このブログに何回も書いたが、
鎌倉は海と山に面していて坂道が多い。
平坦なところも無いではないが、
私も一歩家を出れば、それなりにUP DOWN
があり、毎日近くの山を好んでウォーキングして
いる。
階段だけでも三ケ所にあって、先日数えてみたら
計200段。
それに加えて、かなりの坂道を汗をかきながら
上がったり下ったりしている。
時々なんでこんな難儀なことをするのか、
といった迷いも起こるが、
最近はそれが快感になってきた。
世には「坂道研究家」といわれる方がいることを
知って驚いた。
山野 勝 著 『大江戸坂道探訪』である。
(朝日文庫)
それによると、
東京には坂道がたくさんあるのだそうだ。
江戸時代以前の坂道500、
明治以降に造られた坂道140、
合計 640。
同じ所を通らないように全部歩くにはどうするか。
地図を眺めつつ考えて3時間で歩けるコース。
全部で48コースできたのだとか。
江戸時代の名残も多く、
面白い名前の坂道は結構ある。
例えば、国会議事堂の西側の「三べ坂」
周囲に渡辺、阿部、岡部の3大名の屋敷があって、
3人の「べ」だから「三べ坂」。
文京区のホテル椿山荘近くの「胸突(むなつき)坂」。
急坂だから胸を突き出すようにして歩かなければ
上れない。
でも、上から見れば「尻こすり坂」。
途中に団子屋があれば「団子坂」。
等々、面白いエピソードがたくさん載っている。
つまり、坂道は当時の人々の生活と密接な関係がある
のですね。
私の歩くのは名もない坂道ですが、
あれこれ考えながら歩くのも風情があるもの。
億劫がらずに足を鍛えるためにも歩かねば。