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麻布大の被災犬

2012-10-20 04:16:53 | 暮らし
麻布大で福島の被災犬を調べたという話が、新聞に出ていた。ホルモンに後遺症が表れているということらしい。私の家にも被災犬の「ふく」がいる。2匹目の預かり犬である。セントバーナードである。我が家に来て1年4カ月になるが、特別な兆候はない。犬は1歳まで生活をしていた場所を離れると言う事に、大きなストレスが生ずる。その傷と言うか、影響は生涯解消されることはないと感じる。犬と飼い主の関係は、犬にとってはかなり深いもので、特に子犬の時代ともに過ごした人との関係は、生涯消えないものだ。私は大学に行くときに、飼っていたブルドックと分かれた。その犬は、高校時代の恩師であり、獣医さんでもある堀越先生の所に移った。たまに家に戻ると先生の所に伺った。それは大事にされていて、先生にはお子さんがいなかったので、お子さんのようにされていた。ちょっと何かがあると、自分ではなく、獣医さんになった生徒さんを呼んでみてもらっていた位である。

それほど大事にされていても、私が行くとまるで態度が違うのである。いつもは完全に堀越先生になついているのだそうだが。連れて帰ってくれと泣きついてくる。余りに辛いことなので、だんだんに尋ねることが出来なくなった。もちろんいろいろの犬がいるので、何とも言えないが、寒川にはまだ200頭位いの被災犬がいる。週に一度は手伝いまで出来ないのだが、伺う。その時見る犬達は、確かにさみしそうだ。大切に飼われているのだがそれとは別のことだ。これは、被災したからという訳ではない。飼い主の下を突然離れたという事が大きいと思う。子供の頃育てた飼い主との間の関係がどのようなものだったかで、犬は全く変わってくる。我が家の「ふく」はとてもいい飼い方をされていた犬だ。一通りの訓練もされているし、服従心もきちっと確立している。誰にも甘える犬でもある。

実に大人しい犬である。雷田に噛まれても丸で攻撃的な反応をしない。ドンチャンと一緒にしても仲良くしている。こんな飼いやすい犬は無いと思うほどだが、この犬が実は避難所で繋がれていて、人のお尻を噛んだのだそうだ。全く信じがたいことだが、それくらい特別の環境で、怖かったのだろうと思う。麻布大も福島の犬を保護している。里親募集をしている。良さそうな犬たちなので、ぜひ飼ってあげて欲しい。寒川のUKCにも沢山の犬が、里親を待っている。UKCではシェルター建設の為に、動き出している。いつまでもこのままと言う事も出来ない。多くの犬がすでに福島に戻ることが出来ない状況に成っている。ふくの飼い主さんもついに連絡が無い。入院されているということは聞いていたのだが、多分ふくも福島に戻れることはなさそうである。

UKCの新構想は「ティアハイム:命の家」建設である。「保護したペットの中でも心に傷をおっていたり、病気を抱える子もなくありません。その子達も、現在の生きる為の一時避難場所であるシェルターではなく心安らかに楽しく生活しながら、新しい出会いや再会を中長期に渡り待つことのできる環境を整えてやる時期に来ております。」先日代表の細さんに話を伺ってきた。細さんが本気であることが分かった。この事業は多くの人が試みて、実現できないで来た。日本人の暮らしがおかしいからである。犬や猫を飼うのはいいが、ちゃんと飼う事が出来ない人が多数存在する。そして21万匹もの犬ねこが殺処分されている。到底まともとは言えない状況である。そしてこの事が放置されたまま、政治は真剣に取り組もうとしていない。UKCの「ティアハイム」は大変な困難な事業に成るだろう。しかし、本気でこの事に向かっている細さんがいることは事実だ。

昨日の自給作業:さつま掘りと畑の片づけ1時間 累計時間:29時間

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