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地場・旬・自給

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韓国でトリインフルエンザ発生

2006-11-24 07:23:41 | 自然養鶏
ついに恐れていた事態がやってきた。前回の韓国での発生の際も、カケスと思われる野鳥の飛来による、感染が日本でも、あいついで起こった。たぶん、今回も日本への感染の広がりは、十分考えなければならない。前回も渡り鳥による感染というより、偏西風に乗って、感染した野鳥が流されてくることが可能性として、高いようだ。と言われていた。

何処から韓国に来たのか。これも全く以外だ。中国での感染の状況から言って、韓国の南西部に突然現われると言う事は、ちょっと考えにくい。人為的なものの移動に伴って、起きた事なのか。以外だが、ともかく日本も厳戒態勢だ。季節的にも、風、乾燥、渡り鳥、とまずい時期に起きた。

対策と言っても、出来る事は少ないが、ともかく健康に育ててゆく事。九州や日本海側はすぐにでも、飛来の可能性はあるので、様子が分かるまでは、野鳥との接触は控えた方がいいだろう。先ず韓国の出の今後の広がりが、どう推移するか。これに注目したい。このウイルスがどの系列であるのか。何処からの感染かが分かるといいのだが。結果がでるのは、しばらく先になるだろう。

この間感染に対する日本での対策は、進んでいたのだろうか。前回の茨城の感染では、対応が後手後手で、人間への感染もあったと厚生省はしている。ともかく人の立ち入りが、特に他所の養鶏場に立ち入った人は一番良くない事。しばらくは、見学者なども避けたほうがいい。何がどのように波及するかは予測しがたい所なので、出来る限り感染要素を減らさないといけない。

この間のウイルスの研究では、ウイルスの変異が何処で起きたかについて、アメリカの研究では、福建省で発生した、福建株が大元としている。中国ではそれを否定している。どうもウイルス株にはいくつかの型が同時に、流行しているようだ。最近起きている。中国北部でのウイルスはどんな型なのか、WHOには報告が無いとされている。何故こういう情報が、きちっと出ないのか。よく分からない。ウイルスの変異が特定できれば、どのような状態で、ウイルスが変異するのかも、分かるはず。

この間、人間への感染の方が、当然研究が進み、ウイルスへの感染には人間の側の、何かが影響しているらしい。それが、遺伝的な血統で感染への強弱があるらしい。当初、予測していたような、感染爆発が起きない原因は、どうも今回のトリインフルエンザウイルスの性質にあるようで、変異が繰り返されているうちに、人間に感染しやすくなる可能性は在るにしても、まだ、この辺も実態は見えていない。

今のところ、動物間での感染。以前よく言われて、豚での感染が問題視されたが、野生動物間での感染の連鎖の中での、変異が心配されている。しかしこれは、人間がどうする事もできない問題。人は、こうした事にどのように折り合いを付けてゆくかしか、方法が無い。全てのウイルスを完全に防ぐ事など出来ない事。ウイルスと対決するのでなく、折り合いのつけ方を、研究する事の方が重要だと思う。
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笹鶏肉の燻製の作り

2006-11-13 08:36:21 | 自然養鶏
少し寒くなってくると、鶏肉が美味しくなる。燻製を作ることは冬の間の楽しみだ。自家繁殖していると、半分生まれる雄鶏に困る。雌鳥が毎年100羽必要となれば、当然100羽の雄鶏が生まれる事になる。工業的養鶏では、この生まれたばかりの雄鶏は、焼却処分されたる。それは良くないと、もったいないというので、豚のえさにしているという話も聞いたことがある。

一時何とか、雌だけ生まれるように、卵で鑑別する事を試みたが、ダメだった。いずれにしても、生まれてくる雄鶏は大切に食べるしかないと思う。8ヶ月から12ヶ月の短い命と言う事になるが、誕生させる以上、食べてあげる事が唯一できることだ。1年近く育てると言う事は普通の養鶏ではありえない。一日、3円の飼料を食べるとしても、900円になる。これに、肉にさばく為には、250円。これが原価。だから、労賃は別にしても、1500円になる。

何故そんなに長く飼うのか。せめてそのくらいは育てたい気持ちがある。肉も一応鶏肉の味が出てきて、まだ普通に食べる事ができる硬さだ。私自身が食べるなら、3年経った雄鶏を、これが鶏肉だなと味わうが、1年ぐらいが丁度いいところだ。

笹鶏肉の好きな食べ方の一つが、燻製だ。燻製も色々作り方はあるようだが、醤油、味醂、日本酒、この組み合わせの漬け込み液をつくる。野菜は入れない。スパイスも、オールスパイスを少し使うだけだ。笹鶏の味を生かすには、余り野菜の味を入れてしまわないほうがいい、素朴で美味しく感じる。

①鶏を4ばらしにさばく。
②9日の夕方に塩(クリスマス島)をすり込む。
③調味液に漬け込む。冷蔵庫に保存する。
④毎日一回裏返す。
⑤12日夜に物干しに干す。(写真)乾くまで8時間
⑥13日燻製にする。温燻法と熱燻法の中間ぐらいで行う。1時間30分から2時間
現在、60度前後で、燻製を続け、3時間30分です。もう少し温度が上がるかと思いきや、上手く、調整が出来て、60度になっています。だから、温燻法で通しました。そこで、時間をのばして、4時間やるつもりです。その後、しばらくそのまま置きます。

ドラム缶で作った、燻製器です。温度調整が難しく、もっと上がると思ったのですが、上手く行きました。チップはウイスキー樽を使ったヒッコリーです。いつもは桜です。桜より煙の味が弱いように思いますが、こちらの方が、鶏の軽い味には良いようです。食べる前にもう一度、火を入れて温かいところを食べるのもいいと思います。

燻製は中々面白い食べ方で鶏だけでなく、魚介類が特に面白い。買ってきた干物なども、燻製して食べると、すばらしい味になります。保存法なのでしょうが、一度燻製にした物を、しばらく保存して、寝かせて味を馴染ませて、それから食べると、これが又良い。青ヶ島には伝統食の燻製があります。縞鯵の大きい奴を燻製にして、保存しておき、これを囲炉裏で暖めて食べる。思い出しても、唾がたまるほど美味です。
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笹鶏:鶏肉出荷

2006-10-13 06:06:14 | 自然養鶏
鶏肉の出荷が始まった。笹鶏の春に生まれた鶏だ。我が家で鶏を孵化するので、200羽ぐらい孵化するので、100羽近くは毎年出荷することになる。残す事になる、雄鶏は3,4羽だ。毎年、今頃から年末まで、少しづつ集荷している。

普通に売られている鶏肉とは、相当に違う鶏肉だ。世間で売られている地鶏とか言われているものも、大方は、3ヶ月程度の飼育の物だ。私のところでは、9ヶ月から、10ヶ月経った、私自身が最も美味しいと思う時期の物を出している。もちろん自分が食べてしまう物が、一番多くなる。

