あるきメデス

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四国遍路道ある記(後編)・香川その9/徳島

2006-12-27 19:32:48 | 初めての四国遍路
 2004年2月20日に歩き始めた私の初めての四国遍路も、
この日で後半の最終日を迎えました。前半27日、後半19日、
のべ46日ですが、半日の日が前後半の初日、最終日とある
ので、実日数は44日ほどでした。

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 第19日 2004年12月1日(水)  晴
 <3番金泉寺、1番霊山寺>
 =四国遍路の輪を結ぶ=


 
 5時50分起床、昨夜近くのコンビニで買ってきた弁当で朝食。
キイは部屋に置いてよいというので置き、7時7分にホテルひけ
たを出発した。

 少し戻って県道1号へ。JR高徳線の手前でへんろ道に入り、
線路を越えてすぐ竹やぶの土道を上がる。竹やぶを抜けると
幅広い草の道になり歩きやすい。

 高度が上がり、海岸や、日が差し込んだ相生の町並みがよく
見える。

 いったん樹間に入り、再度、町の展望を見下ろし、左手にヘヤ
ピンカーブの続く県道1号を見ながら上がって行く。何の通報
だろうか、断続的に吹鳴するサイレンが10数回鳴り響いた。

 香川・徳島県境を通過、「豆茶屋跡」の標識があり、藩政時代
から昭和10年(1935)、JR高徳線が開通するまで、ここで営業
していたことが記されている。文化庁選定「歴史の道百選 大坂
峠越」の標識もあった。

 ゆっくりと上るが、やはり上り道は大汗が出る。稜線に出て
T字路を左へ、さらに送電線の鉄塔近くのT字路を右に下る。
香川県側は幅広かった道も、徳島県に入ると人ひとり分だけ
の細道になった。

 疑木の階段と落ち葉がいっぱいの道。急階段を下っていった
ん県道1号に出て、さらに簡易舗装の道を東谷集落に下った。

 高徳線の東に平行する道すじには、もうスイセンが咲いていた。
2時間歩いたので阿波大宮駅で休み、携帯メールを発信する。

 駅前には「馬酔木の道」の道標があった。さらに進んで県道
1号に入る。

 県道は、時折ダンプも通るが交通量は少ない。歩いていると
寒さは感じないが、吐く息は白い。高徳線の南に回り、今日は
休館の、「やすらぎの郷あせび温泉」横を過ぎ、太郎橋で左に
入る旧道へ。

 庭に、背は低いが大きく枝を広げた松のある家がある。高松
自動車道下を進み、T字路で高徳線の東に回り、板野東小横を
進んで、3番金泉寺(こんせんじ)に着いた。

 ここに来たのは遍路初日の2月20日だった。朱塗り鮮やかな
仁王門に、あの日のことを思い出す。無事結願のお礼を込めて
読経する。イチョウの黄葉が色鮮やか。

 県道12号に平行するへんろ道を戻る。出発した日も暖かだっ
たが、今日も12月とは思えぬ暖かさ。風の吹き具合もあの日と
同じように感じられた。

 12時までに霊仙寺(りょうぜんじ)の納経を終えたいと考えた
ので、2番極楽寺は駐車場のそばで合唱して、寄らずに進む。

 板東谷川を渡ると、1番霊仙寺の多宝塔が見えた。11時24分、
霊仙寺の山門をくぐる。本堂、大師堂に2度目の読経。無事戻り、
お四国一周の輪を歩きつなげられたことに感謝する。


 門前の休憩所で白衣を脱ぎ、岡山市から迎えに来て下さった
Iさんと駐車場で落ち合う。Iさんには2月の出発の際も、ここまで
送ってきてもらった。

 Iさんの車で、県道41号の卯辰越を通って瀬戸内海側の国道
11号に出る。少し東に戻った鳴門市の鮮魚料理店で昼食。
はまちの刺身と、わかめがたっぷりのすまし汁がおいしかった。

 国道11号を西に、高松市街まで行き、高松港からのフェリー
たかまつ丸で玉島港に向かう。

 1時間の船旅は、デッキに上がり瀬戸内の展望を楽しんだ。

 17時前、岡山のI家に到着。数年前通し打ちされたIさんと遍路
旅を振り返り、話が弾む。夕食は奥様心づくしのタイの尾頭付き
と赤飯で祝っていただき感謝、感激。

〈コースタイム〉ホテルひけた7:02ー香川・徳島県境7:52ー県道
1号に下る8:21ー東谷集落へ8:45ー阿波大宮駅9:01~15ー
県道1号入り9:25ー太郎橋9:42ー3番金泉寺10:15~32ー板野
町・鳴門市境11:00ー1番霊山寺11:24~47      

(距離 14㎞、歩行地 東かがわ市、徳島県板野町、鳴門市、
 地図(1/5万)、三本松、川島、徳島、歩数 24,600)

 総歩行距離(前・後半計) 1,197km、総歩数 2,061,900歩
 費用合計
   (宿泊、交通、飲食、納経料・さい銭、その他) 442,408円
                                   【完】

 

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