一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

クモではありません

2009-09-26 17:23:33 | 自然


     9月も末、次のテーマに移らなければならない
     のに、まだ夏を引きずっている。
     写真は御岳山で出会ったへんてこりんな虫。

     クモのようでクモでない、その名はザトウムシ
     というのだそうな。
     写真だと大きく見えるが、ほとんど米粒半分くらい
     の頭(オレンジ色)と絹針よりも細くて長~い足
     のみ。
     それでいて逃げるのは早く、レンズを向けようもの
     なら、いつのまにか目の前から消えている。
     しかも小さいから、よほど目をこらさないと見えない。
     出会ったことが不思議なくらい、友人はここ何年か
     御岳山に通っているのに見たの初めて!といって
     いた。

     こんな小さくて奇妙なムシを前にして、
     思わず出てしまったセリフ。
       いったい何が面白くて生きているの~。
     当のムシもいうだろう。
       そっちこそ、何か面白いことあったかい。

     いえいえ面白いことなんてありません。
     そもそも生きる目的なんて考えるのは人間だけ。
     ザトウムシはザトウムシの意味があるのだろう。
     この世に無駄なものは何ひとつ無いのだから。
     
 

     

     
     
     

御岳山 3

2009-09-18 16:08:31 | 自然



     カメラマンの手によって、さらにその魅力が
     引き出されたレンゲショウマ。
     
     一属一種の日本特産物で、山地の落葉広葉樹
     林に生える植物。
     御岳山の北斜面は日本一という。

     

御岳山 2

2009-09-14 21:22:12 | 自然

     ひっそりとつつましく咲くレンゲショウマ、
     清楚で気品のある、うら若い女性を思わせる。
     漢字だと「蓮華升麻」となるらしい。
     キンポウゲ科の多年草。
     
     花がハス(蓮)に、
     葉がサラシナショウマ(晒菜升麻)に似ている
     ので、こんな名前がついたという。

御岳山 1

2009-09-12 20:35:59 | 自然
    お彼岸を前に急にすずしくなって、もはや「夏の
    思ひ出」のようになってしまったが、森の妖精
    のような花の話題を。

    この出不精というか”ひきこもり”の私が8月末、
    山や花にくわしい友に曳かれて奥多摩・御岳山へ
    行った。レンゲショウマを見に。

    途中から電車はリュックを背負った中高年の男女
    (8割がおばさん)でいっぱい。目的はもちろん
    レンゲショウマで、遠くは関西からも来るらしい。
    気がはやる思いでバスやケーブルカーにダッシュ。

    しかし、さらに山道を登ってレンゲショウマの群生
    を見たときには、正直息をのんだ。
    決して華やかとはいえない可憐な花がひっそりと
    下を向いて、つつましく咲いている。
    友人のことばを借りると「恥じらう乙女」のよう
    でもある。
    その株、5万株、なのに森にとけこんでいる光景を
    前にしたとき、日頃俗にまみれている私は単純だが
    浄化されたような気分になった。
    つい声もひそひそとなり、するのはデジカメのシャ
    ッターを押す音のみ。

    だが、カメラのセンスゼロの私はあいにく惨敗
    (選挙かッ)で、結局友人の送ってくれた写真を
    掲載する羽目に。
    (このブログ、なぜか写真が1枚しか載らないので
     連載の形にすることをお許しください)
  
    
    

脱皮

2009-09-08 17:04:38 | 雑記

     このところ急に蝉の鳴き声が聞かれなくなって、
     替わりに虫のすだく音。
     誰か(松田聖子?)の歌ではないが、
      
       ♪ 風たちぬ 今は秋

     である。
     それも日が短くなって日毎に秋が深まってゆく
     感じである。
     
     この夏もわが家の小さい庭からもたくさんの
     蝉が飛翔していった。
     蝉だけでなく蝶や蛾やたくさんの昆虫も脱皮
     (羽化)して飛び立っていったにちがいない。

     (写真はヤツデの葉にくっついていた蝉の抜け殻)
     こんな光景をみると、自分はこの夏、脱皮した
     だろうか、と思う。
     脱皮も飛翔もせず、クーラーをかけて惰眠を
     むさぼっていた夏!
     いまごろ反省しても遅いかッ。
     
     
     それにしても、あんなに賑やかに鳴いていた蝉
     は一体どこにいったのだろう。
     蝉のほとんどは小鳥に食われるという話を聞い
     たことがあるけれど、それにしてもあれほどの
     蝉がすべて鳥のエサになるとは思えない。
     森にいけば、蝉の死骸がみられるのであろうか。

     あれやこれや考えているうちに、やがて、
       秋すぎて冬きたるらし
       熱燗とっくりの口つまんで
       もう一杯いかがなんて……
     ということになるのだろう。
    
     ああ、時は待ってくれない。