ赤なツツジを見た。

       誰が見るでもなく、
       ひっそりと、しかしながら色鮮やかに
       咲くツツジ。

       私は、この真っ赤なツツジとともに
       強烈に覚えている思い出がある。

       
       私は小学3年生だった。

       担任は女の先生で、
       コヤナギ先生といった。

       20代後半の若い先生で、
       同じ学校の男の先生と恋をしているという
       噂があった。

       しかしながら、
       その男先生は品行よろしくなく、
       悪い噂がたっていて、
       恋の行方も暗雲立ち込めているらしかった。
       (大人たちがする噂話は子供の耳にも入っていた)

       ある日、コヤナギ先生の様子がおかしい。
       私はぎょっとして先生の姿に釘づけになった。

       なんと先生は教壇のすみで
       (生徒に見られないように)
       後ろ向きになって泣いているのである。
       (肩がふるえていた)

       何があったのだろう。

       その日は職員会議がある日で、
       校長先生や他の先生から何か云われたのだろうか。

       子供の私に、
       大人の事情を忖度する余裕はなかったが、
       窓から外を見ると、
       校庭の隅に、真っ赤なツツジが咲いていた。

       やがてコヤナギ先生は身体をこわして休職し、 
       噂の男先生も別の学校に転任になったが、
       その後、二人の恋はどうなったのか分からない。

       教職員の転任の季節。
   
       真っ赤なツツジを見るたびに
       子供の頃を思い出して、
       ちょっと切なくなるのである。

        

        

雑草というなかれ

2018-04-08 08:11:07 | 雑記



        花が咲いて上ばかり見ていたら、
        足元も大変なことに。

        暖かくなってしのぎやすくなった途端、
        庭の雑草もみるみる繁殖。

        写真のマメ科の植物、
        正式な名前は分からないが、
        ここ数年、私を悩ませているのである。

        芝生のあちこちに生えて、
        たちまち芝生を凌駕してしまうからだ。

        ホームセンターで
        芝生用(芝生はOKで雑草だけ枯れる)の
        除草剤を買ってきて撒いてもダメ。

        ならばと、
        人界戦術とばかり、
        ヒトの手で抜いても抜いても、
        はびこる強者(つわもの)。

        これだけ見れば、
        やさしそうは葉っぱに、紫色の可憐な花。

        考えてみれば、この雑草に罪はない。
        ニンゲンが勝手に(自分の都合で)取捨選択
        しているだけだ。  

        それにーー
        雑草とひとくくりにしてしまうけど、
        これにだって立派な(?)名前があるに相違ない。

        あれこれ思って、
        つい情け深い心でもって、
        庭の隅(すみ)に一株二株残しておけば、
        いつの間にか種を飛ばして、
        庭中を席巻(せっけん)してしまうから
        油断できないのである。

              
        この思考のからくり、
        デジャブの感じがしていると思ったら、
        部屋の片づけと同じだった。

        私の机周り、
        この本も、あの本も、
        この資料も、あの資料も、
        一枚のメモだって、
        それなりに、あるべき所にあるのであって、
        一つとして「ムダ」は無いのである。

        結論からいうと、
        だから散らかり放題で、
        目も当てられなくなるのだ。

        かくして今日も、
        私は机に坐るなり ため息をつき、
        庭の雑草を見るなり ああと嘆くのである。

        片付けられない女。
        庭の雑草を抜けない女。


        

カエルの目借時(めかりどき)

2018-04-07 07:28:02 | 季節


        前回、このブログで、
        睡魔におそわれて眠くてたまらない話をしたが、

        俳句の季語で
        「目借時」(めかりどき)というのがあるのを
        聞いて驚いた。

        「目借時 ゆふべのままの 紙とペン」
                        井上雪


        目借時とは、
        春の陽気につい、うとうとする眠気をいう季語。
        
        カエルが人の目を借りにくるからだとの俗説が
        あり、
        「蛙の目借時」という言葉が俳人に喜ばれた
        のだそうだ。
        (鎌倉時代の歌集にも、この種の歌がある)

        人とカエルとの目と眠りの貸し借りは、
        初耳だったので、可笑しかった。

        ところで、
        このところのTVの健康番組でよく聞く
        「睡眠負債」
        という言葉。

        こちらは日々のわずかな睡眠不足が借金のように
        たまるという話で、
        うれしくない。

        それが、
        脳の働きを大幅に低下させるだけでなく、
        ガンや認知症のリスクまで高めるというから
        大事だ。

        特に春は、
        身体のホルモンのバランスがくずれて
        生活のリズムも乱れがち。

        私の場合、
        眠いのもあるが、
        だるくて力が入らないのも、
        自律神経がうまく働いていない、
        ということか。
        
        うとうととまどろむ春の快楽も捨てがたいが、
        おちおち身をまかせていられない
        今日の目借時だ。


        ※ ソメイヨシノはいつの間にかすっかり
          葉桜になり、
          八重桜の季節
          (今朝の写真)
         

春は「のたりのたり」かな

2018-04-03 14:49:31 | 季節


       与謝蕪村は

       「春の海、終日(ひねもす)のたりのたりかな」

       と詠んだが、
       昨日は私もそんな日であった。

       朝起きて、早朝のウォーキングや朝食を摂って、
       家事一切をこなしたら
       眠くてならない。

       こんな日もあるさ、と
       ベッドにごろん。
       30分くらい眠りました。

       まだ10時半。
       コーヒーをいれて覚醒。

       さ、原稿チエックとパソコンに向かったら、
       またもや眠気におそわれる。

       こんなとき無理してやっても集中できないので、
       潔くベッドへ直行しました。

       二度寝ならず、三度寝も30分。
       
       ああ、一体どうなってるんだろう。

       私の身体、精神状態……。

       起きたら、もうお昼です。
       何もやらなくてもお腹はすきます。

       昼食を簡単に済ませて、
       パソコンをいじっていたら、
       あっという間に夕方になっていました。

       かくして1日は何の成果もなく過ぎ……。

       夜?

       夜もちゃんと眠れましたよ。
   
       「春うらら、終日のたりのたり」かな、

       でした。


       ※ 土手でみつけた「こごみ」
         4本ほど、綿をかぶってうつむく姿は
         懐かしく可愛らしい。