一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

赤トンボ

2012-09-27 15:35:11 | 自然
  


      急に涼しくなって、赤トンボの群をあちこちで見る。
      
      このトンボ、赤ければすべて赤トンボかと思ったら
      そうでもないのだそうだ。
 
      アキアカネ、なんとも可愛らしい名前のほかにナツ
      アカネというのもいるらしい。

      アキアカネは6月頃に羽化して、すぐ山地などの涼し
      いところに移動して、涼しくなった9~10月頃に
      平地にやってくる。
      (あの小さい体で飛行距離はかなりだという)

      一方のナツアカネはやはり6月頃に羽化するが、
      遠くには移動しないでそのまま夏を過ごす。
      つまり”夏っ子”というわけ。

      ところで赤トンボといえば童謡である。

       ♪夕焼け小焼けの赤トンボ
         負われて見たのはいつの日か

      「負われて」をずっと大人になるまで「追われて」
      と思って歌っていた。15で嫁にいったねえやに背負
      われて見たのですね。

      こんな感違い結構ある。
      あの向田邦子さんだって「♪わらべはみたり野中の薔薇」
      を「夜中の薔薇」だと思っていたとか。
      同名のエッセイがある。

      ふだんから勘違い女である私など、今でも気づかない間違い
      があるのではないか。

      「♪山寺の和尚さん」が「尼寺の和尚さん」になったり、
      「赤い靴」の「♪異人さんに連れられて」が「ひいじいさん」
      になったり、
      「手のひらを太陽に」の「♪おけらだって」を「おからだって」
      なんてのはごくふつう。

      「♪アルプス一万尺、小槍の上で」を気がつくと未だに
      「子ヤギの上で」と歌っている。
      アルプスの少女ハイジやら、お友達のペーターやら、子ヤギの
      ユキちゃんがごっちゃになっているのね。

      ああ、こんなことで笑っている今日この頃です。
    

      
      
     
      


ネコ、狂乱

2012-09-23 12:02:55 | 雑記
  

      夏の初め、仔猫が具合が悪くなった。どういう風に悪いのか
      というと、エサを食べず、排泄もしないのだという。
      それで「イヌネコ病院」に連れていった。
      夏バテなのか、わが家にきて1ヵ月目、気づかれなのか、
      それでもたった1本の注射で元気をとりもどし、やんちゃ
      がはじまる。

      階段のところに柵をしてネコが下りられないようにしている
      のだが、わずか数㎝の柵をすり抜けて階下をくまなく探索。
      それでいつの間にか私の部屋に入ってきて、早朝ねぼけ眼の
      私の目の前を脱兎のごとく駆けぬけるのだ。

      私は一瞬何のことか分からず、
      「今のはネズミ? ゴキブリ? それにしては大きすぎる!」
      その後、あ、仔猫だった!とようやく気づく始末。

      ここまではまあ、可愛いものでした。

      間もなく家人がうっかり玄関を開けようものなら、ものすごい
      スピードで外に出るようになった。
      ここで人間も学習、玄関を開けるときは前後左右を確かめ、
      仔猫がいないことを確かめてから出るとい不便なことに。

      やがてそんなことは無駄なことだと悟らされる。
      網戸の下をひょいひょいと手で上げるようにして潜り抜ける
      ことを覚えたのだ。
      (わが家の網戸はメーカー仕様で、裾がカーテン状になって
       いて、溝に垂れるようになっている)

      一度出たら最後、夕方まで帰ってこない。
      あの炎天下、どこで何をしているのか。たまに近所の飼いネコ
      (こちらも半ノラ)と喧嘩?しているような唸り声は聞こえる
      のだが、人間が近づこうものならどちらも逃げるので家の中に
      入れるなんてのはムリ。

      餌や水はどうしているのだろう。
      それより近所の庭にいたずらするのではないかと心配するのだ
      が(現にどこかの黒ネコがわが家の庭に落し物をしていく)、
      これまたどう仕様もない。

      それに新聞に書いてありました。
      猫が外に出るとダニとか寄生虫や、病気などももらってくる
      んだって。

      そこで人間が知恵をめぐらし、階段の柵に網戸を張る。
      しかしそんな浅知恵は1日で撃沈し、今度は上にギザギザの
      (ネコ防止用)の網を足した。
  
      だけど仔猫のジャンプ力は当時やっていたパラリンピックの
      選手以上で、往復自在。
      しかも猫は足音を立てず、近づいた気配もなく、気がついた
      ら外に飛び出して、その完璧といえるほどの技にはお手上と
      いう他ない。

      でもこれが猫の本性でっしょ。
      だからいったじゃないの、飼う前に考えろって。
      私は喉まで出かかって我慢!      
      「大草原の小さな家」みたいな野原の一軒家で飼うならいい
      けど……。
      ああ、ガマンガマン。

      ええ、もちろん家人は上にギザギザ網を足しました。(現在は
      写真より20cm高くなっている)
      そんなのもかんたんにクリア。
      目下、ニンゲンが完敗です。
           
      

免許更新

2012-09-20 15:32:03 | 雑記


     今年は免許更新の年、だけど違反しているのでもちろん
     すんりとはいかず、先日汗を吹き吹き講習をうけにいった。

     違反①は駅近くのロータリーが時間によって進入禁止なの
     を知らずにはいって切符を切られた。
     まだこちらに引越す前のことで、標示も見たことないし、
     (現に後で調べたところ看板の陰で見にくい)
     地元の人すらこまかい時間帯の禁止など知らなかった。

     このように(見えにくいかどうかは別にして)私の場合、
     無知による違反が多い。
     反省(ぺコン!)