良く売られている鶏肉には2種ある。ブロイラーといわれる。3ヶ月未満の雛肉。もう一つは、地鶏といわれる。80日以上飼育することを基準とした鶏。いずれも太る為の配合飼料で、ぐんぐん大きくするので、中雛位なのに、1,5キロとかになる。私のところでは、1年飼わなければ、そんな大きさにはなら無い。3年ぐらい飼うと、3キロぐらいの成鶏になる。徐々に大きくなってゆく。どんな鶏種でも本来の鶏の持つ姿を完成せせるのは、3年だ。1年未満は若、と呼ぶ。

何故雛どりを美味しいと感じるようになったのか。多分に文化の問題がある。柔らかいを美味しいと感じるようになった、理由は、食文化の脆弱さを表しているのだと思う。生産の現場から、食が離れるに従い、柔らかい物を好むようになるのではないかと思う。物の実態から離れることほど、食の尊さ、を感ずる心理が働いてきたように思う。

味という物は、実に主観的なものだ。日本人が最も繊細に食べ分けることが出来る、のはお米の味だ。昨日、「さとじまん」の新米を食べた。足柄平野では最近作り始めた奨励品種で、粒張り、収量、栽培の安定、など期待の品種だ。これを、一部ポチ田んぼで試作した。前から楽しみだったので、私たちの農法で作った場合の味を、気にしていた。もし良いなら、坊所田んぼも切り替えようと考えていた。

炊き立てを先ず食べた。モチモチタイプで、淡泊、きれがいい。すいすい食べこめるお米だ。次に冷えた、昨年のお米、古米の「アキニシキ」を食べてみた。何とコクがあることか。お米らしい味わいがある。この「アキニシキ」美味しくないといわれて、売れなくて全国で奨励品種から外れていった品種だ。現在埼玉県のみが奨励品種として、栽培している。ところが、どう考えても「アキニシキ」が美味しい。

味は各人各様だ。夫々だからいい。以前、笹鶏肉がどのレベルの肉なのか、試作してもらう為に、ある著名な料理人にお願いした。ところが、調理できないという。固くて自分のイメージに合わないというのだ。素材に応じるのではなく、自分にあった素材を探すのが、この時代の一流シェフらしい。
笹鶏肉を私が一番美味しいと考える時に出すのは、当然のことだ。これを、燻製にして食べるのが、最高の味だ。そう考えている。みんな、中々手間がかかってやら無いので、今年は、代わりに燻製にしてあげようかと思っている。

飼料が全く違う、育て方が全く違う。結果はどうなるのか。特に鶏肉の専門業者の人いかがでしょう。食べてみたいという人が居れば、どんな物か試してもらいたいので、1羽¥1500円で送ります。
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アミノ酸新製法 微生物発酵で大量生産

2006-09-29 05:52:05 | 自然養鶏
協和発酵は26日、アミノ酸の一種のL-チロシンを、発酵法により工業生産する製法を世界で初めて確立したと発表した。今年中にサンプル出荷を開始し、2007年に製造を開始する計画だ。L-チロシンは、医療用のアミノ酸輸液、医療食の栄養成分、健康食品の成分などとして使用されており、医薬品の合成原料としての需要も期待されている。
今回の工業製法は、植物から抽出したブドウ糖を原料とし、L-チロシンの生産に優れた微生物を自然界から見つけ出して大量生産を可能にした。また、低コスト化が図れるものとして期待される。


協和発酵には以前、鶏の飼料の醗酵について教えていただいたことがある。醗酵については、学問的にも未解明のことが多いらしく、大学の醗酵学の先生に伺っても、良く理解できない事があった。その点協和発酵の研究者の方は、実用的な醗酵法については、理解が深く、起きている事を解明する場合や実用的な醗酵の利用法では、重要な示唆をいくつも頂いたことがある。

今回のアミノ酸の微生物生産も画期的なことだが、私はこうしたことは、実用の醗酵の世界では、珍しいことではないと思っている。何故、醗酵利用が自給飼料に於いて、必要不可欠であるか。醗酵飼料を、工夫しながら養鶏をやっていれば、自ずと気付く点である。醗酵で資料効率がよくなり、180グラム必要だったエサが、160グラムになったりするのだ。牡蠣ガラの消費量が、醗酵に加えるようになり、30%減っている。

醗酵食品は、人間の暮らしの中で、培われた技術である。科学的な分析は出来ないが、経験的には乏しい食材を多様に利用してゆく方法として、民族文化として、伝えられてきたものだ。分析するよりも、経験的にその効果の実証が繰り返され、残されてきたものだ。

現在食品残渣として、焼却処分されてしまうものの中に、貴重な飼料として利用すべきものは、いくらでもある。日本の畜産飼料の輸入量2.000万トンと、食品廃棄物の年間総排出量は2.000万トンは同量である。食品残渣は、食品リサイクル法が出来たとはいえ、焼却処分される量が一番多い。再利用は10%程度に過ぎない。しかも、堆肥化されるものが多く、飼料として利用されるものは、統計には出て来ない程度だ。

エサになるものはエサに、エサにならないものは堆肥に、堆肥にもならないものがあれば、焼却する。この順序でなければ成らない。

エサにする方法の、一番の可能性が醗酵だ。例えばオカラを飼料にする。これをそのまま食べさせても、飼料としての価値は低い。中々食べてもくれない。ところがオカラに乳酸菌を加えて、嫌気醗酵させると、オカラの糠床のような、すばらしい飼料ができる。いわば、鶏にヤクルトミルミルを毎日飲ます事になる。これで、鶏の健康管理が出来る。しかも、乾燥させて飼料化することに比べ、エネルギーの無駄も無い。
米ぬかだって、魚のアラだって好気醗酵させればすばらしい、飼料に成る。

今回の協和発酵の発見は、微生物によるアミノ酸の大量生産だ。これは飼料価値が上がる。と言っても、もっと小さなアミノ酸の生成は、家庭の糠床だっておこっている。食品残渣の、適切な醗酵が、日本の畜産の基本的な方法になれば、日本の飼料輸入は止まり、それだけで、食料自給率は10%は回復する。
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鳥インフルエンザの新しい展開

2006-09-12 04:03:08 | 自然養鶏
鳥インフルエンザの現況について、現在のところ、日本では収まっているとはいえ、インドネシアなどでは相変わらず、蔓延したままの状態が続いている。こうした中、いくつかの情報が出ているので、まとめておきたいと思う。

一つは、人への感染力が強まるウイルスの変異が、当初予測されたような形では、発生が見られないという事。もちろん、安心できる状況ではないのは当然としても、ウイルスの変異の形と言うのは、どうも今までの予測、あるいは学問の範囲では計り知れないものがあると、言うしかない。

