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稲・種蒔き

2009-04-13 05:09:49 | 稲作
いよいよ、緊張の種蒔きが始まった。19日まで続く。種蒔きの方法もあれこれ変遷してきたが、今年はセルトレー方式にほぼ固まった。一番の要因は苗採りの負担の軽減にある。以前は、苗代で苗作りをした。ところが、ヒエが稲の苗に混入して、ヒエを田植えしてしまうようなことが増えた。そこで、ヒエが入らないように丁寧な苗採りをしていると、田植えと同じ位の負担になる。しかし、陸苗の良さは捨てがたい所があるし、セルトレー方式ならと転換した。播種の手間と言う点が課題だったが、安藤さんと言う工芸家がすばらしい播種機を作ってくれた。1時間で100枚ぐらい播種できるようになっている。朝から「新永塚」グループ、午後から「梅の里グループ」と播種を行った。毎年の事だが、何やら手順を忘れてしまい。最初のグループはあれこれてんやわんやであった。

今年は舟原の田んぼに、1,2メートル巾で22メートルの長さの代かきをした。家から近いので、水管理が楽だ。畝は7本用意した。ここにセルトレーを並べてゆく。計算では一杯になって終わるはずだが、既に新永塚の長さを間違えてしまった。セルトレーは288穴のものを使う。これが30センチ×60センチとして、2列置けるので15メートルで100枚。288穴で250苗が出来るとして、100箱25000株で2反分となる。中原さんに言われたが、確かにその通りだ。種籾は3粒まきとして、86400粒。1粒のお米の重さは0,025グラムなら2,2キロぐらい。この場合、浸種する量は4,4キロ。失敗しても、もう一度できる量を行う安心分。余分は冷蔵庫で保存。発芽が揃うまでは何が起こるかわからない。1反の田んぼで、1,1キロの種籾。1キロのお米が500キロになる。50枚の288穴のセルトレー。播種の作業時間は二人で半日仕事と見ておけば良い。

水は辛く作る。これも田んぼによって考えが違うが、水は辛めの方がいい苗に成る気がしている。良いというのはがっしりと言う感じ。昨年は朝水遣りと言う感じで、水が行き渡ったところで、水を止めた。これは本当に辛い人から見れば、水のやりすぎといわれそうだ。水遣りはその後の稲の育て方に影響するから、実は軽んじることは出来ないはずだ。保温もとくにいらない。舟原の水温は12度。カバーシートはスズメ除けで必要。パオパオが良いか、ラブシートが良いか。迷う所だ。値段が安いパオパオで昨年はやった。それでいい苗になったから充分だが、3,4年使うと言う事なら、ラブシートだろう。今年は2通りのグループがいるので、どうなるか楽しみだ。どの段階でシートを剥ぐかも重要だが、昨年は最後まで張り続けたグループもあった。それでも大丈夫ではあったが、3葉期までには剥がした方がいいとおもっている。

今年は記録を正確に取りたい。ここにも記載して行きたいが、誰でも利用できる技術にしたい。最も合理化した技術にしたい。もちろん、専業農家向きの技術と言う事でなく、市民的農業技術である。市民が自給的に田んぼを行う場合の最も、合理的な方式を提案して行きたい。こうした活動の価値を行政は理解しない。農水省は少し理解を始めているが、まだまだである。日本で農業の存在する意味は、産業と言う所に限定できない。採算が合わなくても、行ってゆかなくてならない。その為には採算では量りきれない価値を農業に見て行く必要がある。市民が行うには手植えの方がいい。一年に一度の田植えの為に、田植え機を用意するのは馬鹿げている。稲刈りも手刈りかというと、これはバインダーがいい。こう言う事は20年も繰り返して行き着いたところである。もちろん、人が違えばまるで異なる体系にも成る。昨日流れが出来たので、後のグループは相当スムースになるだろう。
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