     違反②は去年、家の近くの道路で一時停止をしなかったため。     
     雨の日、急用で気も急いていた。
     後ろを軽のパトロールカーが走っているのを知らなかった。
     
     住宅地を日に何回か警察の車が巡回しているのだが、その
     せいか、(私だけでなく)皆よく捕まる。

     しかし後でゆっくり考えてもそこは一時停止の場所ではない。
     その後たまたま見かけた巡回中のおまわりさんに聞いても、
     確かにそうだという。
     「じゃ、なぜ?」
     「現認してないから分からない」という。
      
     納得できない私は、その後もおまわりさんを捕まえて聞いたが、
     3人が3人とも同じセリフだった。
     罰金がいやなのではない(それもあるが)。
     毎日のように通る道なので、停まるか停まらないかハッキリ
     してくれないと困るのである。

     だが、警察と闘っても(笑)勝ち目はないだろう。
     早々に「闘うこと」をあきらめ、
     その教訓とともに「現認」という言葉だけが残った。
     「現認」かあ、それから私はこれを時々使わせてもらう。

     かくして当日はありがた~い訓戒を2時間びっちり受け、
     ようやくにして新しい免許証を受けとってきた。
     
     次回の更新時はどうなっておることやら。
     ま、事故だけは起こさないように気をつけんとなっ!
  

「残暑もひらがな」

2012-09-16 08:03:22 | Weblog


     新聞のコラムに「夏はひらがな」とあった。
     漢字を見ただけで余計暑く感じるということらしい。

     これからすると、近頃の暑さは「残暑もひらがな」と
     いうところか。
     それほど残暑がきびしい。   
     朝かなり期待して起きるのだが、窓を開けてトーン
     ダウンする。
     そういえば、こんな川柳があった。

      「暑い」言う夫が傍(そば)に居る暑さ


     ふふふ、夫はとうにあの世に旅発った私としては、
     さしずめこう相成る。

       喉鳴らす「猫」がそばにいる暑さ

    
     このところ34~5℃なんて当たり前、扇風機だけで
     暮らしていた頃から比べると平均して2~3度上がった
     のではないか。
     かなり昔人間の私は考える。
     これは地球温暖化のせいか、家の建築がそうさせるのだ
     ろうか。

     「徒然草」にもこうあります。
      
       家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる
       所にも住まる。暑きころわろき住居(すまい)は、
       堪えがたき事なり (第55段) 
     
     わっ、暑いのは800年前も同じこと。
     そう思うと、兼好法師さんに親しみを感じます。
     確かにマンションといい、住宅全体が気密性が高く、
     暑い造りになっている。

     ところで、漢字の話だけど、
     現代の学生にレポートを書かせると、PCがどんどん変換
     してくれるから「兎に角」なんてのは朝飯前で、
     「只管(ひたすら」とまでやってしまう学生がめずらしく
     ないのだそうだ。

     それは「兎も角」(笑)、うちのPC、なぜか漢字変換が
     うまくいかない。

       雨→亜目、ァ目        朝→亜サ、唖サ
       西東→②氏東、二氏ヒガシ   羽織る→葉おる、歯折る
       鵜飼→う会、卯かい

     「PCに遊ばれないように」と友人が忠告してくれたけど、
     完全に使われている。
     これが暑さ倍増の原因かもしれない。

     ※ 「徒然草」の作者は兼好法師(吉田兼好)でした。
      なんと、友人から指摘されるまで気づかなかったのですよ、
      トホホ……。
      ご友人よ、ありがとう!
      これは暑さのせいではありませんな。

      それにしても清少納言の「『枕草子』と似ている、と思った
      ら、兼好さんの家系も代々宮廷に仕える身分だったのですね。
      あ~、勉強になりました。

     (写真はいつの間にか私の部屋にきて涼んでいる、メタボ猫)
  

     



対談

2012-09-12 14:23:07 | 読書


      不器用で話下手な私だが、なぜかこのところ対談づいて
      いる。
      先週お話させていただいたのは澤宮優(さわみやゆう)
      という方である。

      彼はスポーツライター、ノンフィクションライターとして
      知られ、まだ40代。
      現役バリバリの物書きなのである。
      
      新聞雑誌にさまざまなスポーツ記事を書かれ、『巨人軍
      最強の捕手』ではミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞
      している。

      最初お話をいただいたとき、困ったなと思った。
      なぜなら私はスポーツはチンプンカンプン、プロ野球は
      セリーグとパリーグがあることは知っていても、誰がどの
      チームでどんなすご腕を持っているかなんて、さっぱり
      なのだ。
      (あ、イチローと松井選手は知ってます)