以前は、インフルエンザウイルスは、豚に感染し、豚の中で感染を繰り返し、人間に感染しやすいように、変異すると言われていた。最近このことは、何故か言われることが無い。厚生省の発表によると、弱毒のウイルスの感染力は、強毒のものとは比べ物にならないぐらい、強力で、防護服を着ていた人でも感染してしまうほど強いようだ。しかし感染したからと言って、全く人体に異常を及ぼすものではないもののようだ。

もしかしたら、人体の防御システムとして、こうした何の影響も無いウイルスに感染することを通し、手に負えない、強毒化したウイルスに対する免疫力をつけようと言うことかもしれない。自然の摂理からしてありえることだ。

二つ目に、韓国では乳酸菌がトリインフルエンザの感染を弱める、と言う研究発表があった。それで、韓国の製薬会社が、乳酸菌を含んだ、鶏の飼料を開発すると言う事のようだ。これは当然のことで、以前から私が「自然養鶏法」のなかで延べている事だ。自然の有り様を観察すれば、このことはわかる。鶏を自然の中に放して観察すると、彼らの食べるものは、殆ど地中のものだ。腐葉土を食べていることが多いい。特に深く掘り出すところがあり、1メートルも穴を堀、盛んに食べている。私はこれは地中の醗酵したもの、その生成物である酵素、を食べているのだと思った。

これを薬として、乳酸菌だけを取り出し、飼料に添加するのでは、まだまだ不足だ。より自然に近い飼育にしていけば、自然で起きている範囲の事には対応できるように、できているはずである。そうでなければ、赤色野鶏は絶滅していたことになる。

三つ目は、トリインフルエンザに対する耐性のある品種の作出である。日本の種鶏場で行っているようだ。これも、病気があれば、それに強いものと、弱い物がいるのが当然で、自然から隔離しなければ、強いものが病気を克服して、生き残ってゆくのは、自然の姿である。だから、感染したときに全てを淘汰するなど、愚かなことだ。感染した何万羽の中には、生き残る鶏も必ずいるはずだ。これは貴重な鶏だ。私の作出した、笹鶏はこうして、野外毒の中で、選抜淘汰して、作出したものだ。

私が恐れるのは、厚生省や、農水省の単なる無知の為に、例えば、笹鶏にインフルエンザの免疫があったとすれば、判断することなく、即淘汰する、と言う愚かな政策をとっていることだ。この政策がある間は、私は絶対に血液検査をさせない。もし、行政命令ですると言うなら、私は養鶏を止めるつもりだ。これは以前から、宣言してきた。農水が、免疫鶏の淘汰政策を撤回すれば、いつでも検査に応じるのは、当然のことだ。

四つめは渡り鳥による感染はすくないようだ。アメリカに何故渡らないか。やはり人為的に、シベリア鉄道などを通して、感染はヨーロッパ・アフリカに広がったと考えたほうがいい。渡り鳥説は、可能性が低いようだ。
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孵化機の自作

2006-09-05 08:05:22 | 自然養鶏
孵化器の作り方。時々問い合わせがあるので、雑誌に昔書いたものを、掲載させてもらいます。図が無いと分かりにくいですが、ご容赦ください。食農教育の中に掲載されたものです。取り寄せてください。

卵の孵化は大変難しい作業です。親鳥のように卵に対する愛情と、きめ細やかな観察力が必要です。自然に生きている野鶏がどのように孵化しているかを参考に、孵化法を工夫しなくてはなりません。熱帯地方の雨季に、茂みの中の地面に巣を作り、野鶏は孵化を行います。親鳥は孵化を始めると胸の毛が抜けて、直に卵と接します。卵は足で位置を変え、上下を変えられます。卵の中では胚は常に上部に来るように動き、親鳥と肌をふれあい成長します。接触面は37、7度ぐらいで、地面側との温度差は5度位あります。最終晩は体力が落ちて少し下がると考えます。親鳥の体重や、地面からの湿度の立ちあがり、序盤は普通に餌を食べに離れますが、途中から離れなくなります。

1、種卵の準備
活力のある種卵を準備することが第一です。食品で有精卵と表示しているものには、流通、店舗での取扱いの為、孵化しない卵がありますので、種卵としては不適です。初夏、直接鶏を飼っている所を訪ねて、元気な若鶏で雄2羽に雌10羽程度の、放し飼い飼育で虫や緑餌を十分に食べた、活力のある卵が理想です。巣外卵は遺伝しますので、巣箱の中で産んだ卵にします。卵の殻がつやつやできめの細かいもの、糞などの汚れのない、卵形に整った卵を準備します。卵の表面のクチクラ層はデリケートなものです、卵は洗わないこと、また手で頻繁に触ることも良くありません。振動や衝撃に弱く、簡単に孵化しなくなります。産んでから出来るだけ早く孵化器に入れます。保存には8,8度で湿度が高い場所(90%でも良し)が最善です、保存中は一日一回上下に回転してください。私は70日保存して孵化に成功したことがありますが、一週間以内に孵化を始めてください。卵には産卵日、上下の印、親鳥の種類などの情報を鉛筆で書き入れます。

2、 孵化箱の準備
 断熱性の高い材料、今回はダンボール箱(35×45×40cm)を2重にして横扉の箱を作ります。この孵化箱で10個から20個が適正数です。箱はどこの継ぎ目もガムテープでしっかり止めます。横に中を見るための、透明の2重窓をつけます。窓は縦長で、位置は中央です。裏表にプラスチック板をガムテープで止めて置きます。中には5cmの深さのある、水盤を一番下に置ます。この水の量で、温度の緩やかな変化を作ります。その上に餅網に枠を付けたような棚を箱の底面一杯に作り、水盤を覆うように置きます。孵化した雛が動き回っても、落ちたりしない構造にします。転卵のための格子状の枠を金網の上に敷き、その上に卵を並べます。転卵の為の格子は両端を長くし、壁に穴をあけ、外から前後に引く操作が出来るようにします。天井に穴を開け電線を通します。中の空間には天井から40ワット電球(予備を準備)を吊り、電球は上下移動で、温度調整を出来るようにします。ソケットは陶器製にします。中の空間には高さが必要です。外の電線をガムテープで止め、電球の高さ調整がします。箱を覆う布を数枚準備して、上部に乗せる枚数で温度調整をします。箱の対角に3ミリの空気穴を開け気流が出来るようにします。卵から5ミリ上に温度計が来るようにダンボールの窓下の壁に穴をあけ棒状の温度計を差し入れます。箱の外にも温度計を置き、外気温との調整をします。横の扉は、ダンボール箱のふたが二重になっている状態ですが、この扉の開け閉めの具合で、温度調整を行います。

