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「H5N1」型の鳥インフルエンザの再燃

2024-06-15 04:09:02 | Peace Cafe


  水牛の放牧飼育をしている。2㏊に3頭を放している。この面積で草は一年中有り余るほどある。糞尿は一カ所にする。そこだけ、緑が濃い5mほどの丸い島のようになる。その緑色濃い牧草の島のその草は食べようとしない。窒素分が多くて美味しくないのだろう。放牧地を移し、3ヶ月ほどして戻すと、その当たりの草も食べ始める。

 「H5N1」型の鳥インフルエンザ感染が鳥以外の動物にも広がっているらしい。2023年末には米国のアラスカ州で感染したシロクマが初めて確認された。アメリカでは乳牛の間に感染がかなり広がり、そこから人間への感染も始まったらしい。

 南米のパタゴニア地方ではゾウアザラシが大量に死んだ。すでに熊やキツネなど少なくとも数十種類の哺乳類が感染確認された。WCSによれば、23年末にパタゴニア地方で生まれたゾウアザラシの赤ちゃんの95%が死亡したという。鳥インフルに感染して5200頭超のアシカが死んだ。と書かれている。

 H5N1インフルエンザウイルスが哺乳類に適応したウイルスになり、その結果、人間へのリスクが高まる可能性がでてきた。主に肉食の哺乳類の間で感染が確認されており、気候変動による餌の変化、餌の消費を通じた感染拡大が推測されている。

 パンディミック終了宣言で、感染症への世間の関心は急速に萎んでいるが、鳥インフルエンザの事例からも、気候変動や動物の生態を幅広く監視していくことが、感染症対策として不可欠であることがわかる。アザラシの事例でも分るように、集団で密に暮らしている生き物の危機である。

 世界保健機関(WHO)によると、23年には人間への感染が12件報告され、4人が死亡した。感染した鳥やその死体に接触した人に限られているとしている。人間同士で感染を広げ、パンデミックに発展するリスクは低いと分析しているが、何故そう言えるのかが疑問だ。広がると想定して対策を今から行うべきだ。

 この新しいウイルスの出現の問題の原因は、過密な畜産業の在り方にある。何万頭の鶏や哺乳類が、密飼いされている。その飼育法は薬漬けと言えるような状態である。しかも、その密飼いの現状は感染症の観点から見れば、新しいウイルスの変異を促す、実験場のようなものである。

 何万という感染の連鎖が起これば、どこかでウイルスは変異する。そして、弱毒だったウイルスが、強毒化することもあり得る。鳥類間の感染ウイルスが、哺乳類の感染を可能にするウイルスにも変異する。それはコロナで人類の何千万という感染の連鎖で、短期間でウイルスが変異して行く様を目の当たりに体験した。

 私がこのブログを始めた一つの理由は鳥インフルエンザの危機を世界に伝えるためだった。自然養鶏をそれで止めさせられたこともある。大規模企業的畜産の感染症の原因を引き起こす危機である。しかし、私のような素人が、いくら叫び続けても、世界には何の反応もなかった。素人の微力がつくづく情けなかったが仕方がない。

 そして、ついにその危惧がコロナパンディミックで現実化した。しかし、相変わらず大規模畜産の問題点に目を向ける人がいない。どこかの研究所からウイルスが流出したというような邪説が最もらしく流布されている。パンディミックを利用した、情報戦である。

 素人がどれだけ主張しても無視され、空しいままであるが、私が20年前予想した通りの展開をしている。コロナが出現して、何千万人の人が死んだのだ。そのことは忘れない方が良い。必ず次があるのだ。原因を特定して、対策を取らないのだから、また起こると考えなければ成らない。

 このまま大規模畜産の規制をしないまま行けば、さらに恐ろしいことが起こると警告した。今その思いはさらに強まっている。コロナウイルスの出現はミンク養殖にあると私は考えている。中国の劣悪な動物虐待のミンク養殖がコロナウイルスを変異させた可能性がある。

 そして、今度は鳥インフルエンザウイルスの哺乳類への感染を広げる変異である。こうして次々に、人間を脅かすウイルスの変異を起しているのが、大規模畜産にある。劣悪な環境で、感染の数万回の感染の連鎖が起こる。そこにはウイルスの変異の可能性が潜んでいる。

 今回もアザラシの子供が大量死したとあるが、アザラシのように集団で子育てをする動物は、感染の連鎖を起す可能性が高い。その中に大規模養鶏場で哺乳類に感染を可能となる変異した、ウイルスが感染を広げれば、忽ち大量死を起すことになる。
 
 集団生活をしているのは、人間も同様である。ひとたび、人間感染のウイルスが出現したならば、今度はコロナどころではない、パンディミックになるはずだ。今やるべき事は大規模養鶏場の禁止である。劣悪な環境での、つまり自然界から隔離されたような環境での、畜産の禁止である。

 これを一日も早く実現しなければ、人類生存の危機とも言える恐ろしいことが起こる。たぶん、このことを、素人のデマだとして、誰も真に受けないだろう。何も対策をしないだろう。そしてまた、コロナ以上に恐ろしいパンディミックに陥ることだろう。人間はそれ程愚かなものなのだ。
 
 私に、力がないことが情けない。こんな人間だから、主張が顧みられないことが情けない。20年間主張してきた事が、少しも受け止められず、感染症の時代に突入している。しかし、それでも誰もその発生の原因を探ろうともしない。経済の都合に流されているのだ。

 ウイルス変異の根元を絶たなければ、必ずさらに恐ろしいウイルスが出現する。ウイルス変異は大規模畜産場で起きている。そう考えて良い客観的実は無数にある。何故それを直視しないのかが不思議だ。私の考えが間違えならそれはありがたいことだが。

 中国のウイルス兵器が漏れ出たとか、人間が原始の自然に触れるようになったからだというような、現実離れした原因説を云々している間に、大規模畜産場では感染の連鎖が始まっているかも知れないのだ。いや始まっているに違いない。遠からず、人間感染を起すウイルスは出現する。

 まともな畜産に100年前の畜産に戻ることだ。それだけで良いのだ。
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