      どの選手が年俸いくらで契約したかなんて、あまりの桁違
      いで、興味の外というほかない。
      スポーツニュースでいう「勝ち通し」「負け通し」が「勝ち
      投手」「負け投手」だと知ったのは大人になってからだ。

      でも「勝ち通し」はともかく「負け通し」はねえ。
      子供の頃からずっとそう思っていたので、いまだにそのよう
      に聞こえて、笑ってしまうといったレベルなのです。

      当日ご本人に聞いたところによると、一度スポーツ関係で
      賞をとってしまうと、どうしてもそちらの方の需要が多く
      なるということだった。

      澤宮氏の経歴には、
      「陰の世界で懸命に生き抜く人物を描くことに力を注ぐ」
      とあって、それがスポーツであろうと芸能であろうと関係
      ないというのが真相らしい。

      スポーツ、文学、映画、歴史、教育と幅がひろいのはその
      ためかと納得した。
      さらに中学生の頃から苦しんできた「強迫性障害」を克服
      したという体験が教育問題とつながるらしいのである。

      今回の対談のテーマは「高木護」についてである。
      澤宮氏には、
      『放浪と土と文学と 高木護/松永伍一/谷川雁』
      『昭和の仕事』
      という高木についての2冊の本がある。
      
      高木護は都心に棲息(笑)していながらほとんど知られ
      ていない、伝説の人。最後の詩人といわれる人物なのだ。

      対談の模様は雑誌ができてから見ていただくとして、当日、
      高木の天才、奇才ぶりに多いに盛り上がったことはいうま
      でもない。
      そして、ごくマイナーなものしか書けない私は、若手のライ
      ターである彼から多いにエネルギーをもらった日であった。
      これからは澤宮優氏の活躍から目が離せない。

      目下、私はその原稿をまとめるのに四苦八苦している状況
      である。          
  

船を出すのなら9月

2012-09-08 16:45:29 | 雑記


     この間から「船を出すのなら9月」とつぶやいている
     のだが、まだ夏を引きずっていて、その気にならない。

     ♪船を出すのなら9月~

     中島みゆきの歌である。

     私はずっと、何かにチャレンジしようとしている大人の
     女性の応援歌と思っていた。
     ところが「人を捨てるなら9月」とあって、びっくり。
     つまり男と女の話で、「誰も皆、海を見飽きた9月」に
     こっそり男も捨てようという話なのだ。

     まさか「男を殺して、夜の海に捨てにいこう」という
     わけでもあるまい。
     (そう思っている人は多いらしい)
     9月という月は夏と冬の境界にある。
     燃えあがった恋も冷める(確かに!)

     その9月に沖へ船を出して、恋人の思い出も捨てにいこ
     うというわけである。

     ♪船を出すのなら9月 誰も見ていない星の9月
      人を捨てるなら9月 人は皆 冬の支度に夢中だ
      海に逃げるなら9月 
            知らぬ間に夜が誘いをのばしてる~

     古くなった恋なんか、捨ててしまえ。
     いま捨てたとしても何の影響も与えない。
     そして新しい恋を見つければいいのだ。

     やっぱりぐじゅぐじゅして踏みきれない女への応援
     歌ではないか。
     目下、捨てたい男も、拾いたい男もいない私にはあまり
     関係ない話だけど。

     今日も暑かった。
     写真は北海道から送られてきた初秋の映像。

猫情報

2012-09-02 10:24:33 | 雑記


      ときどき猫のことをブログに載せると、猫がお好き
      なんですね、といわれる。

      
      と、とんでもない。確かに猫がゆいいつトモダチで
      あった時期もあるが、それは子供のころ。
      今は猫の毛が怖い(2Fから階下に風で飛ばされて
      くる)、猫といってもケモノだからあの獣臭さがイヤ、
      さらに現代のペット猫はやたら人間に甘えてくるので
      うっとうしい。

      といった理由で、できれば猫とかかわらない生活をし
      たいのだが、飼ってしまったものは仕方がないでしょ、
      と半分以上あきらめの境地なのだ。

      かくして日に1回、朝掃除機をかけるときだけ2Fに
      いく。(でないと毛が飛んでくるので)

      新入りの仔猫、こっちが忙しくしている間に名前が
      ついていた。
      家族の話だと、ソラ君。
      そら、空、宇宙(そら)……?

      このソラ君、またたく間に先住者のマロに取りいって、
      1つのネコハウスに入ったり、じゃれたりしている。
      マロもオスなのだが、俄かに父性が芽生えたのか、この
      突然の闖入者をなめたりしているのだ。
      (かつてこんなことはなかった!)

      聞くと、ソラ君はまったくの雑種だという。
      ということは雑種は賢い?
   
      おそらく本能だろう。
      1週間くらいは様子をみていたが(部屋から出てこなか
      った)、おそるおそる近づいて、これはイケる!と思
      ったのではないか。
      雑種の仔猫の作戦勝ちといったところか。

      雑種は賢い!
      まったくもって雑種以外の何者でもない私は、妙に感心
      した。

      (写真は寄り添って眠るマロとソラ。毛色も似ていて親子
       みたいだが、まったくの他人(猫)?)