3、 孵化の実際
孵化箱を置く部屋は、室温が25度で安定している場所が理想です。季節は初夏。日光が直接あたらない場所。水などがこぼれるのでビニールを敷いてください。出来れば観察の行き届く、居室がいいでしょう。種卵は37度から39度程度で発生を始めます。卵の5ミリ上で39度が最善です。ファーンをつける場合は37,5度で全体が安定するようにし、孵化時には止めます。発生初期一週間の温度管理は重要です。湿度は箱底一杯の水盤に水を張るとおおよそ適正の70%に成ります。湿度は高いが卵の水分は抜けると言う状態が理想です。ファーンがない場合この条件を作るのは難しいです。水盤の水は無くならないように。卵は熱を発しますし、上下で温度も異なります。温度を安定するこまめな温度管理を心がけてください。上り過ぎの方が下がるより害があります。卵は6時、11時、16時、21時に、箱から出ている枠の2辺の棒を静かに押し引きして、一日に4回以上、上下を変えてください。日に一回は中央の卵と外側の卵の位置を変えてください。こうした作業時に卵は外気に触れますが、それも必要なことです。種卵は途中で追加しないでください。一週間経過したら検卵をします。周囲を暗くして、光源にかざすと、発生していれば影が映ります。新しい卵と比較してみると違いが理解できます。発生していない卵は取り出し、割って状態を観察してください。検卵が終わったら、殻を劣化させる為、35度の清潔なぬるま湯に1分漬けて下さい。発生初期の振動は厳禁です。静かに作業してください。水盤の水も替えます。卵の殻が硬そうな場合は、2週目にもう一度ぬるま湯に漬けます。2週目検卵では発生停止卵を取り除きます。心臓の動きで生きているのが確認できます。真っ黒になっている卵も駄目です。ただし、判別できないものは残して構いません。終盤になると卵から発する熱で室温が突然高くなることがあります。18日経ったら転卵は終わりです。湿度は孵化の際高めることが大切です。蒸発を高めるため、ガーゼを利用して蒸散の工夫をします。この後、孵化が終わるまで扉は決して開けません。室温は37、5度に下げます。

21日で孵化しますが、早ければ19日で孵化が始まります。孵化をしても身体が乾き動き回るまで、そのままで問題ありません。48時間、餌や水も必要がありません。先に孵ったものが暴れても、孵りかかりの卵の障害になることはありませんので、扉を開けないでください。
最終段階で卵から出られないで死んでしまうものを「死ごもり」と言い良くあります。理由を考え次回に備えることが、熟達して行くコツです。先に孵化したものを孵化箱から出しても、少し覗いて割れきれない卵があったら、35度程度のぬるま湯を洗面器に張り、その中で割れかかった卵を浸すように入れ、ゆっくり爪で一回り卵を割り、頭の側を取り去ります。薄皮で覆われていて破れにくいときは、注意深く顔のあたりを取り去り、孵化箱に戻し様子を見て、2段階で殻から出します。お尻の側はそのままにして戻します。お尻の側をはずすと出血して死んでしまいます。生き残る活力のある雛は、後は自分で殻から出てきます。
今回、上記のように、ファーンやサーモなしで試行しましたが(4、16~5、8)10個中6羽孵化しました。
①サーモスタットはEGO社製の13L1¥2600―、坂口電熱TEL:03-3253-8211


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自然卵ネットワーク

2006-08-18 05:59:29 | 自然養鶏
自然卵ネットワークという集まりがある。私も入れていただいているのですが、茨城の方で名越さんという方が、作られた自然卵養鶏をする者、あるいはこれから始めようという人、を中心にした、いわば業界団体のようなものなのでしょうか。この組織は名越さんと言う、こうした組織に対し、理想を持たれた方が、運営されていて、私はその意図に、共鳴し参加させていただ来ました。たいした協力も出来ず、申し訳ないところです。

この会は、というか、名越さんのすごいのは、季刊で出されている分厚い通信を、紙媒体、とホームページ掲載と両用で、一貫して続けられていることだと思います。これは、こうした会の運営を、新しい局面に対応しながら、切り開いてきたという事でもあります。ここでは、養鶏を始めれば、出てくるさまざまな疑問を、多くの先輩に聞くことが出来ます。そうした今までの蓄積も掲載されています。

一人の回答も、議論の始まりになる場合もあります。生き物相手の場合、正反対の答えが、両方正しいわけです。この両方の正しさこそ、実践的には、重要な観点だと思います。他の人がすでにAと回答しているのに、加えて、Bとは言いにくいのですが、これが大切なポイントではないかと思います。しかし、これはさすがにやりにくいことなので、ずうずうしい私でもつい控えてはしまいます。ネットの言葉の行き違いには、怖いものがあります。

私は入れていただいた頃は、パソコンもやっておらず、簡単だからやりなさいよと、お尋ねした時、名越さんから言われたことが、パソコンを始めるきっかけになっています。農の会の事務でも、運営でもお陰で、随分助かりました。紙媒体は止めネット会員になっています。これは、会費も安く助かります。

あるときから、メーリングリストをやろうという声があがり、今も細々続けられてはいます。もう一つ上手く機能していません。そこにブログの問題があるのではないか、と名越さんが話を振られました。ブログに各人が力を入れて、書いているので、中々メーリングリストで書かない、というのです。確かに、メールで気楽に書いたことが、ホームページに残ると思うと、私には書くのがためらわれるところはあります。

ブログを連結したらどうだろう。こう私は提案しました。しかし、知識不足でどなたか詳しい方に教えていただきたいのですが。グー・ブログにはカテゴリーがあります。これはどの会社のものでもあるのでしょうか。このカテゴリーに「自然卵ネットワーク」という枠を取り、この枠を連結すること。つまり、自然卵ネットワークのホームページにブログ一覧の表を作り、これをクリックすると、各自の自然卵のカテゴリーに飛ぶ。出来れば、そのカテゴリーが新しく、更新したら、自然卵ネットのホームページの名前が、色が変わる。こうした事は可能でしょうか。

これが出来ると、ブログを書いている自然養鶏の仲間の、本音の考え方を知る事が出来る。ブログの自己責任の所在感覚が、思いきったことが書けて、いいと思うのです。かなりあやふやだけど、こんなかも知れない。この辺の微妙な思いつきは、ブログでしか書けない。しかし、その辺に養鶏の実践上の大切な疑問はある。
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鳥インフルエンザに於ける厚生労働省の対応

2006-08-05 05:37:22 | 自然養鶏
茨城県で昨年6月弱毒性の鳥インフルエンザが発生し、今年の6月23日原因不明のまま、終息宣言が出された。現在、養鶏大手であり、COOPたまご指定農場にもなっている、愛鶏園の獣医師に対し家畜伝染病予防法違反での、裁判が行われています。

6月の発生から、意外な展開が相次ぎました。一番は安全といわれていた、ウインドレス鶏舎でしかも大手のイセ食品や、愛鶏園で感染が相次いだ事でした。9月初旬には、農水省は不正ワクチンによる感染が疑われると、発表します。

さらに、厚生労働省が、1月10日突然、茨城県で、77人の鳥インフルエンザ抗体者が確認されたと発表。その後5月11日確認のための再調査の最終報告として、93人が交代陽性反応と発表する。これは世界で始めての事例で、世界中のインフルエンザ研究者から、信じがたい事実だ、と指摘される。

