松本輝夫(「雁研」代表)の新刊が
出て、先週の日曜日には神保町の
冨山房で出版記念会があった。
大学教授、ジャーナリスト、ラボ関係
者等が大ぜい集まって賑やかな会と
なった。
谷川雁といえば私も、
『谷川雁のめがね』を新旧2冊出して
いるので、無関係ではない。
あらためて谷川雁とは何者かを考える
機会となった。
詩人なのだが、それだけで収まる人物
ではない。思想家でもなく、教育者で
もなく、実業家であるはずはなく、
まして革命家ではない。
当日の参加者はそれぞれの分野で影響
を受けた人たちで、
(必ずしも直接に会ったことがなくて
も著書などで)
スピーチもいろとりどりであった。
私はラボテューターをしていたとき、
直接、その謦咳にふれて、びりびりと
した感触はなまなましいものとして
今でも残っている。
それだけにトータルで語ることは難し
いのだが、
その点、本書は谷川の北九州時代から
東京のラボ時代、それから黒姫の活動
(十代の会~宮沢賢治)
へと目が注がれて、
谷川雁を総括するにはふさわしい本
となっている。
これまで谷川雁とは何者か分からなか
った人は、是非読んで欲しい本だ。
松本輝夫著『谷川雁』
永久工作者の言霊
(平凡社新書 ¥880+税)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます