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アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

反共主義と野党共闘は相いれない

2020年02月03日 | 野党共闘

   
 2日投開票があった京都市長選は、自民、公明、立憲民主、国民民主、社民の与野党5党が相乗りした門川大作氏(現職)が、共産、れいわ新選組2党が推した福山和人氏に約5万票の差をつけて当選しました。

 今回の京都市長選の特徴は、門川陣営が「過剰とも言える『反共』攻撃を展開した。…対立候補の政策ではなく、政党を否定する戦術で、支持者をあおり立てた」(3日付琉球新報)、「有権者不在の選挙だった」(同)ことです。

 門川陣営の反共宣伝を象徴したものが、1月26日付京都新聞6面のほぼ1ページを使って行った新聞広告でした(写真左)。
 <大切な京都に 共産党の市長は「NO」>の見出しで、「わたしたちの京都を共産党による独善的な市政に陥らせてはいけません」「いまこそONE TEAMで京都を創ろう!」などと書いています。

 新聞広告が出た翌日、日本共産党の小池晃書記局長は国会内で記者会見し、「中身のない古色蒼然たる一方的なレッテル貼りで言語道断だ」(1月28日付しんぶん赤旗)ときびしく批判しました。市民からも「『良識を疑う。ヘイト広告だ』…などの批判が噴出」(同)しました。
 当然です。まったく無内容で低劣な典型的な反共宣伝です。

 問題は、これが自民・公明の反共広告ではなく、自民、公明に立憲民主、国民民主、社民が加わった5党が推す候補の陣営によって行われた反共広告だという事実です。

 自民、公明だけでなく、立憲、国民、社民にもこの反共広告に対する責任があることは言うまでもありません。門川陣営には当然各党から責任者が加わっているはずです。選挙戦の終盤に重大な役割を果たしたこの反共広告を知らないはずがありません。知らなかったではすまされません。

 仮に万一、3党が知らないうちに広告が出たのなら、3党はそれが公になった直後に事実経過の説明も含めて釈明・謝罪すべきです。が、どの党からもそうした声は出ていません。

 京都市長選は終わりましたが、この問題をこのままにしておくことはできません。なぜなら、立憲、国民、社民3党は共産党を含めた「野党共闘」を組むとしており、共産党もこれら3党との共闘を目指しているばかりか、「連合政権」すら追求しようとしているからです。

 政策論議抜きに共産党を「独善的」と決めつけ、「大切な京都に共産党の市長は「NO」」などと叫ぶ反共主義を持った政党と共産党がどうして「共闘」などできるでしょうか。反共主義と野党共闘が相いれないのは明白です。

 立憲、国民、社民3党がこれからも共産党と共闘するなら、今回の反共広告について明確に釈明し謝罪すべきです。
 また、共産党もこの問題を不問に付すことなく、立憲、国民、社民に明確な釈明・謝罪を求めるべきです。それは党員・支持者に対する責任でもあるでしょう。

 双方がこの問題をあいまいにしたまま「野党共闘」をおこなうなら、その「共闘」なるものは、立憲、国民、社民3党が共産党の支持票ほしさに、反共主義の鎧(本音)を衣で隠した粉飾共闘だということになるでしょう。


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