これに対し、茨城県でも、問題がある発表なので、更に精査するとして、現在、関係者だけでなく、都市部の一般的な住民を含め、抗体陽性反応が出たといわれる、養鶏関係者との比較の、検査をしているところです。

厚生労働省では、あくまで客観的事実として、発表している。として、問い合わせに対しても、ホームページ掲載以外のことはお答えできないの一点張りである。この発表によって鳥インフルエンザの抗体鶏の対応が変わったのだ。鶏肉として、利用しながら処分が進んでいた物が、一切焼却処分ということに、すべてもどってしまった。

今回の、鳥インフルエンザが、弱毒のウイルス株による不良ワクチンが原因であることは、確かである。理由のひとつは、感染の速度が極めて速いこと。これはウイルスは繰り返し感染することで、個体間の感染速度を増してゆく。このウイルスは当初から、相当の速度で感染を広げたところから、ウイルスがワクチン化される際、感染を既に繰り返したと思われる点だ。自然株では無い現象なのだ。

もう一つの要因は、愛鶏園、イセファームという、養鶏大手のウインドレス鶏舎から発生している点だ。外部からの進入がしにくい構造だから、窓の無い鶏舎で飼育しているのに、何故、自然養鶏の開放型鶏舎からの発生が全くなく。ウインドレス鶏舎で発生が多いかである。ウインドレス鶏舎でワクチンが使われた以外考えにくいのだ。

この間、厚生労働省は抗体陽性反応を、科学的事実として示す以外、一向に内容の説明をしなかった。こういう形で、鳥インフルエンザウイルスが人間に感染する例は、世界に前例が無いことなのだ。つまり今までに鳥インフルエンザに感染している人は、生肉を食べるとか、その鳥と一緒に生活するとか、よほど濃い接触をしていた人に限られているのだ。

所が、厚生労働省の発表の通りであれば、防御服を着て鶏を扱った人でも感染するという事になる。国民の安心のためにも、もう少し親切な説明がいるのでは無いだろうか。

こうした陽性反応が出た理由として、疑える可能性としては、この抗体反応検査の精度である。つまり、他のウイルス抗体に反応しているのではないか。あるいは中和抗体40以上を感染者としたことに間違いは無いのだろうか。
いずれにしても、こうした疑念の残る、データーを一方的に出して、後は知らないとする、厚生労働省の姿勢は許されるものではない。
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叢林生活

2006-07-28 05:45:29 | 自然養鶏
世田谷学園では、夏に長野県茅野市の頼岳寺で叢林生活が行われる。私の禅寺体験もここから始まった。叢林とは禅の道場のことだ。私が始めてこの寺に行ったのは、高校1年の時だった。叢林生活に参加する条件は、得度を受けているということで、私は祖父の元で、剃髪を行い、僧侶になった。それなりの覚悟のつもりの事だったので、緊張を高めて頼岳寺に向かった。

あれから40年以上が経過して、世田谷学園の校長から、鶏の解体の指導をして欲しいという依頼があり、久し振りに頼岳寺に行くことになった。
禅寺での生活は、高校生といえども、全く僧侶と同じで、これは慣れるまでは相当に厳しいものだったが、今ではどうやっているかは知らない。当時は苦行的要素のバカバカしさをどうやり過ごすかを考えていたと思う。

その後寺と離れるには、それなりの経過があったのだが、私自身は曹洞宗の僧侶であるという意識からはなれたことは無い。寺というものの存在があまりに胡散臭くて、この中で係る事は出来なかった。世襲という事が、全く理解できなかった。

何故林校長が、生徒に鶏の解体を体験させたいか、お伺いした。命の意味を生徒に知ってもらいたい。という事だった。私も大切なことだと感じたので、私に出来る役割だと思ったので、お受けした。鶏の解体をするものはいくらでもいるだろうが、寺での暮らしの一環として、いくらかでも理解の下で、指導できるものは少ないのではないかと思ったのだ。

何故寺院で殺生を行うのか、何か不自然な感じがあるかもしれない。基本的には、寺では肉は食べない。何故か。私の育った寺でも、夕食は薬膳と言って、鶏は食べていた。4つ足は食べていけない。鶏とウサギは2本足だから食べていいと、おかしな理由づけをしていた。ほぼ自給自足で暮していたので、肉を買うということは無いのだから、当然それ以外のものは無かったのだ。

命が物になる、経過を、つぶさに体験してもらう。このことは大切だと思う。食べるという事はそもそも、命をいただくという事。この実感が薄れてゆく事は、人間が生き物であるという、基本の自覚を出来ないことになる。命の大切さと一言で言うが、これは学んで知る事である。存在の意味の確認が、禅寺での修行の一つであるとすれば、人間が、命を携えた、生物存在である自覚は、肝心なことだ。これが自覚できない暮らしでは、中空に浮き上がったような、存在感の危うさがあるのだと思う。

の指導は、おろそかには出来ない。こちらにも真剣な覚悟が必要だ。食べ物を頂く意味が、充分に理解できないまま行うと、とんでもない心理的な障害にすらなる。血という物になれていない現状では、用心深く、扱わないと大きな衝撃になることもある。これらはあくまで個人差が大きいのだが、最悪の事態を想定して、少し大げさに考えておく必要がある。

頼岳寺はそれにしても懐かしいものがある。私が首座法戦式を行ったのも頼岳寺だ。三沢先生のご子息の晋山式(しんさんしき)に伴って行った。今、その方は頼岳寺におられるのだろうか。何もかも教えていただいた、諸先輩は全て亡くなられた。その教えられた事の一部でも、又次の世代に伝えることが出来るなら、幸せな巡り会わせだと思う。
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鳥インフルエンザ ウイルスの変異

2006-07-17 07:01:48 | 自然養鶏
朝起きると必ずトリインフルエンザでニュース検索するのが、習慣になって2年以上が経過した。養鶏のほうでは、今のところ拡大は収まってきていて、水鳥の感染が時々出るぐらいになってきている。

一方人間に対しては、インドネシアが問題になっている。
以下は共同通信の報じるところである。

インドネシアで今春、家族7人が死亡した鳥インフルエンザ集団感染で、患者から分離されたウイルスには世界保健機関(WHO)が公表していない多くの遺伝子変異があり、感染の繰り返しとともに変異が急増した痕跡が見られると、英科学誌ネイチャーが14日までに報じた。

国連食糧農業機関(FAO)アジア太平洋地域事務所は16日までに、鳥インフルエンザの感染者や死者が続出しているインドネシアについて、感染力の強いウイルスができる恐れがあり「最も警戒すべき地域」と警告した。
 同事務所は6月、国際獣疫事務局(OIE)と合同で東南アジア8カ国を対象に実地調査。この結果、インドネシアではほぼ全土にウイルスが拡大し、「感染を繰り返し、ウイルス変異が起きる危険性が高まる」状態にあることが分かった。
 ベトナムやタイなどが鳥インフルエンザの封じ込めに成功している中で、インドネシアでは依然として感染者や死者が増加。

