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代かきの失敗と線引き

2010-06-13 04:08:24 | 稲作
代かきは難しい、また上手く行かなかった。年に1回だけ、トラックターに乗る状態なのだから、上手に出来る訳がない。そう思ってあきらめるしかない。今年は、3種類の代かきをした。上の田んぼが春水田んぼ状態の代かき。中の田んぼが苗代跡の代かき、下の田んぼが普通の代かき。まず、上の田んぼを行なったら、深くなる事深くなる事。恐かった。田植えが思いやられる。足をとられるだろうけど、お許し願いたい。何故こうも深くなるのかと言えば、トラックターのタイヤが、泥を引き上げる。タイヤでアラオコシをしているようになった。春水田んぼでは草の根を伝わって、深く深く水が入っていっているような気がした。代かきは浅いほどいいと考えているので、少々へこんでいる。こんな事になるくらいなら、冬水田んぼのした方がましか。代かきをしないで、田植えが出来るなら、それもいい。段々田んぼの土も粘土状になってきたので、そろそろ可能なのかもしれない。いや、やっぱり考えるほどに無理だ。

中の田んぼの方がさらに心配で、どうなるかとずーと頭を悩ませていた。まごのりさんにクレーン車を頼んでおいた。もし何かあったら、引きだしてもらうためだ。以前坊所で穴にはまり込んで、ゆっくりと沈んでゆき、出られなくなってしまったことが、トラウマになっている。大きなタイヤが、すっかりのめり込んで、グラーとゆっくり傾いでいった。倒れるすんでで止まった。石綿さんにお願いして出していただいた。中の田んぼが終わって、だいぶ安心に成った。これも恐いのでザーと一通りと言うひどい状態だが、何とかできた。恐いから、上手く行かないけど、田植えが出来る範囲で、引き上げた。あまりいい代かきとは言えない。仕方がない。上の田と違うのは、田んぼが臭った事だ。溜めた水の水温が上がっていたから、臭うようになったのだろう。今回の代かきでこの点は収まるかもしれない。微妙な所である。腐敗方向に向った土を戻す事は難しい。

下の田んぼは、いつもの代かきでまあまあの出来だろう。問題は、後で穴が出来て大きく水が抜けたことだ。土もだいぶ持って行かれたので、深くなっている。毎年こんな事がある。棚田の宿命だと思うしかない。代かきがきれいでないので、線引きが大変だった。線を引く土の状態は、代かきが悪いから、でこぼこでまずい。当然へこみや出っ張りで、線が無い所がある。今年は岩越さんがほぼやってくれた。去年より良く出来ている。3時で帰ると入れ替わり、赤松さんが来てくれた。去年は線が混乱してしまった。今年は、線が無い所があるが、引かれたところは上手く引けた。何しろ歳を取って一番はっきり衰えたのが、線引きである。みんなが居るから何とか田んぼも出来るのか。体のバランスが、明らかに衰えている。昔、広い坊所で、線が引けたのが嘘のようだ。舟原の方が難しいのかもしれない。平行線や直角がどこにもない。すべてが地形なりである。

いずれ、何とか田植えまで来た。舟原の田植えが終わるまでは、他の事は考えられない。まあ考えたくもない。田んぼに集中したい。こんなに面白いことがあるというのは、いいものだ。他の事はさておいても、興味が尽きない。田んぼほど面白いことは他にはまずないだろう。多分何千年もの間、日本人はそう思いながら、工夫を重ねてきたのだろう。この舟原の田んぼも、400年前には開かれたのはほぼ間違いが無いだろう。その先の1000年遡ってもなかったとは言えない。北条氏が小田原にやってきた時も、秀吉に攻められたときも、田んぼは普通にやっていたに違いない。金太郎はやったかどうかは微妙だが、金次郎は大いに工夫をした。今日の良い田植えが、無事にできるように頑張りたい。天気はなかなかいいようである。

昨日の自給作業:線引き3時間 累計時間:12時間
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