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ステルス・マーケティング

2013-01-30 04:36:23 | Peace Cafe
芸能人が報酬を受け取り、商品の宣伝をする。ごく普通のことである。これを、宣伝と分からないようにホームページやブログにもぐりこませることを、「ステマ」(ステルス・マーケティング)というそうだ。オークション詐欺があり、その宣伝をしていたと言うので多くの芸能人の名前が出てきた。このオークションは絶対に落札できないシステムなのだそうだ。参加費を詐欺していた。ネットの中では、良くありそうな仕組みである。これは落とせない仕組みだから、詐欺なのだが、落とせる場合でもほぼ詐欺にと言える仕組みもある。ネットで売買される、骨とう品など詐欺の可能性承知で成立している。先日、先輩からこのお皿幾らぐらいかと熱心に言われた。ネットの写真で価格など分かる訳がない。30センチほどの皿に美人画が書かれている。絵は悪くない。しかし、手描きなのかシール印刷なのかが写真では分からない。こうしたオークション購入品がお宝鑑定団に登場する。500円とか言われて盛り上がる。

偽物だろうが、気に行っていればそれでいいのだが、その人のレベルまでさらけ出すようで怖いものである。20年ほど前、南伊豆の方で、梅原や、中川一政の絵を並べているお寿司屋があった。それに文化勲章受章者○○円などと価格まで付けてある。良く見ると筆跡まであるタイプのレリーフ印刷物である。誰も何も言ってあげないのだろう。実に自慢げである。満足ならそれでいいのだが、その鮨屋の評価には問題が加わるだろう。ステマがたちが悪いと激怒しているテレビ出演者がいた。その気持ちはよく分かる。テレビタレントというものがそもそも、ステマの世界の存在である。スポンサーの顔色を伺わない評論などない。結局は宣伝だなと思う事は良くある。商品の世界は厭なものである。金もうけをしようと言う気持ちが、見え隠れして不快なものだ。テレビショッピングに駆り出されているタレントの姿を哀れだと思う。ステマとどこが違うのだろうか。

美人になれる石鹸ぐらいなら、どうでもいいが、日本の安全保障までこの調子で評論されている。ステルス評論家が何と多いいことか。最近政権が代わってみて、ああこの人はそうだったのか。と思い当たったのが、ラジオ日本の評論家たちである。頼まれてもいないのに、ステルス評論を買って出る人は結構いる。多くの報道機関がステルス報道の疑いがある。産経新聞のように、はっきりと右翼を表明すればまだ分かりやすい。朝日新聞等の場合、一見左翼的と言われながらステルス報道があると怖い。最近の日揮のテロ事件報道はどうもきな臭い。爆弾3勇士扱いするのは良くない。戦場カメラマンが殺された場合の報道に比べて、少し度が過ぎる気がする。この問題を正義の報道として、ひっきりなしに報道しても批判はされない。むしろ、良い報道機関として、政府にも評価されるだろう。その上に、財界からも評価されコマーシャルがもらえるかもしれない。そしていつの間にか、日本の置かれている世界情勢のある断面が強調され、刷り込まれる。

結局は、資本主義社会の成り立ちというものの背景にあるものは、すべてがステマと言えば言えるのだろう。梅原の絵が1億円と言われること自体が、商品絵画時代を象徴している。この絵が値上がるかどうか、そう言う投機的予測が、絵の評価と価格について回る。投機的に視るという世界には、ステルスが飛び交う。自分の目で見て、判断すると言う事がなかなか難しい。価格が存在しなければ自分の目で見る他のことはない。お宝探偵団の評価は大体に高額である。それは番組の鑑定士たちが値を上げれば、自分が儲かる人たちだからである。つまり売値である。アメリカやヨーロッパの同様の番組は、業者の買い取り価格だから安い。このブログだって、平和憲法を守るための、ステマなのだ。誰かにお金をもらっている訳ではないが、平和憲法をどうしても守りたいという思いが、このブログを書く動機の一つである。

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