インドネシア保健省当局者は16日、首都ジャカルタ郊外に住む男性(44)が高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染して死亡した疑いが強いことが、同省の検査で分かったと述べた。
 世界保健機関(WHO)の検査で確認されれば、同国の感染による死者数は計42人となり、ベトナムと並んで世界最悪となる。

ウイルスが変異しているらしいという点が、心配される。まだ多いいと言っても42人というから、それほどでもない訳で、何とかなる範囲だと思う。もう少しすると自然に収束する可能性も無いではない。

このウイルスは若い人ほどダメージが多いいのだそうだ。普通免疫力の落ちた、老人ほど、感染、重症になりそうに思うのだが、むしろ若い人の方が、ウイルスに対し、抵抗性が強いために、死にいたることが多いいらしい。確かに死亡者の年齢報道では、若年層が多いい記憶がある。
しかし、このメカニズムは、もう少し調べる必要があるのだろう。

インドネシアの人達は、狩猟民族だっている。本当にはた迷惑な話だ。先進国と呼ばれる、野蛮人が多く住む国が、鶏をぎゅうぎゅう詰めにして、飼育して、おかしな病気を作り出し。世界に蔓延させ。自分達は封じ込めたなど、勝手な事を言って、暮らし方の違う、インドネシアにどうしろというんだ。

日本も、一端の責任はあるのだから、総力を持ってインドネシアに協力をする必要があるのだろう。これは大災害の前触れでもあるのだ。国際災害救助隊が出動し、日本の世界平和の、姿勢をアピールする機会では無いだろうか。
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産卵数の減少

2006-07-12 06:34:36 | 自然養鶏
産卵数の減少の件で、相談が3人からあった。3人ともそれなりにやられている方で、一人は相当のベテランの方だった。電話のついでにそういった話になったということでもあったのですが。10%産卵になってしまったというのだ。

春の産み疲れは、毎年あることで春のピークを過ぎると、体力を消耗して、ガクッと産卵数を落とす。本来鶏は春に10個ぐらい産卵すると、抱卵して、ひよこを返すのが、習性だ。就巣性があるのが本来の事だ。この本脳を取り除いたのは、大きくは、イタリアで突然変異で現れたと言われる、レグホーン種の登場だ。

この鶏は就巣性がなく、産み続けることが特徴で世界中に一気に広まった。世界各地の地鶏を一気に壊滅したとも言える。それくらい際立って卵を産む。これが白い卵のために、赤卵を好む自然卵の世界では、困ってはいる。また、気が荒く、群れで飼う事に向かないため、1羽飼いのケージ養鶏の登場も導いた。

今の赤卵系の改良にも、どこかでレグホーンの血は入っているのだと思う。一方赤卵の基になる種にロードアイランドレッドと言うアメリカで生まれた品種がある。これはどのような交配だか知らないが、判らないが、この品種に色々工夫をして、今の各企業の出している。赤卵系があるようだ。聞いても言わないので、この辺は想像でしかない。

ところが、良くは判らないが、交配を色々に変えるらしい。産卵数が主な理由だと思うが、90%とか言う産卵を目指して、しかも病気にも強い品種と言う事で、交配を替えてゆくらしい。

ここからは私の想像だが、トリインフルエンザが現れてから、各種鶏もとの企業はその対策を取ろうとしているのではないだろうか。そのために品種が変わってきた。勿論輸入が途絶えたため、前年の親鶏からヒヨコを孵化したため、性能が変わったと言う事もあるかもしれない。いずれにしても、何か種鶏の交配に変化が起きている、と思われる。

その結果、就巣性が強い品種が出てきているのではないだろうか。それだとすると、巣に就かせない為に、環境を変えたり、刺激を与えたりするのも効果があるかもしれない。

3人の共通の鶏の状態の話だと。
1、鶏は元気そうで、病気とは思えない。
2、餌は良く食べている。
3、春はよく卵を産んだ。
4、10%以下の産卵になった。
5、餌を多く与えて、2週間が過ぎたら、産卵が回復してきた。

私のところではいつも低空飛行で、年平均で、60%を目指している。
だから、今の時期30%を越えていればいいということだ。12月も落ち込みも30%以下にならないようにする。この数は少ないと言う事だろうが、このくらいで、いい養鶏をすれば、自分で作出した鶏『笹鶏』養鶏が可能になる。自分の鶏は病気にも強いし、性格も飼いやすいから、産卵を自分のペースで考えて於けば無理は生じない。
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孵化で、気付いた事

2006-06-13 06:59:50 | 自然養鶏
今年は4回孵化を行った。50羽の雛を購入した。購入した雛は現在35羽になってしまった。コクシジュームで死んだ。中雛がかかることが一番多い居のだが、まさにそのタイミングでかかり、15羽が死んだ。

こうした事は最近無かった事で、ちょっとショックだった。全く同じに育てているのに、我が家で孵化した笹鶏は、弱るような様子も無く元気にしているのに、何故こうした事になるのだろうか。

ボリスブラウンと呼ばれている鶏だが、あまりに弱いので、私の飼育法に耐え切れなかったということなのだと思う。笹鶏は、厳しい飼育で、何世代も自然淘汰を繰り返し、簡単に病気になるような系統は、既に居ない。

しかし、コマーシャルの雛は私の飼育法では、かなり飼育が困難になったと思う。中川農水大臣が、日本で種鶏を育種したいと言っていた意味がよく分かった。ヨーロッパから、輸入できないという事は、鶏が弱くなるという事にもなる。多分、日本に残っていた、前世代の鶏を使って、種卵を採っているのだろう。これは、年寄りの親から、種卵を採るという事を意味している。

産卵性も落ちているに違いない。こちらの方が重大なのだろうが。鶏は孵化率なども年々落ちる。1年目の鶏が種鶏にはいい。昔は3年鶏から子は引け。このように言われた物だが。実養鶏の世界ではとうにこうした事はなくなっている。3年目が好いというのは、昔でも雄鶏のことで、雌鳥はやはり1年目の若鶏を使ったと思う。3年鶏がいいというのは趣味の世界の事で、3年で鶏は完成する。この時によいと思われるものから、子を採らないと、いい系統は作り出せない。こういう意味だと思う。

色やら、形など、が中心の事だから、この考えがいいのだが、卵という事に絞って考えれば、若鶏がいい。一番違うのは孵化率だ。これは、種鶏場では重大な要素で、時間とお金をかけて、孵化しているのだから、孵化率は経営に大きな影響がある。これが最近落ちているに違いない。又そこから生まれる子供も、産卵性が落ちる。草した総合的評価で、輸入が途絶える問題点に気付いたのだろう。私は育趨率の低さに驚いたのですが、これも現れているのだろう。

私が雛を購入してみるのは、孵化を全量できないという事もありますが、コマーシャルの現状を把握しておきたいというのもあります。私のところに来る相談は、全てがコマーシャルの雛を飼育している人です。現状を知るには飼う以外に無い。今回は驚くほど飼いにくくなっている事を実感した。これは鶏を、病原菌から遮断して、飼育しなければならないことを意味していて、私の考えてきた、自然免疫の獲得という事では、ちょっと心配な状況だ。
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高病原性鳥インフルエンザ

2006-05-30 05:42:57 | 自然養鶏
茨城県を中心とした弱毒タイプの高病原性鳥インフルエンザについて

ア 今回の発生における処理羽数は合計約578万羽で、そのうち、家畜伝染病予防法に基づく殺処分羽数は約336万羽(38農場。農場監視プログラム下の抗体陽性農場5農場を含む)、農場監視プログラム下の抗体陽性鶏の処理羽数は約242万羽(8農場)であった。

イ 感染経路究明については、10月下旬以降、茨城県下で確認された32~41例目の検査結果、疫学調査結果等について検討を行った。その結果、一部の農場では、抗体とウイルスの検出結果に不自然な面がみられた。また、分離されたウイルスを用いた鳥類への接種試験の結果、本ウイルスの感染性は鶏で高く、アイガモに対してはないこと、本ウイルスは鶏に対する抗体誘導能力が高く、かつ、抗体持続期間が比較的長いこと等が明らかになった。今後はさらに、これまでに収集した情報の分析・検討、本ウイルスの性状分析、発生農場にみられる特徴的な要因の分析(ケースコントロールスタディ)などについて、引き続き進める必要があるとされた。

以上の2点が農水省から出された。このことが事実であるなら、不正ワクチン使用が、明確である事が、読み取れる。私が知る事を補足すると、野生のウイルスは鶏への感染力を持たない。それが、弱った感染しやすい鶏などに、たまたま感染し、感染の繰り返しが起こると、10代ぐらいの連鎖で、鶏から鶏への感染力を獲得する事になる。

今回の事件では、当初より、感染力が極めて高く、人への感染すら、90人に及んでいる。(このことは改めてまとめたい)これは、野生のウイルスでは考えられない事で、なぜこういうことが起きたのか。不思議な事だ。そこで、不正ワクチン説が浮上した。

ワクチンを使いたいと言う話は、養鶏業界から、繰り返し要望が出されている。しかし、これは禁じられている。何故か。2つ推測される。メキシコのように、10年間もワクチンを使っている国がある。こういう国を、日本は汚染国として、輸入を禁じている。日本でワクチンを使えば、この論理が通用しなくなり、鶏肉の輸入によって、日本が汚染される恐れがあると、考えている。肉や卵からの感染は無い、と一方で言いながら変ではあるが、輸入禁止している。

もう一つは、ワクチンというものの安定性に問題がある。今回、不正ワクチン使用が、発端であったとしても、なぜ、ウイルスの検出が、10以上の養鶏場で起きているか。これは、ワクチンを使ったために発病した、と言う事を意味する。こんな事はありえないとしていながら、現実には起きている。発病はしたが、病状は現れていないのは、弱毒タイプのウイルスであるためだ。これが、もし、強毒タイプのウイルス株であったら、眼も当てられない事態に進展していただろう。

ワクチンは抗病性を高めるため、ウイルスを不活性化し、対象の家畜に感染させ、抗体を作る方法だ。自然界の動物では、野外毒から、感染し、発病せずこうびょせいを獲得する。自然界で起きていることを、人為的に起こそうと言う事だ。家畜を飼うということが、どんどん野外毒から遮断する方法に変わる中で、家畜その物の持つ強健性が必要なくなり、産卵性や飼料有効性などばかりが着目される。

その結果、自然界ではありえない人類にとって危険な状況が作り出された。極めてウイルスに弱い、生き物が、100万と言う単位でまとまって存在する。ここにもし、ウイルスが混入すれば、感染の連鎖が始まり、ウイルスは変異し、人への感染まで可能性が出てくる。こうして訳の分からない、恐ろしい病気を、畜産業は生み出すことになる。

私はこのことを恐れて、自然養鶏の本を書いた、鳥インフルエンザ問題が起こる前、ワクチンで病気に対応する畜産の危険を指摘していたが、今だこのことが理解されていない。確かにワクチンの有効性はある。しかし、家畜が野外と遮断しなければ生きられないほど弱くなっている中で、ワクチンで対応する方法がエスカレートして行くとしたら、最終的にはどんな事が起こるか、人類が滅亡するような手に負えない、危険な病原菌の出現に繋がるのだ。

ワクチンを一切使用しない養鶏は可能だ。私は20年間それを証明するため自然養鶏をやっている。家畜は小さく、自然に飼育できる範囲で飼うしかない。

不正ワクチンの使用問題だ。これは相当に包囲網は狭まってきた。ここで終わっていいと思う。問題は犯人探しではなく。ワクチン万能と考える事の危険が今回の事件で、充分身に沁みたはずだ。身に沁みてないか。
今回これほどの感染力を見せたウイルスが、自然養鶏を行う、放し飼いをしている養鶏場には、感染しなかった。
このことに着目して、その理由を検討する事が、次の対策であるはずだ。
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日本有機農業研究会

2006-05-25 21:24:35 | 自然養鶏
先日、本当に久し振りに、農業仲間のOさんから電話があった。電話の中で、日本有機農業研究会の話が出た。あしがら農の会でも、入会している人が何人かいて、理事の人も複数いるので、かかわりは深いと言えるかもしれない。やはり日本の有機農業のことを考えた時、有機農研のことを抜きに考える訳にはいかない。
政府の諮問委員会などにもこの会から、有機農業関係の代表のような意味で、人が出ている。それだけの見識を持ってもらわなくてはならないのは、当然の事だろう。

私も10年位はこの会に入っていた。その頃は、少しは会の活動にも出さしていただいた。入会したのは、高校生の頃から、共に歩んできたといっても言い、織座園の窪川眞が前から入っていて、誘われたからだ。彼は突然、死んでしまった。彼が死んだ事もあって、この会に自分を引き止めるものが無くなったとも言える。

この会で驚いた事はいくつかあったが、最初の驚きは、種苗交換会でのことだ。私は、アシタバと山ウドの種を、50袋づつ用意して参加した。交換と言うのだから、何か持ってゆくものだ、と考えたのだ。所が、これが全く違って、種が適当に置いてあって、それぞれが勝手に持ってゆくという形式だった。封筒には各自が、名前と住所を書くように、ということだったので。一人二人はその後の報告があるかもしれない、と思っていたが、ついに何の音沙汰も無かった。この礼儀の無さに先ず驚いた。普通人から物をもらえば、何らかの反応をしてもいいのだが、どうした訳だか、何も無かった。

次にこの種苗交換の会が、登録制と言うのを提案したので、早速登録し、私の作出した「笹鶏」を種苗登録した。この件でも、ついになんの、音沙汰も無かった。しかし、自家繁殖を続ける事は、日本の有機農業にとって、大切な事だと考えていたので、登録について、問い合わせと、鶏を保存してゆく意味を力説した物を、書き送ったが、さらに返答が無かった。多分、誰一人こうした努力をしている人がいない会なので、反応の仕様が無かったのだろう。
その頃から、この会がどんな仕組みで動いているのか、全く見えなくなった。活動に対し、どこの誰が責任を持って動いているのかが見えないのだ。

多分種苗登録を頑張って立ち上げた個人には、問い合わせや、その枠を超えた内容には対応は出来ないし、理解も出来なかったのだろう。そう考えた私はさらに、会員として、理事会宛にその旨を出した。しかし、これにも何の返答が無かった。不思議には思ったが、何となくこの会の実態のような物を感じ始めた。

その後有機畜産の基準つくりを、農水省が進めた。これに併せて、アンケートが会から送られてきた。このやり方には、期待が持てると考えて、アンケートには日頃考えている、有機基準について、意見を書いて送った。
私には、有機畜産基準については、この会の中では一番学んできたし、有機基準に一番近い形で、実践もしてきた者、と言う自負もあった。有機農業研究会においては、有機基準に適合した、養鶏を行っている人は一人もいない事もよく知っていた。

所が、ある日突然、有機農業研究会から、農水省に要望書が出されたと言う事が分かって、驚いた。
その内容が、農水省の言う放し飼いの義務づけが、厳しすぎるから、小屋飼いでも有機基準として認めて欲しいという、実に情け無いものだ。今でも、放し飼いと小屋飼いでは違いが無い、こんな認識ですから、放し飼いをしたことの無い人のレベルの会と考えるしかないのだろう。

会員に対し、こうしたものを出す了解も、意見の聴取も無く。会の名前で要望書が出されてしまう。この会に所属する以上、私も同じ見解を持っていると、世間には見られるわけです。一体この会における民主主義はどこにあるのか。このことではさすがに、腹が立ち、抗議書を送った。このことを書いた、理事個人や、理事会宛に送った。いつものように、何の返答も無かった。
さらに、会計担当者には、会費の請求が来たので、こうした不当な運営が行われる中で、会費だけ徴集しようとするのは、おかしいのでは無いかと、意見を聞かせてもらいたいとの、意見が無いなら、退会する。こう書き送ったが、その後も会費を払い込めの督促は来るが、この件には何の見解も示されない。

こうしてこの会を退会せざるえない事になりました。色々の会に入りましたが、これほど民主主義からかけ離れた会も他には知りません。しかし、この会が良くならなければ、日本の有機農業は不幸なことになります。若い人達で、根本からやり直すよう、期待します。
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鳥インフルエンザ

2006-05-12 05:15:06 | 自然養鶏
茨城、埼玉両県の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの発生が確認された問題で、厚生労働省は11日、毒性の弱いH5N2型に感染していた可能性がある人が最終的に計93人に達したと発表した。

3つの疑問がある。
1つは、宇宙服のように完全防備した、県職員が何故、感染したのか。
2つは、違法ワクチンが原因との疑いは、その後どうなったのか。
3つは、世界でこの病気での感染数、死亡数が、中途半端だ。

農水省の家畜衛生部会 家きん疾病小委員会は、昨年12月以来開かれていないようだ。もう忘れてしまったのだろうか。

県職員はどんな作業にたずさわった人なのか。防御服は着ていたのか
違法ワクチン説以来、流れている噂に対し、対応しないでいいのか。
死亡者数の少なさはどこから来ているのか。鳥から人への感染なら、どのように感染したのか。どんな密度で、鶏と接触したのか。こうした調査はしているのだろうか。

私の推論では、このウイルスは、空気感染する。その点従来の風邪と同じと考えていい。人が介在する事もあると考えなければならない。この点、茨城県では対応を間違った。間違ったために起きた、2次感染が起きている。県職員が感染しているのだから、この人を通し、養鶏場から養鶏場に感染が広がった可能性はある。
発生が確認されてから、養鶏業者を集めて、説明会を開いている。農水の指示らしい。農水に確認したところ、正しい判断だと力説していた。説明会の中で、人から人へ感染した恐れはなかったのか。

一方、自然養鶏では発生がない。自然養鶏の中心地でもある、茨城でなぜ、自然養鶏では起きなかったのか。これは着目すべきだ。
従来から、トリインフルエンザは野鳥から感染する、ウインドレス鶏舎にしろ、このように指導されている。放し飼いはしては成らないとまでいわれている。結果は逆だったのだ。ケージ飼いでだけで起きている。想像以上に虚弱な状態のようだ。わずかな感染の危険も逃れる事ができない状態のようだ。野外毒から、遮断するウインドレスの発想は、結局病気になったら、淘汰してきたというに過ぎない。産卵率が下がれば、入れ替えの時期が来たに過ぎないのだ。大規模養鶏業の根源的な問題だ。

感染しても、発病させない。そして、免疫力を獲得してゆく。
ワクチンに対する私の考えは誤解されている。私がワクチンを使わないのは、必要ながないだけでなく、ワクチンのない鳥インフルエンザのような鶏病への対応策だ。ワクチンはない、ウインドレスでも感染は防げない。こうした時、中途半端な対応をしていても、結局は発病させるだけだ。私の鶏は、血液検査の結果、様々な抗体を持っている。これ以上は書けないが、自然免疫を獲得している。私は、免疫力は単独で、他の病気には影響がないとは考えていない。交差免疫という考えがある。新しい病気に対し、対応できる生き物と、対応できない生き物がいる。強健という事は、初めての病原菌との出会いに対して、対応力の巾が広いという事もある。

この自然免疫を獲得してゆく力は、基本として生き物には備わっている。これほど強毒化した鳥インフルエンザが流行したとしても、東南アジアに生息する、ヤケイが絶滅する事はない。自然はこうした事は繰り返してきたのだ。人間のなまじの、浅はかなワクチンなどという免疫の仕組みより、もうっと強力な抗体獲得法を本来備えている。これを強化し、生かしてゆくのは自然養鶏の基本だ。家畜を飼うというのは実は、その範囲でしかできない事なのだと思う。

その為には総合的な飼育法を行わなくてはダメだ。自家繁殖しなくてはダメだ。少数飼いでなければダメだ。放し飼いでなければダメだ。薬を使ってはダメだ。総合的なことだ。一部だけ取り出しても何の意味もないのだ。このことを肝に銘じて欲しい。全部がやれないなら、薬やワクチンに頼るしかないに決まっている。

それではお前のところでは、鳥インフルエンザに感染しないか。こう家畜保健所の職員は言った。感染するリスクは日本の養鶏場で一番低い。これだけは確かだ。と答えた。
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